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フランチャイズ本部構築展開の成功の秘訣

第23回

フランチャイズ本部構築立ち上げ展開の業態の見直しとは?

株式会社販路企画  田口 勝

 

フランチャイズ本部構築立ち上げ展開の業態の見直しについてフランチャイズ本部や小売業、飲食業、サービス業から様々な問合せを頂きます。今回は、フランチャイズ本部構築立ち上げ展開の業態の見直しについて解説をしていきたいと思います。


〇なぜ継続的に業態の見直し必要であるのか?

フランチャイズ本部構築立ち上げとは、基本的には、元々持っているフランチャイズ本部の成功モデルをフランチャイズ加盟店に水平展開することで、成功確率を上げて、開業や新規事業を支援するビジネスモデルです。そのため、最初立ち上げの段階では成功モデルといえると思います。しかし、フランチャイズ本部で展開を行っていると必ず様々な壁にぶち当たります。


そのうちに既存店の売上が下がる傾向が出てくるような事態が発生し、フランチャイズ本部事態が、新しい加盟店を獲得できるどころか、衰退していく本部が後を絶たないと思います。よく、フランチャイズに加盟したけれども、フランチャイズ本部が潰れてしまったということがありますが、それは、既存店の売上が上がらなくなってくるからです。なぜ、「既存店の売上が下がってくるのでしょうか?」これは、様々な理由があります。


フランチャイズ本部として展開をすることになると、急激に出店を加速していくため、お客様の認知も一気に上がることになります。そのため、フランチャイズ本部を構築した段階で成り立っていたビジネスモデルは、お客様だけでなく、競合を含めて研究され、良いところは真似されることになります。フランチャイズの募集サイトを見て頂ければよく分かると思いますが、似たようなビジネスモデルが乱列しています。そうすると他社と優位性があったものが、優位性がなくなるのです。しかし、フランチャイズ本部としては、気づかずに同じ成功モデルのまま、展開を進めていってしまう傾向があります。これは、実は避けることができない事実です。


儲かっているビジネスモデルが全く同じビジネスモデルで継続することは困難なのです。長く続いているフランチャイズ本部は必ずといっていい程、業態の見直しを行い、その内容をフランチャイズ加盟店に落としこみ、新たなビジネスモデルで更に展開を図っていっています。コンビニ業界を見れば良くわかると思いますが、10年毎に業態の見直しがされているため、40年以上も繁栄が続いているのです。



〇業態の見直しは、「人による」という考えを捨てることから始まる。

よく、多店舗展開の経営者やフランチャイズ本部の経営者と話しをしていると、「人による」や「オーナーによる」という話を聞きます。確かに「人」や「オーナー」に起因することは間違いないのですが、それを理由としていては、「業態の見直し」といった発想は生まれてきません。


基本的には、「こういう人や店舗が出てくるのは、仕組みや業態に問題があるのではないか」という発想で考えていくことが重要です。なぜなら業態の見直しには、一番初めに「業態を見直さないといけない」という気づきが必要であるからです。特に不振店や売上が上がらない店舗、撤退していった店舗、フランチャイズ契約を更新しない店舗等から、「なぜ、そうなったのか?」を考えることが必要なのです。その起点がないとなかなか業態の見直しという発想にはならないものです。


業態の見直しは、小さいエラーの情報をきっかけにするか、定期的に実施しない限り、気づいた時には、大幅な見直しをしないとどうしようもなくなるという事態に陥ります。それだけジワジワと効いてくるものです。時代の変化に応じて、業態の見直しは、必ず実施すべきものです。


〇業態の見直しをする2つの視点

業態の見直しを実施する視点は複数ありますが、今回は最低限抑えておきたい2つのポイントを解説します。1つ目は売上=客数×客単価の視点です。


売上=客数(新規客+リピーター客)×客単価(買い上げ点数×1点当たり単価)


数値上でどこが、売上が悪化している要因なのかを特定する必要があります。そのためには、既存店の数値分析が必要となります。新規客が減少しているのであれば、新規客増加のための戦略が業態の見直し戦略となります。数値分析の結果により、何を改善するのかが変わるのです。


2つ目は、売上の上乗せでなければ業態の見直しは意味がありません。そのためには、次の2つの視点で検討します。


1つ目の視点は、「新しい客層を呼ぶことができないか?」という視点です。例えば30歳~40歳の女性がターゲットであれば50歳以上の女性を来店させる商品や業態はどのようにすれば良いかを検討することです。年齢だけでなく、所得層や性別や嗜好等の幅を広げるということです。


2つ目の視点は、「新しいニーズをとらえることができないか?」という視点です。これは既存のお客様に対して新しいニーズに応えることができないか?という視点となります。整骨院が店舗の横にスポーツジムを設ける場合があります。これは、整骨院は今の痛みの改善になりますが、そのお客様は、痛みを予防するニーズもあるのです。痛みの多くの原因は、筋力の低下ということを考えると、スポーツジムを通して筋力をつけることで予防のニーズをとらえるということになります。これが新しいニーズをとらえるということになります。


上記は概略ですが、とても重要な視点であると考えています。フランチャイズ本部構築立ち上げ展開を行った企業は常に業態の見直しが必要です。



今後、フランチャイズ本部構築立ち上げ展開をご検討の企業のお役に立てれば幸いです。

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プロフィール

株式会社販路企画
代表取締役 田口 勝

大学卒業後、経営コンサルタント会社入社。マーケティング戦略立案支援、社員研修経験。
㈱セブンイレブンジャパン本部へ転職。店長、SV、マネージャー経験。多店舗展開、フランチャイズ本部展開、 既存店売上利益改善を経験し、中小企業でも具現化できるようにノウハウ化。
株式会社販路企画設立。
フランチャイズ本部構築展開支援、小売業既存店活性化支援、店長・SV研修を実務的な支援を実施。
飲食店、サービス業、小売業多数実績。支援実績300社以上。


【Webサイト】:株式会社販路企画

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