第22回
スティーブ・ジョブズには見えていて、 彼らに見えなかったものは何か?
一般社団法人ベストライフアカデミー 前田 出
スティーブ・ジョブズには見えていて、
彼らに見えなかったものは何か?
1800年代後半、
鉄道会社はアメリカ最大の企業だった。
鉄道会社がとてつもない成功をおさめ、
アメリカの風景さえ変える力を持つと、
彼らは「Why」を
意識し続けることが無くなった。
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なぜ、
人々は鉄道が必要なのか?
なぜ、
私たちは鉄道会社を作ったのか?
鉄道の役目は、何か?
「Why」 を考え抜くと、
鉄道の役目は、
人を快適に目的地に送り届ける。
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しかし、彼らは
鉄道会社であり続けることを選択した。
「What」
鉄道で人を運ぶ
「わが社は鉄道会社だ。」と、
自分を定義付けた。
彼らは、
ありったけの金を、
線路に、枕木に、エンジンに、駅舎につぎ込んだ。
一番の鉄道会社になるために。
21世紀になり、
新しいテクノロジーがお目見えした。
航空機。
やがて、
大手鉄道会社の経営は上手く行かなくなった。
もし、彼らが
「快適に人を移動する手段を
提供するにはどうすればいいか?」
と常に考えていたら、
どうなっていたであろう?
ひょっとすると、
彼らが航空会社をすべて所有していたかもしれない。
Whatで自分を定義してきた会社は
生き残れるか?
音楽業界、新聞業界、出版業界。
現在、鉄道会社の二の舞を演じている。
音楽業界が
もっと明確なWhyを持っていたら、
CDに拘らなかっただろう。
出版社が
もっと明確なWhyを持っていたら、
紙に拘らなかっただろう。
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スティーブ・ジョブズには見えていて、
彼らに見えなかったものは何か?
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理念、目的に基づき行動する基準を持っていたら、
業界の変化に対応できたかもしれない。
「競争に勝つために何をすべきか?」
を問うのではなく、
「そもそも、自分のWhyは何だったのだろう?」
「今、利用すべきテクノロジー、 市場機会を考慮し、
その理念に息を吹き込むには何ができるだろう?」
と考えて行動すれば、
新たな波を作れたかもしれない。
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なぜ、あなたはこの事業を行っているのですか?
あなたが食べるためですか?
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Whyから始める。
それが、感動を呼び、共感を生み出す。
さあ、
今日も楽しく生きましょう。
プロフィール
一般社団法人ベストライフアカデミー
代表理事 前田 出(まえだ・いずる)
人生・事業を成功に導く サクセスナビゲーター®創始者
「好きを仕事にしよう!」をテーマに、 ホビークラフト界では最大の25000名のコミュニティを構築。年商9億円の企業に成長させ、 結婚式のブーケを押し花にする押し花クラフト、 ビーズアクセサリーの一大ブームを巻き起こす。58歳でM&Aで上場企業に売却。新たなビジネスモデルとして、 一般社団法人を母体とした事業「協会ビジネス®」を構築し、10年間で200協会の設立、運営指導に関わる。 未来を確定させ、逆算で目標を立てて達成していく 「逆算思考」のメソッドで10万人を超える企業や協会、経営者を指導。2~3年で年商1億円を超える組織を多数輩出。この事業を息子に事業承継し、3回目のシニア起業。「夢を応援する人が豊かになる社会を作る」を理念に、 一般社団法人ベストライフアカデミー設立。人生100年時代に活躍するコミュニティリーダーという働き方を提唱。
著書に『一気に業界NO.1になる「新・家元制度」顧客獲得の仕組み』(ダイヤモンド社)、『「学び」を「仕組み」に変える新・家元制度』(アチーブメント社)等。
Webサイト:一般社団法人ベストライフアカデミー
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