「事業性評価」が到来!あなたは資金調達できますか?

第75回

会社の不調は誰のせい?

落藤 伸夫 2019年2月4日
 
 中小企業支援を仕事とする筆者が「この社長さんは苦労しそうだな」と思う最右翼は、会社の不調を他人のせいにする人です。こういうと「お前は会社の不調は全部、社長のせいと言う訳だな」と思われる社長もおられるかもしれません。でも、そうではありません。景気の低迷、競合店の出店、そして融資に消極的な金融機関などの責任が全て社長にあるはずがありません。

 一方で、景気の低迷、競合店の出店、融資に消極的な金融機関等について「何らかの対処策を講じよう」と決め、「頑張っていこう」と社員に声をかけて行動に移していくのは社長です。問題解決に向けて社長が第一歩を踏み出さないと、何事も始まりません。にもかからず、それを「我が社の不調は景気のせいだから仕方ない」と社長が言うと、何も始まらないのです。それを、言いたいのです。

 一方、指摘されることは稀ですが「あなたの会社が不調なのは○○○のせいかもしれませんよ」と言いたくなることがあります。ある意味、その責任は社長以上に明確に指摘できます。それは顧問税理士です。

税理士の役割

 「税理士だって?帳簿をつけて、いろいろ専門的な操作をしているのかもしれないが、結局は私たちには訳が分からない『財務諸表』や『税務申告書』を作る人たちのことだろう。そんな人たちが我が社の業績に関係しているのか?」はい、その通りです。税理士は、直接に企業活動に関与することはありませんが、企業もしくは社長と密接に関わることで、そして会社にとって最も大切なデータを取り扱うことで、間接的ながら企業の業績に大きな影響を与え得る専門家です。

毎月、血液検査を行っていたら

 税理士が企業の業績に大きな影響を及ぼし得ることについて、例で考えてみましょう。あなたは、かかりつけの病院で毎月、血液検査を行っているとします。かかりつけ病院は年度当初に、昨年一年間の検査結果を一覧表にまとめて提示してくれます。あなたは費用をかけて血液検査を受けていますが、自分の希望ではありません。法律で決められているから、そうしているのです。提示された結果表を、行政に提出します。

 ここでもし、ある時、入院が必要で仕事を数ヶ月休まなければならないような重大な病気が見つかったとします。大きなショックを受けつつ、あなたは一つの疑念を抱くでしょう。「血液検査で、事前に察知できたのではないか」と。そう思って検査表を見直すと、病気の兆候を示す数値が半年前から異常だったことに気が付きます。その時にすぐに気が付いて生活態度を改めていたら、今頃は入院を回避できていたかもしれません。しかし「異常値を察知した時に、すぐに伝えて欲しかった」との思いを病院に伝えると、その答えは「それは契約で求められていない。私たちの義務は検査結果を年に一度報告するだけだ」というものでした。

 一方で、「行政に結果表を出す血液検査のおかげで、重大な病気を未然に防ぐことができた」という風の便りを聞いたとします。話をよく聞いてみると、その病院は、病気になりそうな数値の異常を検知すると年度末ではなくても患者に連絡し、来院した際には親身に相談に乗ってアドバイスをしたとのことです。

どちらの税理士を選ぶのか

 税理士とは「帳簿をつけ、いろいろ専門的な操作をして『財務諸表』や『税務申告書』を作る人」ですが、誰に頼んでも同じ成果でしょうか?それは違いますね。血液検査だと、病院は全て「採血をし、様々な化学分析をして『検査結果表』を作る」という基本的機能を果たし、何千いや一万時間を超える時間をかけて医学を勉強した専門家が従事し、何千・万を超える患者を診察した実績を活用しています。しかし、一方は病気を察知しても見過ごし、他方はそれを伝えて予防を促しました。あなたは、どちらを選びますか?

 同じことが税理士にも言えます。どんな税理士でも機能は同じ、数千時間勉強をして資格を取り、数十・数百企業での経験を持ってあなたの会社の財務顧問をしている点でも同じです。でも、行うサービスは違うかもしれません。ある税理士はあなたの会社が窮地に陥りそうでも知らんふりをする一方で、別の税理士は危険を察知して知らせてくれ、相談に乗ってくれます。その差が会社のパフォーマンスに出るのは当然です。

 このように、どんな税理士を顧問とするかも社長の重要な役割の一つです。では、どんな税理士を選べば良いでしょうか。それをお伝えするセミナーを、東京池袋で2月13日に開催することにしました。ご興味のある方は是非、以下URLをクリックしてみてください。
https://www.innovations-i.com/seminar/schedule/2618.html


<本コラムの印刷版を用意しています>
本コラムでは、印刷版を用意しています。印刷版はA4用紙一枚にまとまっているのでとても読みやすくなっています。印刷版を利用して、是非、資金調達する方法をしっかりと学んでみてください。

<印刷版のダウンロードはこちらから>
 
 

プロフィール

StrateCutions
代表 落藤 伸夫


中小企業診断士・MBA
日本政策金融公庫に約30年勤めた後、中小企業診断士として独立。 企業を強くする戦略策定の支援と実行段階におけるマネジメント支援を得意とすると共に、前向きに努力する中小企業の資金調達も支援する。 「儲ける力」を身に付けたい企業を応援する現在の中小企業金融支援政策に共感し、事業計画・経営改善計画の立案・実行の支援にも力を入れている。

このコラムをもっと読む 「事業性評価」が到来!あなたは資金調達できますか?

同じカテゴリのコラム

キーワードからコラムを検索する