プロフェッショナル の自己管理術

第15回

ひたむきに理想を追うパティシエ社長 辻井良樹さん(上)

駒井 研司 2012年11月5日
 

一番元気でいて、それを伝染させる

 中村玉緒さんをはじめとする有名女優や橋下徹大阪市長、関西のお笑い芸人ら多くの著名人が「ファン」と公言する大阪の老舗洋菓子店「ポアール」。同時に地域の人々がパンやケーキを毎日のように買いにくる地元密着型の店でもある。現役のパティシエであり、ポアールの若きリーダーでもある、辻井良樹さんに話を伺いました。

 --自己管理とは

 「僕にとっては、『こうあろうと思う自分』であるための取り組みです。僕は、ポアールの中で一番元気でなければいけない。また、ポアールのメンバーを刺激し、盛り上げ、ワクワクさせる存在でなければいけない。そんな自分であるために考えること、行動すること、努力することの全てが、自分にとっての自己管理です」

 --元気でないといけないのはどんなとき

 「基本的に、いつもです。でも、特に大切なのはすごく忙しい時期。ポアールでは、効率アップのための冷凍はしません。つまり作り置きをしない。だからクリスマスなどは分刻みのスケジュールで24時間ケーキを作り続けたりする。1日に1時間しか眠れない日々が続くこともあります。当然みんな疲れてきて、元気がなくなっていく。そんなとき、私が誰よりも一番元気でいて、その元気をみんなに伝えなければと思うんです」

--どうやって伝える?

 「疲れきっている人に『疲れたね』『大変だね』と声をかけることには何の意味もなく、逆効果です。だから代わりに、職人の横に行って味見をし、大きな声で『うまい!』と言う。あるいは『お店でお客さんたちが喜んでいるよ!』とみんなに伝える。元気は伝染します。だから私がとても元気でいれば、どんなに大変なときも、みんなもだんだん元気になっていくんです」 

--自分はどう元気にする

 「食べると元気になります。だから意識的に、積極的に食べる。隙間時間を見つけてカウンターの裏でカップラーメンを食べたり、移動中の車中でハンバーガーを食べたり。時には1日5食。もりもり食べることによって気分が切り替わり、睡眠が足りていなくても、何とかまた元気になることができます」(次回につづく)

【プロフィル】辻井良樹 つじい・よしき ポアール社長。関西全域で女優や政治家らを含む多くのファンを持つ老舗洋菓子店で、社長となった今も現役パティシエを続けている。

2012年11月5日「フジサンケイビジネスアイ」掲載
 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。

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