プロフェッショナル の自己管理術

第36回

日本を代表する経営の専門家 出井伸之さん(下)

駒井 研司 2013年5月6日
 
■自分の体に興味を持つこと

 アクセンチュアやレノボ・グループなどの社外取締役を務める傍ら、若手経営者の支援・育成などにも取り組み、多忙な日々を送る出井伸之さん。前回は人生を24年単位の4つのフェーズに分けるという考え方や、ソニーのトップ時代は「内向き」と「外向き」など、自分の時間のバランスを管理したという話を聞いた。

 --時間以外の管理は

 「いろいろなことをしています。例えば食事では、1週間単位で量をコントロールしています。ゴルフが好きなので、なんでもゴルフにしてしまうのですが、朝食と昼食がパー3、夕食がパー4として、自分で考える適量を食べればパーとするんです。全てパーであれば1日のスコアは10。仕事で誰かと夕食を共にする際など、トリプルボギーをたたいてしまうこともありますが、その場合は前後で調整し、1週間で70になっていれば良いという考え方です」

 --継続はむずかしい?

 「以前は毎食の量を適正化しようとして『何でも半分残す』という取り組みをしていてなかなか大変でした。1週間で調整すれば良いという今の手法はとてもラク。もう7年ほど続けていますが、健康診断の数値も良好です。あと、毎日ストレッチをするよう心がけてもいます。自分なりにつくったメニューがあり、全部やると30分。短くして10分。ソニー時代から出張先でもシーツを床に敷いて取り組んでいました。体の柔らかさが非常に重要だと考えています」

 --心や頭については

 「睡眠を意識しています。特に質。くよくよしていると良く眠れず、睡眠の質が低下する。そこで、寝る前に心配なことを全て書き出すことにしています。すると脳は『ご主人さまが心配なことを書き出してくれた』と安心する。脳は、寝ている間にデータベースの並べ替えをしています。これをどれだけ効率的にやらせるかがポイント。そのために脳を安心させる。もともと30代の頃に盛田さんに教わったことで、以来ずっと続けています」

 --自己管理のアドバイスは

 「自分の体に興味を持てということですね。自分の体のことを知らな過ぎるのでは、という人が多い。30代後半など、社会的に成功して忙しくなる頃から、高いワインよりも自分の体に投資すると良いと思います」


【プロフィル】出井伸之

 いでい・のぶゆき クオンタムリープ代表取締役。ソニー元CEO。NPO法人アジア・イノベーターズ・イニシアティブを設立するなど、新産業創出のための活動を続けている。

2013年5月6日「フジサンケイビジネスアイ」掲載
 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。

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