人材アセスメントの時代

第2回

人材アセスメント導入の意義

金野 美香 2013年6月12日
 

昔から「能力ある者には、金を与えよ。徳ある者には、地位を与えよ。」という言葉がありますが、これからの時代は、業績に貢献した社員に報いるという人事制度の側面(ハード)と、企業文化の磨き上げに貢献した社員に報いるというESの側面(ソフト)の両方が必要とされています。

管理職(リーダー人材)であるということは、同時に責任や裁量、権限が大きくなり、より経営者に近い立場になる、ということです。そのためには、目の前の業務をこなしていくのではなく、部下たちを参画させながら数か月後、数年後といった未来の価値を生み出すための「明日の仕事」に力を注ぎ、自らをリーダーとして常に成長させていく力が必要です。

「人材アセスメント」は、そのようなリーダーとしての力をどれほど有しているかを客観的に評価するために実施します。その企業の理念やビジョン、企業文化にそくした指標を設け、「チャレンジ精神」「ファシリテーション力」などいくつかの評価項目に落とし込んでいきます。

人材アセスメントの“科目”にはさまざまな種類がありますが、“これさえあれば全てが分かる”という完璧なものはありません。しかし、例えば一つの花瓶を前から眺めるか上から見下ろすかで目に見える形が変わってくるように、いくつかの種類のアセスメントを組み合わせたり使い分けたりすることで、多様な視点で多角的に人材像を把握することができ、より“見極め”の精度は高まると言えます。

例えば、問題解決力・意思決定力を見極める「インバスケットテスト」や、合意形成力を見極める「グループ討議」などを組み合わせて、自社のリーダーとしての適性を見極めるアセスメントプログラムを導入する企業が増えているのです。

 
 

プロフィール

金野美香(きんの みか)

(有)人事・労務 ヘッドESコンサルタント
厚生労働省認定CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
日本ES開発協会(JES) 専務理事
グリーン経営者フォーラム 会員

日本初のES(従業員満足)コンサルタントとして、「会社と社員の懸け橋」という信念のもと、クレドを柱としたES向上プログラム“クレボリューション”の実績を重ねる。また、インバスケット等を活用したリーダーコーチングも実施。最近は「はたらく元気は、地域の元気・日本の元気!」をテーマに、ESにSS(社会的満足)の要素を加えた“ESR”の視点からの組織づくり手法を企業で実践し、高い評価を得る。宮城県仙台市出身。
http://www.jinji-roumu.com/inbp.html


HP:有限会社 人事・労務

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