プロフェッショナル の自己管理術

第51回

わが道を行く料理人 山下直樹さん(上)

駒井 研司 2013年9月2日
 

■サイクル維持と早めの対処

 名古屋駅から地下鉄を乗り継いで20分、そこから徒歩10分。ここで居酒屋の「もも屋」を経営する山下直樹さん。最適とはいえない場所ながら、毎晩多くの人々が訪れている。

 --店を持つに至った経緯は

 「ホテルで料理人をしていた20歳の頃、どうしても独立したいと思うようになりました。方法を考え、探し続ける中で、知人が経営する焼き鳥店で将来の独立を前提に採用してもらえることになり、そこに移りました。開業資金を借りて店を持ったのは24歳のとき。数年で完済し、独立を果たしました」

 --切り盛りはどのように

 「いつも学生アルバイトが1人はいますが、仕入れから調理、接客まで、基本的に全て自分でやっています。夕方6時に開店し、翌朝4時まで。正月以外の休みは水曜日。ぎっくり腰で2日間店に立てなかったことがありますが、それ以外はこの15年間、一度も休んだことはありません。朝7時頃に帰宅し、妻と娘を送り出してから昼まで寝て、仕入れに出掛け、仕込みをして、また店を開ける。そんな毎日です」

 --体調管理の秘訣(ひけつ)は

 「まず、風邪ぎみの人には絶対に近付かない。そして少しでも体調がおかしいと思えば漢方薬を飲む。風邪やインフルエンザが流行してきたら、体調が悪くなくても薬を飲む。『これでもう大丈夫』という自己暗示でもあります。また、それでも熱が出てしまったら、熱い風呂に入る。5回、6回と休憩を取りながら入り続ければ、必ず熱は下がると信じています」

 --家族との時間は

 「普段は朝食以外を共にすることはないので、休みの水曜を大事にしています。この日は自分のためではなく、家族のための休み。朝まで仕事なので寝不足ですが、買い物に付き合ったり、プールに行ったり。そして夜には子供と一緒に9時に寝てしまう。翌日の昼まで寝るので結果として、休み明けの木曜はいつも万全過ぎるくらいの体調で迎えています」

 --やる気をどう高めるのか

 「特に考えたことはないですね。とにかく、この店にいることが好き。ここにいれば、みんなが会いに来てくれる。あと、生活のサイクルを保つのは良いですね。正月など3日も休むと逆に体調を崩してしまいます」(次回につづく)


【プロフィル】山下直樹 やました・なおき 焼鳥居酒屋店主。ワシントンホテルを経て独立。名古屋・八事の店「もも屋」には、こだわりの味と店主の人柄に魅せられ他県から通う常連客もいる。

2013年9月2日「フジサンケイビジネスアイ」掲載
 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。

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