プロフェッショナル の自己管理術

第25回

自分を「操縦」する経営者 青野慶久さん (上)

駒井 研司 2013年2月13日
 

特性を最大限に生かしベスト尽くす

 先輩2人とともに創業したサイボウズを3年で上場させ、国内グループウエア市場のトップ企業に育てた青野慶久さん。根っからの仕事好きである一方、最長6年の育児休暇制度を創設するなど、ワークライフバランスの実現にも注力しています。

--自己管理とは

 「『自分というロボットをどう操縦するか』ということだと思います。サイボウズを創業してから何年かは、むちゃくちゃに働きました。仕事の定時は朝から深夜0時で、それ以降が残業。土曜も翌朝まで仕事をして、日曜日の午後に寝るという生活です。その結果、事業は急速に拡大。自分には無限の可能性があると感じていました。でも30代になり、社長に就任したころから、体力的にも能力的にも自分には限界があると感じるようになりました。『ホームラン王になる!』と言っていた子供が、だんだんそれは無理だと知るようになる。そんな感覚です。そこから、自分を客観的に見るようになり『ロボットを操縦』という感覚になっていきました。以来『自分の特性を最大限に生かし、限界のある中でもベストを尽くす』という考え方をしています」

--意識していることは

 「青野慶久というロボットを今日1日どう動かすか。そして、あと数十年どう動かすか、ということです。組み立ててからもう41年経っていて、以前のようには動かない部分もあります。だからあまり無理に動かしてはいけない。でも長く使うためには、適度に動さなくてもいけない。そんな風に考えています」

--仕事と育児を両立している

 「子供が生まれる前は、睡眠以外の全ての時間を仕事に使うことができました。でも今は、育児や家事もある。だから、時間は減っても成果は減らない仕事の仕方が必要です。そこで、従来は『自分にできる仕事は何か』をいつも考えていましたが、発想を変えて『どうしても自分にしかできない仕事は何か』を考えてみました。すると意外と少なかった。意思決定と取材対応などの対外的な役割くらい。こうして考え方を変え、仕事の仕方を変えることによって、第1子の時は2週間の完全休業、第2子の時は約半年間、水曜を休む週4日勤務体制を実現することができました」(次回につづく)

【プロフィル】青野慶久 あおの・よしひさ サイボウズ社長。1997年、26歳でサイボウズを設立し、副社長に就任。2005年から現職。育児休暇を取った上場企業社長であり「イクメン」としても知られる。


2013年2月13日「フジサンケイビジネスアイ」掲載
 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。


HP:株式会社ネオレックス

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