プロフェッショナル の自己管理術

第23回

当たり前のことに気付く 石橋真さん (上)

駒井 研司 2013年1月28日
 

「前向き」の大切さを知る経営者

 リクルートに入社した年に新人賞に輝き、2年目以降、毎年VP、MVPなどの数々の賞を受け続けた石橋真さん。現在はリ・カレント社長として、ニコンやTOTOといった多くの大企業に人材や組織の開発を目的とした研修サービスを提供しています。創業5周年を機に新たに作ったセミナールームで話を伺いました。

--自己管理とは

 「『常に前向きな状態でいるためのセルフコントロール術』です。高い目標を掲げて達成したときに成功というが、目標が高すぎると時間がかかったり、困難が生じる。でも、その状態を前向きにとらえて楽しめれば、成功はしていなくても“成幸”することはできる。何をするにしても結局のところ、自分の心が前向きであるかどうか次第なのです」

--なぜ、そう考えるようになったのか

 「リクルートに11年勤めた後、創業しました。事業は順調に伸びていったのですが、あるとき幹部の離反にあい、突然解任されました。自分が創業した会社をクビになったなんて恥でした。誰にも言えず、食欲もなく、眠れない日々が続きました。『これからどうやって生きていけばいいのか』。そんなことを考えて鬱々とした日々を過ごしました」

--立ち直ったきっかけは

 「ある日、気分転換に家の近所を流れる川のほとりを散歩してみました。見慣れたはずの川ですが、絶えることなく水が流れ、その上には燦々(さんさん)と太陽の光が降り注いでいました。そのとき、ふと『自分がどれだけ悩み苦しもうとも、川は流れて海に注ぐんだなぁ』と当たり前のことに気付いたのです。すると、自分の悩みなんて世界の中ではほんのささいな出来事だと思えました。うじうじ悩むのはもう止めて、前向きに動き出そう。できることから一生懸命やろう。そうすれば必ず幸せになれるさ。これからは常に前向きでいられるように、意識的に努力し続けていこう。そう心に決めました」

  「こうして、1カ月ほど苦しみ抜いた後で、ぱぁーっと視界が開け、現在の会社、リ・カレントを創業しました。以来、常に前向きな状態でいるように心をメンテナンスしています」(次回につづく)

【プロフィル】石橋真 いしばし・まこと リ・カレント社長。最初に起業した会社で幹部の離反にあい解任。失意の中から再び創業し、現在は多くの大企業に支持される研修サービスを提供している。

2013年1月28日「フジサンケイビジネスアイ」掲載
 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。

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