第71回
実家の終活で母の想いを初めて知った…“命と想いのバトン”を未来へつないでいきたい
サポートプラス社会保険労務士事務所 長橋 知世
このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表を務める長橋知世がインタビューしていきます。
今回のゲストは、終活・相続コンサルタント 田和真由美(たわまゆみ)さんです。
お仕事について教えてください
『自分史』ならびに『終活・相続』のコンサルタントとして活動しています。
人生ストーリーを本にまとめたい方へのサポート、若い方向けに毎年更新型の『自分史』オンライン講座の企画・運営、生涯学習センターでのセカンドライフをテーマに講師も務めています。
さらに、お話をお聞きするなかで見えてくる、現在のお困りごと、将来に対する不安、人生をより良く生きていくためのお手伝い、『終活・相続』に関するご相談などを全面的にサポートしています。
お客様の唯一無二の物語に耳を傾ける時間は、私にとってとても大切なひとときです。自分史を通じて、ご家族の歴史やその方の価値観が自然と伝わってくるのです。
『終活・相続』のお仕事をするなかでも、ご家族の歴史や、お客様の自分史をお聞きしているからこそ、大切にされている想いを汲み取ることができます。
「何かあったら田和さんに連絡するね」「田和さんがいてくれたら、安心ね!」
そう言っていただけることが、心からの喜びです。
「終活」と向き合うようになったきっかけは?
以前は京都で会社員として働き、夫と二人の息子と暮らしていました。
次男が東京の高校で野球をやりたいと希望したのをきっかけに、家族で相当悩みましたが、進学を機に私も次男のサポートのために東京に移り、家族の別居生活が始まりました。
知り合いもいない東京…予想以上の孤独に直面し、人とのつながり、社会とのつながりが人には必要なんだと強く感じました。
そんな折、親友のお母様が急逝され、ご家族が抱えるさまざまな後悔や辛さを聞くことになります。
「もっと母の気持ちを聞いておけばよかった」「家族の歴史が誰にも聞けなくなってしまった」など、突然の別れがもたらす喪失感や、相続をめぐる関係悪化などを目の当たりにし、元気なうちから家族の歴史、家族の未来について話すことの大切さを痛感しました。
そこで私は、母に家族の歴史を尋ねるところから、実家の終活を始めました。
ご実家の終活を通じて得た思いとは?
長野のりんご農家の長女として生まれた私は、母に対し「仕事最優先の人」という印象を持っていました。思春期には母との距離ができ、17歳で家を飛び出しました。
しかし母の自分史を作るなかで、私たち三姉弟が希望する大学に進学できるよう、農業と保険会社の仕事を掛け持ちしながら、夜遅くまで働いていたことを初めて知ります。
母自身も田舎の農家で育ち、やりたいことを選べなかった時代を生きてきたからこそ、私たちや孫たちの夢を心から応援してくれていたのです。
母の苦労と願いを初めて知り、私は「娘として果たすべき役割」を自覚するようになりました。
そして、母が果たせなかった願いを、次世代の希望としてつなげたい──それが私の原点です。
今後、目指していきたいことは?
自分史と終活・相続は、「命と想いのバトン」を次世代へつなぐ手段だと思っています。
家族で命の時間を共有した経験は、残された人に計り知れないエネルギーをもたらします。
これからも、「いい人生だった」と胸を張って言えるような未来へ向けて、命の時間を全力で生きるサポートを続けていきたいです。
【終活・相続コンサルタント 田和真由美さんのプロフィール 】
「終活・相続トータルケアサロン」代表
「親の歴史を残したい」(自分史作成講師、制作サービス)代表
「一般社団法人 シニアライフの相談窓口」(中央区)代表理事
住宅関連企業などに26年間勤務したのち、2019年より東京で開業、現在、東京・京都の2拠点で活動中
いまの想いを、ゆっくりとお聞かせください。心穏やかな日々を過ごす準備、それが「終活」です。
長い年月を歩み続けた、かけがえのない人生。誰にでも訪れる「いつか」のときまで、ご自分らしく過ごしていただきたい。
相続関係・医療介護・生前整理・老後資金・お看取りなど「終活」は、何から始めたらいいのか、ご家庭によってさまざまです。まず、優先順位を知るところからご一緒しませんか?
今回インタビューした田和真由美さんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルBookをご覧ください
終活・相続コンサルタント 田和真由美さん
プロフィール
【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒
一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。
2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。
2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。
40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。
主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。
Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
主婦の就職支援「ララワーク」
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。
ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。
自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。
◆ララ・コンシェルジュについてはこちらから
・HP
・女性起業家デジタルbook
・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
・インスタグラム :ララ・コンシェルジュ
・Facebook:ララ・コンシェルジュ
・公式ライン:ララ・コンシェルジュ
主婦はキャリア!
ララワークは、40代からの女性の再就職を応援します。
その方に合った就職先を一緒に探し、就職後もフォローアップします。
子育てがひと段落した主婦の方が、当たり前に活躍する社会を目指します!
◆ララワークについてはこちらから
・HP:主婦の就職支援「ララワーク」
女性の採用「ララワーク」
・公式ライン:主婦の就職支援「ララワーク」
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