プロフェッショナル の自己管理術

第27回

直感を磨くクリエーター  小山龍介さん(上)

駒井 研司 2013年2月25日
 

バイアスかけない鍛錬必要

 「IDEA HACKS!」「整理HACKS!」などの多くの著作を通してさまざまな分野における「実践のための具体的な手法」を紹介してきた小山龍介さん。現在はコンセプトクリエーターとして、新商品開発や新規事業立案を支援するコンサルティングにも取り組んでいる。渋谷ヒカリエに小山さんを訪ねた。

--自己管理とは

 「正しい直感を働かせるための鍛錬の取り組みです。良い決断をするためには『合理的な判断』だけではなく『直感』がとても重要だと考えています。しかし直感には誤解や思い込みなどの『バイアス(偏り)』がかかりやすい。だから良い決断をするために直感に対してバイアスをかけないよう、鍛錬を続ける必要がある。こうした取り組みが自己管理と考えています」

--なぜ直感が必要か

 「未来は不確実で、絶えず変化しているからです。過去は、無数の選択肢の分岐を経て『今』にたどり着いた“あみだくじ”のようなもの。そして未来には同じようなあみだくじが続いているのですが、その分岐は絶えず変化している。だから、ある時点で得られる情報をどれだけ集めて『合理的な判断』をしても、妥当な結果に至るとは限らない。この妥当性を高めることができるのは『直感』であり、合理的な情報を得た上で直感で決断することが、より良い結果とより良い人生につながると考えています」

--直感にかかるバイアスとは

 「例えば『過去と同じ』という思い込み。『これまでこうだったのだから、これからもこうだろう』といった予測ですね。あるいは恐怖心や欲望。『今日は宝くじが当たるかもしれない』という直感には大抵、欲望による偏りがあります。それから、親しみを持つ対象を高く評価してしまうことも、直感に対するありがちなバイアスです」

--こうした考え方のきっかけは

 「高校時代に量子力学や哲学に出会い、ものごとの不確実性や直感について考えるようになったことです。また『禅』の考えを通して、鍛錬により、思い込みや誤解といったバイアスを排除できると考えるようになりました」(次回につづく)

【プロフィル】小山龍介 こやま・りゅうすけ ビジネス書作家・コンセプトクリエーター。京都大学卒業後、広告代理店などを経て独立。「TIME HACKS!」などのハックシリーズ著者としても知られる。

2013年3月4日「フジサンケイビジネスアイ」掲載

 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。


HP:株式会社ネオレックス

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