フランチャイズ本部構築展開の成功の秘訣

第14回

のれん分けとは何か?

田口 勝 2022年7月29日
 

のれん分けとは何か?先日フランチャイズ本部構築立ち上げ展開を検討している企業から質問がありましたのでコラムの中でも解説をしていきていたいと思います。


のれん分けとは?

のれん分けとは従業員に対して、従業員が独立する際に自社のビジネスモデルを貸与して事業を行う権利を与えるものです。のれん分けについてもフランチャイズ展開のシステムとなります。


よくのれん分けが積極的に実施されているのが飲食業です。

飲食業は独立心も高い方が従業員の中では多く、かつ、独立する際も飲食業で開業を行うことが多いので、せっかく独立開業するのであれば、今まで経験してきた同じ業態と同じ看板で独立をして欲しいという意向から、のれん分けが積極的に実施されてきていると思います。


また、独立する従業員もそれまで学んできたノウハウがそのまま活用ができるため、成功確率も上がる傾向となります。また、のれん分けを実施しているフランチャイズ本部側も求人の際に独立支援制度ありと記入することが出来るので、求人の際の有利に働くという声も頂いています。そういった点でのれん分けが進められています。


これは、飲食業に限らず、技術を要する美容業であっても同様でありますし、コンビニ等も導入しておりますので、様々な業種業態で適用が可能なものがのれん分け制度となります。


しかし、どんなに、信頼がおける従業員であっても、独立すれば別の経営者であり、同じ事業を行う上で最低限契約書は必要になってきます。つまり、これが「フランチャイズ基本契約書」となります。これを逆に口頭契約になると非常にリスクが高くなってくるため、しっかりとした契約書の作成が要求されます。つまり、通常のフランチャイズ化と変わりなく、違うのは加盟する対象が自社の従業員であるということになります。


しかし、のれん分けにおいては、従業員が独立する際の奨励制度でもあるため、加盟金やロイヤリティ等の減免を行ったり、初期研修も終了しているため、研修費用等も徴収しない場合が多いものです。また資金調達の支援を本部も一緒になって行う場合もあります。


のれん分けにおける最低限の仕組みとは?

「のれん分け」が他と違うのは、加盟者が自社の業務をよく理解しているということです。つまり、「のれん分け」だけであれば、これまで充分に研修は実践を積んでいるわけですので、通常のフランチャイズ加盟店に実施する初期研修も必要ないことになるでしょう。


また、マニュアルも必要ないかもしれません。SV業務は実施する必要がありますが、それも通常の一般からのフランチャイズ加盟店を募るパターン程は必要なくなってきます。つまり、通常のフランチャイズ本部構築立ち上げ展開とは異なり、「のれん分け」だけであれば、膨大な仕組みなどをあまり必要とせずに、「フランチャイズ基本契約書」だけで運用することもできるでしょう。


これが通常の一般のフランチャイズ加盟店も募集するし、のれんわけも実施するのでれば、通常のフランチャイズ本部構築立ち上げ展開の仕組みを構築し、のれん分けはそこに仕組みを付加するだけで展開が必要になります。


「のれん分け」の場合は、加盟金や研修費、ロイヤリティ等の費用も変わってくるものと思います。しかし、重要なことは、他のフランチャイズ方式と並行する場合は、客観的な公平性が必要です。研修が必要ないから研修費はいらない。というのは客観的ですが、同じシステムを活用するのにシステム使用料が減額されるのは、公平性があるとは言えないのでしょう。



のれん分けの本部と加盟店のメリット

私は、どの業界でも「のれん分け」を導入して頂くことをお勧めしています。それは、本部としてもメリットが大きいものであるからです。次のようなメリットがあります。


①初期段階の加盟店開拓を行う際の実績として反映ができる

フランチャイズ本部構築立ち上げ展開を行った際に一番課題になるのが、第1号のフランチャイズ加盟店を獲得です。直営の実績しかない。また店舗数が少ない段階でのフランチャイズ加盟募集は、加盟店候補者からは実績の面で非常に不安に感じるものです。その点を従業員「のれん分け」を活用すれば、加盟店店舗数も増加するけでなく、事業をこれまで実施してきた従業員が独立するわけですから、成功確率も上がる傾向になると思います。


②初期段階のフランチャイズ本部としては管理がしやすい

実際のフランチャイズを行う事業に「のれん分けの従業員」は精通していますので管理も簡単であり、かつ従業員の性格や考え方なども深く知っているため、本部としても管理しやすいという点があります。


逆にデメリットは、独立する従業員が、自社のベテラン従業員である場合、SVが経験で劣ることがあります。その場合、SVとして独立した従業員に指摘や指導をしにくいという面がデメリットとして上がることが現場であります。


初期段階のフランチャイズ本部は、間接的に(直接指示命令系統がない)指導することは初めての体験でもありますので、慣れるという面でも非常に有効ではないかと思っております。


③のれん分けする従業員についてもメリットが大きい

「のれん分け」をされる従業員の多くの場合、加盟金の減額や研修の免除、ロイヤリティ等の減免などの措置が取られることが多いものです。そのため、従業員さんが独立するための資金の面で大きくバックアップを頂くことになります。かつ、自分で充分に習得してきた仕事で独立や開業を行うのであれば、当然、成功確率も高くなり、かつ元々の企業の看板や商品等のブランドや商品力を活用することができることは大きなメリットであると思います。


④独立志向が強い業界では人手不足解消の要件になることがある

人口減少においては、大きな課題が人手不足です。独立支援奨励制度というのがこの「のれん分け」ということになります。求人募集の際にもアピールできるポイントになります。そのため、独立志向を持つ、元々モチベーションの高い従業員さんの採用に繋がることができます。


のれん分け時の注意点とは?

①優秀な従業員が独立する可能性がある

優秀な従業員は現状に甘んじることがないものです。独立支援制度を使って、社内から、「のれん分け」で独立する可能性があるということです。しかし、優秀な従業員で独立心をもっている従業員はどちらにしても独立するため、チェーンの一員になることはプラスになると私は思います。つまり、どちらにしても独立されるのであれば、囲い込んだ方が良いのではないかと思っております。


②会社として公平である必要がある

「のれん分け」は、会社として明確な基準が必要です。基準がないということは、「経営者の好み」ということになりかねません。逆にそうなると公平性が下がり、制度事態が、不満の要因になります。明確に基準を設けて、評価も公平である必要があると思っています。


今回は、「のれん分け」について解説をしました。

今後、フランチャイズ本部構築立ち上げ展開をされる企業の参考になれば幸いです。



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プロフィール

株式会社販路企画
代表取締役 田口 勝

大学卒業後、経営コンサルタント会社入社。マーケティング戦略立案支援、社員研修経験。
㈱セブンイレブンジャパン本部へ転職。店長、SV、マネージャー経験。多店舗展開、フランチャイズ本部展開、 既存店売上利益改善を経験し、中小企業でも具現化できるようにノウハウ化。
株式会社販路企画設立。
フランチャイズ本部構築展開支援、小売業既存店活性化支援、店長・SV研修を実務的な支援を実施。
飲食店、サービス業、小売業多数実績。支援実績300社以上。


【ホームページ】:株式会社販路企画

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