駒井研司が聞く プロの自己管理術

第34回

できない子供を排除しない ラグビースクール講師 楢崎和正さん、松下武司さん

駒井 研司 2014年6月23日
 

のびのびとラグビーの練習をする子供たち=東京・都立小金井公園


 楢崎和正さんと松下武司さんが講師を務め、東京都西部の都立小金井公園で活動する「小金井ラグビースクール」は、大学や社会人チームの関連組織でもなく、有名選手を輩出したわけでもない。しかしここ数年、伸び伸びとした子供たちを育てた実績がクチコミで広がり、生徒数は間もなく200人に届こうとしている。

 --ラグビーの指導方針は

 楢崎 ラグビーがうまくなることよりもまずは体を動かすこと。「楽しい! また来週も来たい!」と思ってもらうことを重視します。態度や振る舞いを厳しく指導することはある。でもラグビーに関しては、叱らない。プレーについてはとにかく褒めます。

 松下 僕は基本的に、ラグビーを教えない。試合で負けて、悔しくて、どうしたら勝てるか知りたくて、教えてくれと言ってきたら教える。そうなるまでに何年かかってもいい。

 --それでは試合で勝てないのでは?

 楢崎 それでいい。今勝つことが目的じゃない。将来勝てること、何かを自分からできる子になってもらうことが目的。もう一つ大切なのは、できない子を排除しないこと。運動が得意な子がいれば、苦手な子もいる。この苦手な子たちが楽しめて、がんばろうと思えることが重要。“やめる子が少ない”ことを目指すのは、小金井ラグビースクールの特徴かもしれないですね。

 松下 試合に勝ちたいだけならスパルタでいい。できる子たちだけを厳しく指導すれば勝つのは簡単。全国大会だって難しくはない。でもそれは目的ではない。「1人のジャパン(日本代表)より100人のラグビー好き」を目指します。

 --ラグビーを好きになってほしい

 楢崎 そうですね。でも押し付けないよう気を付けています。子供は自由だし、それぞれ好みもある。他にやりたいことが見つかったというときは、笑顔で送り出します。

 松下 ただ内心は、ラグビーというこの素晴らしいスポーツを好きになって、何かしらずっと関わってほしいと思います。何かと掛け持ちでもいい。そして、もし求められたなら、できるだけ高いレベルでラグビーをさせてあげたい。これが講師たちのひそかな思いです。(つづく)

2014年6月23日「フジサンケイビジネスアイ」掲載


 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ 自己管理のためのiPhoneアプリ「MyStats」(マイスタッツ)発案者。


HP:株式会社ネオレックス

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