プロフェッショナル の自己管理術

第53回

わが道を走る技術者 小野和俊さん(上)

駒井 研司 2013年9月23日
 

■陸上競技の考え応用し物事進める

 新卒でサン・マイクロシステムズ日本法人に就職後、異例の抜擢(ばってき)でシリコンバレーでの開発に従事し、その後、技術者にとって理想的な企業をつくるべく24歳で事業を開始した小野和俊さん。自身も技術者として開発を続けるため一旦副社長となり共同代表制をとったが、今年7月に再び社長に就き、営業・マーケティングを含む全経営を自ら行う体制となった。

 --技術と経営のバランスは

 「今は、アプレッソの社長として、またHULFT(データ転送ソフト)のCTO(最高技術責任者)としての仕事に注力していて、プログラミングの時間は意識的に取らないようにしています。自分の中では、経営に専念するという『キャンペーン期間中』のような感じ。新体制は最初のダッシュを経てトップスピードに近付いてきました。そろそろペースを維持する時期に入るので、何か別の“キャンペーン”に移行しようと思っています。これは中学、高校時代に熱中した陸上競技の400メートル走を基にした考え方です」

 --どんな考え方か

 「100メートルずつ『スタートダッシュ』『全力疾走』『ペース維持』『ラストスパート』という4つに区切る。ずっと全力で走れと言っていて何だかおかしいのですが、200メートルから300メートルまでの『スピード維持』がとても大切。実はトップスピードに乗ったら、あとは腰を高くして足を下に置いてやるだけで同じスピードで走り続けることができるんです。新しい体制における経営の仕事も、トップスピードまで持っていけばその後しばらくは、多少のチェックや軌道修正だけでスピードを維持できます。そうしたら、またしばらくは、プログラミングに集中できます」

 --いろいろ応用できそう

 「何にでも応用できますね。仕事とプライベート、勉強、家族と趣味など、誰もが複数のことに取り組んでいます。でも、それらを同時に全てやり切ることはできない。だからメリハリをつけて、ある物事をトップスピードまで持っていき、手をかけてなくても進展するようにしてから、また別の物事に取り組む。こうしたサイクルを週や月、年の単位で回していけば、結果的に、複数の物事を並行で進めていけるようになります」(次回につづく)

 

【プロフィル】小野和俊 おの・かずとし IT企業、アプレッソ社長兼セゾン情報システムズHULFT(ハルフト)事業部CTO(最高技術責任者)。現在も現役プログラマーとしても活躍している。

2013年9月23日「フジサンケイビジネスアイ」掲載
 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。


HP:株式会社ネオレックス

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