「事業性評価」が到来!あなたは資金調達できますか?

第191回

2022年を輝かしい年にするために

落藤 伸夫 2022年1月10日
 



年が明けて令和4年となりました。コロナ禍を中心とした昨今の状況から、複雑な思いで新年を迎えられた経営者も多いのではないでしょうか。特に今年に入ってからは新型オミクロン株蔓延の兆しがあり、この記事を作成している時点では幾つかの自治体がまんえん防止法の適用申請を検討していると伝えられています。ワクチンの効果か昨年秋から感染者数が劇的に減少したことで、それまでコロナ禍で思うような事業活動ができなかった企業も「これで経済活動が以前の活気を取り戻し、事業を軌道に乗せられる」と期待していたところ、新年早々に冷水を浴びせかけられた状況と言えそうです。


このような状況下、2022年を輝かしい年にしたいとの気持ちは、誰もがお持ちと思います。コロナ禍で大きな影響を受けた、今も受けている企業経営者こそ、その思いが強いのではないでしょうか?今回は、2022年を輝かしい年とするために何ができるか、考えてみます。



限られた企業・人にしかチャンスがない訳ではない

中小企業をご支援する仕事に携わって多くの企業経営者からお話を聞く機会を頂くと、このような状況下でも「元気の良い会社・経営者」にお会いすることがあります。「それはコロナ禍の影響をあまり受けない業種・業態の会社だろう」と思われるかもしれませんが、そうとは限りません。コロナ禍の影響をもろに受けている飲食業を営む企業にも、そのような会社があります。


その飲食業(正確に言うと「元飲食業」ですが)企業は昨年の春、東京をはじめとした首都圏で3回目となる緊急事態宣言が発出された時に日本料理店としての事業継続に限界を感じ、惣菜店に転業することに決めました。コロナ対策として政府が打ち出した事業再構築補助金も採択され、店舗改装を急ピッチで進めています。一方で、取組は業者任せの店舗改装(自力で建設工事等はできませんから任せるのは当然です)に留まりませんでした。最初は「今までの日本料理店で提供していた料理を惣菜として提供すれば良いだろう」と考えていたようですが、惣菜業界を研究し、その道の専門家の話を聞くと、同じ名前の料理でも飲食店と惣菜店ではポイントが異なり、そのため料理法等にも違いがあることが分かりました。今、その対策のためとても忙しく生き生きとしています。


その社長は、今時点で「2022年は輝かしい年になる。輝かしい年にしてみせる」と考えていることでしょう。この社長を見ると、2022年を輝かしい年にできるか否かは業種や業態などで自ずから決まるもの、限られた企業・人しかチャンスが与えられないものではないことが理解できると思います。それは自分が何を決め、何を行うかにかかっていると言えそうです。



変革(変化・脱皮)

2022年を輝かしい年にするために何が必要か?今、考えた事例から、「変革」がキーワードになりそうです。現状のまま進展すると光明が見えない、あるいはもっと不透明な状況に陥っていく可能性が高いとなると、自ら変化を作っていくしかありません。


変化をどこに起こすのか?「もちろん、今まで来てくれなかったお客様が来てくれるように工夫することだろう。多くの企業がインターネットを活用しての集客を工夫している。」そのような考え方もありますが、それは外部(自分ではないもの:事業環境)を変化させようとするアプローチです。一つの企業が事業環境を変化させていくことは難しく、コロナ禍の中ではトヨタのような巨大企業でも成功しているとは言えません。中小企業には不可能と言わざるを得ないのです。ではどうするか?自分が変わるしかありません。「変革」が必要なのです。


「変革と言えばIT導入が代表的だが、それだけでコロナ禍を乗り越えられるか?」その疑問、ごもっともです。これまで「変革」と言った場合、IT導入を中心とした業務効率化(変化)を指すことが多かったと思いますが、今後はもっと大きな変化、自分自身のあり方の変化がポイントになるでしょう。さなぎをかち割って蝶が生まれることに相当する「脱皮」が必要となるのです。それまで植物の上しか歩いたことのない生き物が脱皮によって空を飛べるようになるのと同様、企業も脱皮することで自社を変え、自社の置き場(事業環境)を変えることで新しい風景を見ることができるようになるのです。


先ほど述べた飲食業から惣菜店に転業した企業は、まさに脱皮した事例です。皆さんの会社では、どのような変革ができるでしょうか?必要に応じて是非「脱皮」という大胆な変革まで検討に加えてください。自社に必要な変革を考え実行することで2022年を切り開き、輝く年にできる可能性があります。




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なお、冒頭の写真は 写真AC から fujiwara さん ご提供によるものです。fujiwara さん、どうもありがとうございました。



 
 

プロフィール

StrateCutions
代表 落藤 伸夫


中小企業診断士・MBA
日本政策金融公庫に約30年勤めた後、中小企業診断士として独立。 企業を強くする戦略策定の支援と実行段階におけるマネジメント支援を得意とすると共に、前向きに努力する中小企業の資金調達も支援する。 「儲ける力」を身に付けたい企業を応援する現在の中小企業金融支援政策に共感し、事業計画・経営改善計画の立案・実行の支援にも力を入れている。


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