駒井研司が聞く プロの自己管理術

第25回

機器活用し自分の状態を客観視 クオンティファイド・セルフ(上)

駒井 研司 2014年4月7日
 

(日本で活動するQSの団体QSTokyoを設立した山中仁氏の講演=3月25日、東京・銀座)


 「クオンティファイド・セルフ」(QS)と呼ばれる取り組みが、少しずつ広がっている。3月25日、東京・銀座のアップルストアで行われたQSのイベントで講演者の話を聞いた。

 「目的は個々人が幸せになること。そのためにテクノロジーを利用したり、誰かとコラボレートしたり、『そもそも自分にとっての幸せとは何だろう?』と考えてみたりする。これがクオンティファイド・セルフの本質です」

 日本で活動する団体「QSTokyo」創始者の一人、山中仁氏はこう話す。シリコンバレーを拠点に活動するソフトウエア技術者。さまざまな開発を行うかたわら米国のQS団体に参加。「日本でも」という要望を受け、仲間とともに2012年にQSTokyoを設立した。「クオンティティ」は「量」という意味。QSでは血圧や歩数、睡眠時間などの数字を活用する。ただ、数字だけにこだわるわけではないという。

 「例えば自分の気分を定期的に記録する。5段階評価などとしても良いが絵や色で表わす方法もある。重要なのは何かを思い付き、やってみて、結果を客観視し、自分のために生かすこと。そして、楽しむこと。やり方や対象は何でも構いません」

 過去のイベントでも食事や時間の使い方のほか、何日間も機器を身に付けてブルーライトを浴びた量を計測した話など、さまざまな発表があった。

 「QSイベントの基本は、体験の共有です。参加者が自分の取り組みや成果を発表する。それに対して誰かが質問したり、意見を言って議論する。その内容を参考に、各自の取り組みを改善していきます」

 こうしたイベントを開催する団体は、すでに世界で100以上ある。国内でも「ナイキフューエルバンド」や「フィットビット」「ジョウボーンアップ」といった歩数や活動量、睡眠時間などを計測する機器が人気を呼んでいる。今後、日本でもクオンティファイド・セルフという耳慣れない言葉が一般化していくかも、と思われた。(つづく)


【用語解説】クオンティファイド・セルフ(Quantified Self) 米シリコンバレー発のムーブメント。コンピューターや機器などで自分の行動や状態を記録・客観視し、そこから得られる発見をより良い生き方につなげる取り組み。

 
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ 自己管理のためのiPhoneアプリ「MyStats」(マイスタッツ)発案者。


HP:株式会社ネオレックス

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