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ララ・コンシェルジュ~女性起業家STORY~

第6回

母から受け継ぎ、子育てから学んだ「家元」としての在り方…

サポートプラス社会保険労務士事務所  長橋 知世

 

このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表を務める長橋知世がインタビューしていきます。

今回のゲストは、華道家 瀬尾理祥(せお りしょう)さんです。

華道家 瀬尾理祥(せおりしょう)さん

「家元」になった経緯を教えていただけますか?

現在、いけばな歴は50年。そして、教え始めて35年です。「家元」という立場になって、14年になります。

「家元」は、私がやりたいことであったかというと、それは違うと答えるしかありません。自分で決めたことではない、選択肢のない就職でした。

母が華道の「家元」という家に生まれ、いつのまにか花に触れていました。

生活の中にはいつも花があり、それを生ける母がいました。

そんな状況から、わりと自然に、花を生けることが好きになっていきました。

ただ、そのままお花の先生になっていくわけではなく、最初は学校の職員をしていました。

結婚をして、仕事は一区切り。15年間は完全主婦業の傍ら母の手伝いをしていました。

自分の子供が、高校に入ると、家計の足しにと、飲食店でアルバイトをしていた時期もあります。学生時代に本気でやっていたバスケットのおかげで、体力には自信があったので(笑)

その後、放課後の子供たちを見守るNPOの仕事をしたりと、子供にかかわる仕事をしてきました。


子育ての経験が「家元」としての在り方に与えた影響は?

子供にはわりと自由にさせてきました。自分にあまり自由がなかったから…。

ある時、「…自由に選びなさい」って言ったら、返ってきた言葉、「お母さん、自由って大変なんだよ。全部私の責任ってことだから。」


今、とても自由に花と向き合っています。

私のいけばなには、ある意味「子育て」が入っています。

子育ては、ものの善悪の判断ができるようになるまでは、親のいいなりですよね。

そして、それをはみ出していく。成長するからこそ、親の枠からはみ出していく。

いけばなの生徒さんも、同じなんです。

感性は、生徒さんそれぞれ。ある時期までは、基本を見せて、引っ張ってあげなくてはいけませんが、そこから、自分の感性に気が付いていきます。

引っ張るのではなく、伴走していく。

まずは、自由に感じて、花を生けてもらいたい。そして、生徒さん自らが違和感を感じる時、手を差しのべる存在でありたいと考えます。


子育ては、自分育てとよく言います。

生徒さんと向き合っている時間が、私を育ててくれました。

型や枠にはめないのがうちの流儀です。

生徒さんが花と繋がった時、その人の感覚が花に現れてきます。その人自身の花になっていく…この流れは、生徒さんから教えてもらったことです。

目の前にいるひとが笑顔になっていく、それが私のいけばなの考え方です。


いけばなを通して伝えたいことは?

集まってくる生徒さんは、自分の時間を持ちたいと思うひとが多いです。

その時間が、私との時間だと考えてくれています。

私といっしょに、自分を磨く時間です。

「花に向き合ってる時間が好き。」「花と会話している時間が好き。」生徒さんから、よく言われます。

枠にハメないで、自由なふれあいかたを見守り、そのひとなりの生け方を見守りたい。

型をつくらないことが、私の流儀です。

そして、いけばなを通じて、空間を彩り、心を彩り、人生を彩ってほしい。

花の命を生かしきり、花の最後を、彩られる人生とともにみとどけたい。


私には確信していることがあります。

花は、人のこころを優しくしていくということ。

であるならば、あらゆるところを花で彩ることで、世の中を優しくしていきたい。

これが私の使命です。



【華道家 瀬尾理祥さんのプロフィール】



古流理苑会家元  瀬尾理祥いけばな教室  主宰

花を美しいと感じる心が、美しいかたちを創るのです。 あなたも感性の赴くままに、いけばなを楽しんでみませんか。『理祥のいけばな教室』は、一人ひとりの個性を何よりも大切にし、 自由に花をいける楽しさをお伝えしている教室です。




今回インタビューした瀬尾理祥さんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルbookをご覧ください

華道家  古流理苑会家元 瀬尾理祥さん


 

プロフィール

【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世

静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒

一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。

2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。

2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。

40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。

主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。

Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
      セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ

セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。

ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。

自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。

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