第70回
開業100周年を目指して、病院のように頼られる美容院へ
サポートプラス社会保険労務士事務所 長橋 知世
このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表を務める長橋知世がインタビューしていきます。
今回のゲストは、株式会社ロダン美容室 ヘアサロンvoychica 代表取締役 美容師・発毛診断士 神田恵里(かんだえり)さんです。
お仕事について教えてください
兵庫県尼崎市で、美容院「voychica」と発毛専門店を運営しています。祖父母の代から80年続く美容院のバトンを受け継ぎ、私は三代目になります。
美容師歴は20年以上。髪を整えるだけでなく、年齢とともに変化するお客様の「今」のお悩みに耳を傾け、美容ができることを広げてきました。
開業100周年を目指して、子育てと並行しながら、一歩一歩積み重ねています。
美容師の道を選んだきっかけは?
大学卒業後は、ベンチャー企業で働いていました。
当時は美容師になろうとは全く思っていなかったんです。
けれども、時間や服装に縛られる働き方が合わず、「この先どう過ごしたいのか」を真剣に考えるようになりました。
その答えは、「自分の好きなファッションやヘアスタイルで、毎日を機嫌よく生きること」でした。
目の前には祖母が始めた美容院がありました。
祖母は戦後すぐに横浜から尼崎に移り、美容学校のビルを建てたそうです。それがvoychicaの始まりです。
やがて、祖母の息子(私の父)に嫁いだ母が後を継ぎ、そして、そのバトンを私が受け取りました。
発毛の分野を目指した背景は?
ヘアスタイルを整えることには自信がありました。コンテストの優勝経験もあります。
一方で、年齢を重ね髪の毛がボリュームダウンしてしまう常連さんの声が増え、そのお悩みに髪の専門家である美容師として明確に応えられないことに悔しさを感じていました。
「髪の毛のドクターになりたい」
芽生えた想いから、「発毛」の分野に力を入れるようになりました。
髪の毛は身体の一部。まずは身体の状態を整え、その上でその方に応じたアイテムを使用してアプローチします。
最初はつむじの位置がわからないくらいだった方の頭頂部に、つむじの渦が見えてくる。次第に全体を覆うことが出来るくらいのボリュームになって、艶も出てきます。身体の状態と共に格段に良くなっていくんです。
これは病院で処方される薬によるアプローチと異なり、副作用がなく、薬を飲めない状況の方にも安心してお勧めできる、根本的な改善方法です。
お客様から「髪の毛が増えた」「身体の不調まで良くなった」との報告をいただいています。
最近、私の尊敬する心臓血管外科医の先生に頼み、高齢のお客様を集めてコミュニティサロン勉強会を始めました。
スタイリングはもちろん、「病院のように頼られる美容院」でありたいーそれが、私の目指す姿です。
子育てと仕事の両立で大切にしていることは?
この10年間は、子育てと仕事との同時進行で、仕事をだいぶセーブしてきました。
私自身が美容師の親の元で育ち、旅行に行くこともできず、授業参観も授業が終わるギリギリに母に来られるかどうか…寂しかったからです。
私はできるだけ子どもたちと一緒に過ごす時間を作るようにしてきました。
また、教育の場としてケンブリッジ式のインターナショナルスクールを選び、日本以外の教育でどこまで“考える力”を伸ばせるか、という挑戦をしています。
今後、神田さんが目指していることは?
今までは子育てと仕事、どうしても力が半分ずつにならざるを得なかったので、これからは、お店のスタッフにもっと向き合いたいという想いが強くあります。
また東南アジアへの海外展開を目指しています。
ベトナムやマレーシアなど、若い世代が多く、美容への関心も高まっている地域に、質の高いヘアケアを届けたいと考えています。
そして、これからも「病院のように頼られる美容院」として、お客様の人生に寄り添っていきたいと思っています。
【美容師・発毛診断士 神田恵里さんのプロフィール】
株式会社ロダン美容室 ヘアサロンvoychica 代表取締役
美容師、発毛診断士、基礎医学士
ヴォイチカは尼崎市西立花町にある、フレンチシックなヘアサロン。
日の光差し込む、紫と白を基調にした、落ち着く空間です。
お客様に本当にリラックスして頂きたいから、椅子・シャンプー台もこだわりのものを使用。
きっと、あなただけの癒し空間になれるサロンです。
今回インタビューした神田恵里さんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルBookをご覧ください
株式会社ロダン 美容室ヘアサロンvoychica 代表取締役 美容師・発毛診断士 神田恵里さん
プロフィール
【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒
一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。
2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。
2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。
40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。
主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。
Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
主婦の就職支援「ララワーク」
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。
ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。
自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。
◆ララ・コンシェルジュについてはこちらから
・HP
・女性起業家デジタルbook
・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
・インスタグラム :ララ・コンシェルジュ
・Facebook:ララ・コンシェルジュ
・公式ライン:ララ・コンシェルジュ
主婦はキャリア!
ララワークは、40代からの女性の再就職を応援します。
その方に合った就職先を一緒に探し、就職後もフォローアップします。
子育てがひと段落した主婦の方が、当たり前に活躍する社会を目指します!
◆ララワークについてはこちらから
・HP:主婦の就職支援「ララワーク」
女性の採用「ララワーク」
・公式ライン:主婦の就職支援「ララワーク」
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