ララ・コンシェルジュ~女性起業家STORY~

第66回

結婚出産、復帰後の葛藤…弁護士として、そんなことに悩まなくてよい世の中をつくりたい

サポートプラス社会保険労務士事務所  長橋 知世

 

このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表を務める長橋知世がインタビューしていきます。

今回のゲストは、弁護士の稻川静(いながわしずか)さんです。

法律事務所UNSEEN(アンシーン)創設パートナー弁護士 稻川静さん

お仕事について教えてください

東京の法律事務所で、弁護士として、離婚、相続、労働問題などの一般民事事件の対応や、中小企業の顧問業務をしております。

法学部在学中にロースクールが創設され、私にも司法試験合格の可能性があるかもしれないと思ったことが、弁護士を目指すきっかけとなりました。

当時は、ありのままの自分ではダメだという意識があり、難しい試験に通れば自分に自信が持てるのではないか…自分にも価値があると思えるのではないか…そう感じていました。

卒業後、2011年に司法試験に合格し、司法修習を経て2012年に弁護士登録をしました。


法律事務所を設立されたきっかけは?

弁護士になるまでは一生懸命頑張れば必ず結果は出せるという人生を歩んできました。

けれど結婚出産を経て、仕事に復帰しようとした時に「そんなに仕事を頑張らなくてもご主人がいるじゃない」「こんなに小さな子どもを預けて働くの?」という周りの言葉で様々な葛藤がうまれました。

弁護士になったら社会からも必要とされ、自分に価値があることが証明されるはずだと思って頑張ってきたのに、必要とされている感覚がしないことにショックを受けました。

夫も弁護士で同じように働いているのに、彼にはその葛藤が一切なく、女性だけが葛藤を抱えながら働き続けるのはおかしいのではないかという思いも浮上しました。

そんな折、託児所を併設した仕事が出来るレンタルスペースがあると知ります。

「働きたい」「子どもとも一緒にいたい」という両方の気持ちを持っていてもいいのだと肯定してもらったように感じ、物凄く救われました。

女性の働き方や生き方をサポートする人がいれば、救われる人がたくさんいるはず…葛藤を感じなくてもいい世の中をつくれるのではないか…社会を変えていきたい…。

そのタイミングで弊社の代表から事務所を設立したいという話を聞きます。

弁護士として世の中を良くしたい、互いに助け合って仕事が出来る場所をつくりたいという代表の思いに賛同し、創設パートナーとして2020年に法律事務所UNSEENを設立しました。


コーチングの資格も取得されたのは何故ですか?

弁護士資格を取っても、自分のことには自信が持てないままでした。それを克服したくてコーチングを受けることに…。

コーチが私の感情を一緒に感じてくれて、それが私の自己肯定感に繋がり、ありのままの自分が完全に受容されている感覚を受けたのです。物凄い衝撃を受け、コーチングの資格を取得することを決めました。

私の根底には、母親は子どもの為だけに生きていかなければいけないという規範意識があり、それが私の心に、ずっとずっと辛さを与えていたのだと思います。

私のように、規範意識で苦しんでいる方のサポートがしたい…そもそもそんな規範意識に苦しめられることのない世の中をつくりたい…。

思い込みが外れたことで、余計な緊張感がなくなり、ほどよく力が緩んだことで、働き方も変わりました。

クライアントさんが抱えるストレスの痛みを受け止めながら、その方の人生がどうしたらより良くなるのかを考えていきます。

多くの方の人生に触れ、クライアントさん自身が、自分の人生を決める力は自分自身の中にあると気付くたびに、喜びとやりがいを感じます。


弁護士として大切にしていることは?

弊社の理念、「目に見えない思いや感情を大切にする」に共感し、私自身もクライアントさんの思いの部分を大切にしています。

ただ感情に寄り添うだけではなく、感情と論理の両方をバランス良く持ちながら関わることも大事だと思っています。

また、「どんな時でも個人を尊重する」ということ。誰かを傷付けたり、ハラスメントが発生するのは、個人の尊重を忘れてしまった時に起こるからです。

女性だからとか、子供がいるからとか、そんなことは関係ない。あなたの思いを尊重したい。

弁護士という仕事を通して、みんなが生きやすい世の中を作っていきたい。



【弁護士 稻川静さんのプロフィール 】

弁護士の稻川静さん

法律事務所UNSEEN(アンシーン) 創設パートナー弁護士
株式会社ダイブ(グロース:151A) 常勤監査役
株式会社KAKEAI 社外監査役

「法律事務所UNSEEN(アンシーン)」は、「目には見えないもの(愛、幸せ、感謝、つながり、関係性、コミュニケーション等)を大切にするビジョンを持っています。
今、怒りや憎しみなどの「不安」な感情に囚われている人も、本当は、そうでない自分でありたいと願っているはず。そのように考えているからです。
あなたの今抱えている「不安」を「安心」に変えられるように。
あなたが自分自身を本当に大切にして、これからの毎日をハッピーな気持ちで過ごせるように。
持てるリソースを使って、全力でサポートします。



今回インタビューした稻川静さんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルBookをご覧ください
法律事務所UNSEEN(アンシーン)創設パートナー弁護士 稻川静さん


 

プロフィール

【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世

静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒

一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。

2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。

2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。

40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。

主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。

Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
      セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
      主婦の就職支援「ララワーク

セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。

ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。

自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。

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主婦はキャリア!

ララワークは、40代からの女性の再就職を応援します。
その方に合った就職先を一緒に探し、就職後もフォローアップします。
子育てがひと段落した主婦の方が、当たり前に活躍する社会を目指します!

◆ララワークについてはこちらから

 ・HP:主婦の就職支援「ララワーク」
     女性の採用「ララワーク」
 ・公式ライン:主婦の就職支援「ララワーク」

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