日本・ASEANだより

第84回

【タイ】税務署からの移転価格文書(ローカルファイル) 提出要請について

朝日税理士法人  執筆

 

概 要

タイでは、2018年11月の税制改正で、移転価格に関する規定が内国歳入法に初めて盛り込まれ、2019年1月以降に開始する事業年度より適用となり、関係会社取引のある売上2億バーツを超える法人は、関係会社取引の年間総取引額の明細(開示フォーム)を法人税の申告に合わせて報告する実務となっています。

ここ最近、当該法人に対して、ローカルファイルの提出要請書簡が税務署より届くケースが増えてきており、要請を受けた場合には、当該ローカルファイルを作成し、通知日から180日以内に提出することが求められることになります。

解説

今回の対象法人の選定プロセスは、データベースを管理している歳入庁の主導で行われています。

対象法人の選定後に各税務署に通知され、法人から情報を収集するよう指示されていると考えます。
以下の基準に基づいて行ったと報じられています。

開示フォームを提出している法人で、かつ国別報告書(CbCR: Country by Country Reporting)を提出している多国籍企業グループ、すなわち、最終親会社の連結総売上高が7億5,000万ユーロを超えるグループ法人に属している。

どの程度の売上規模のタイ法人に対して行われているかは明らかではないですが、それなりの売上げ規模(5〜10億バーツ以上)の法人で、利益率変動や利益の急激な減少がある場合も含め対象とされていると思われ、現在約200社に対して通知書が送られているとのことです。

最終的な目的は税収増ではありますが、税務署職員に対する移転価格文書の理解と調査手法の教育も意図しているようです。書簡の翻訳サンプルを以下に記載しますが、すべて法令で要求されている文書になります。

推奨

法人にとって移転価格の妥当性を立証できる情報を含むローカルファイルを作成しておくことをお勧めいたします。以下の記事もご参照ください。

タイの移転価格税制への対応と解説

書簡に記載の要請書類

ご不明な点やご質問等がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

この記事の提供元:朝日税理士法人グループ

執筆

ASAHI Networks (Thailand) Co., Ltd.


朝日ネットワークス(タイランド)株式会社は、日本の税務・会計の専門家集団である朝日税理士法人グループと当社とをネットワークで結び、タイに「これから進出されようとするお客様」、「すでに進出されているお客様」に、高品質の会計・税務・法務のサービスを提供する会計事務所です。 オフィスはBTSサラデーン駅近く(徒歩3分)にあります。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 

プロフィール

朝日税理士法人
朝日ネットワークス


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