第3回
社会を造る建設業から想いを表現するカメラマンへ…
サポートプラス社会保険労務士事務所 長橋 知世
このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表であり、セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」を主宰する長橋知世が、インタビュー形式で赤裸々に深堀りしていきます。
今回のゲストは、フォトグラファー 多田沙紀(ただ さき)さんです。
カメラマンを目指したきっかけは?
大学は土木工学を専攻しました。社会のためにインフラの仕事がしたいという漠然とした理由と、条件がいいということから、大手建設会社に就職し、建物の杭の設計という、特殊な仕事を任されるまでになりました。
就職する前に起こった東北の震災で、いろいろな想いから、津波で流された、誰のものかもわからないアルバムや写真を、洗って干すというボランティア活動を行いました。
写真に写る、戻らない時間、戻らない家族、戻らない笑顔…。知らない家族の写真なのに、私はその日、涙が止まりませんでした。
写真にはチカラがある。人を動かすチカラ。自分も動かされたチカラ。
このチカラ知ったことが、私のターニングポイントだったのかもしれません。
また自分の結婚式で出会ったウエディングプランナーの女性に家族と向き合う事の大切さを教わり、私も人の人生を変えるような仕事ができるかもしれないという事を学びました。
人生を変える仕事があること、写真には人を動かすチカラがあることを知り、しばらくして私の仕事は、「社会」を造ることから、「人」を創っていくことに変わっていきました。
カメラマンとしてどんなお仕事をしてますか?
横浜の元町で、写真の撮影スタジオを運営しています。
ウエディングや、家族写真、プロフィール写真など、「人」の撮影が多いのですが、特に好きで得意なのが、女性の撮影。必然的に、女性のお客さんが増えてきています。
なぜ、女性なのか…。
それは、みんなカワイイから!昔から無類のカワイイもの好きなんです(笑)
仕事をするときに意識していることは?
少し仕事に慣れてきたころ、「あなたの写真で、最高の一日が最悪の一日になりました」と撮影した女性に言われたことがあります。
それまでは、私は写真を撮るのが上手なんだと、思い込んでいたのです。
そんな中で言われた、この言葉。自分のおごりと間違いを目の前にもってこられました。
100人の褒め言葉は、彼女一人の言葉に勝ることはできませんでした。
私の撮影が、この女性と、そしてその家族の最悪な一日の記憶をつくってしまったことに、「人を撮る」ということの重さと怖さを意識することになりました。
女性の言葉は、わたしの仕事に向かう姿勢を、いつも正してくれる大切な記憶になっています。
印象に残っている撮影はありますか?
親御さんから結婚を反対されていた二人のウエディング撮影をしたときのことです。
私の撮影した写真を見せたら、反対していた親御さんが笑顔でおめでとうと言ってくれたと、嬉しい報告を受けました。
家族と向きあうことを教えてくれたウエディングプランナーさんの記憶がよみがえり、私もそんなお手伝いができたのかもしれないと感じ、胸が熱くなりました。
カメラマンとして目指す姿は?
良い写真を撮影するのは、誰だってできる時代です。
私は、写真に写る人が自分自身を認め、さらに新しい自分に気が付く、この人生でよかったなと思える瞬間を作り出す人間で在りたいと思っています。
【フォトグラファー 多田沙紀さんのプロフィール】
横浜元町中華街にあるフォトスタジオ「Studio Jellish」店長。
写真というツールを使って、「ありのままの自分を認めて生きる」そんな価値観をもった人を増やせますようにと日々活動しています。座右の銘は「守破離」。
今回インタビューした多田沙紀さんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルbookをご覧ください
プロフィール
【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒
一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。
2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。
2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。
40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。
主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。
Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。
ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。
自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。
◆ララコンシェルジュについてはこちらから
・女性起業家デジタルbook
・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
・インスタグラム :ララ・コンシェルジュ
・Facebook:ララ・コンシェルジュ
・公式ライン:ララ・コンシェルジュ
- 第35回 若い方がいい…ではなく、私は私のままでいい! アラフィフ女性へコンパスノート術
- 第34回 ヒプノセラピーで多くの方を癒したい
- 第33回 苦しんでいる人に寄り添いたい、トラウマケア専門家へ…
- 第32回 薬剤師として今をより良く生きる「棺桶ワーク」を広めたい!
- 第31回 都会から田舎への移住、そしてシステム開発会社を起業...
- 第30回 楽しみながら自分をいかせる道、相続専門税理士へ…
- 第29回 子供のアトピーからたどり着いた風水鑑定士
- 第28回 現看護師として食生活と身体の関係を伝えていきたい
- 第27回 何もかも上手くいかない人生…筆跡鑑定が変えてくれた
- 第26回 育児だけじゃなくて仕事がしたい…リサイクルブティック経営へ
- 第25回 嗅覚反応分析で、もっと自分らしく、キラキラ輝く素敵な笑顔に…
- 第24回 実家は三代続く真珠屋、家業に全く興味がなかった…
- 第23回 働く人がイキイキと自分らしい人生を…キャリアコンサルタントへ
- 第22回 狭山市にママコミュニティ「さやマンセ」を立ち上げ、ママたちを元気に!
- 第21回 ナレーターとして出会うべき声とご縁を繋いでいきたい!
- 第20回 日体大なのに体操嫌い…短所をウリに変え人気体操インストラクターへ
- 第19回 すっぴんでルート営業をしていた私がエステシャンに…
- 第18回 着物は人のために着る…それは日本のおもてなしの心
- 第17回 定年と母の介護をきっかけに建物管理会社からエステサロンオーナーに…
- 第16回 離婚を決意した時、子供のために定年のない職業が必要だった…
- 第15回 子供の時から数字が大好き!そして経理のプロに…
- 第14回 30代後半で日本語教師に…アジアの学生の夢に寄り添いたい!
- 第13回 夫の永眠、コロナを経て、WEB制作の道へ…
- 第12回 どんな素敵なことを考えているのだろう…それを聴いてあげたい
- 第11回 ママたちの才能が埋もれること、それがもったいなくてしょうがない…
- 第10回 主婦からリハビリメイクの講師へ…
- 第9回 36才、アロマセラピストへの人生の決断
- 第8回 両親を亡くした時の後悔…生前整理アドバイザーへ…
- 第7回 1人のスーパースターをつくるより、10人のスターをつくりたい…
- 第6回 母から受け継ぎ、子育てから学んだ「家元」としての在り方…
- 第5回 専業主婦から、まさかの社会復帰…
- 第4回 結婚相手で人生がこんなに変わりました…
- 第3回 社会を造る建設業から想いを表現するカメラマンへ…
- 第2回 『やりたくないコト』を探して行政書士の勉強を始めました…
- 第1回 意地から始まった弁護士試験の挑戦だった…