第6回
時代に流されず、適応する──ラストウェルネスが事業拡大に成功している理由とは
株式会社With us 執筆

このコラムは、女性が活躍し成長を遂げている企業が、今どのような取り組みをしているのか、女性活躍に対する企業の思い、今後の展望などを、女性の採用「ララワーク」の長橋と福田が女性目線でインタビューしていきます。
今回は、株式会社ラストウェルネス 代表取締役社長 CEO 脇谷正二様に話を伺いました。
顧客ニーズに応じて構成する、柔軟な事業設計
― まずは、御社の事業について教えてください。
レアレアという総合型フィットネスクラブを運営しています。東京、神奈川、千葉に8店舗を展開しており、その施設の中で、フィットネスジム「レアレア」や、パーソナルトレーニングジム「Anatato」、ホットヨガスタジオ「AURA SPA」、お子様向けのキッズスクール「レアレアキッズ」などを展開しています。
― 同じ店舗の中で、複数ブランドのジムやスタジオを運営されているのでしょうか。
そうです。一つの店舗の中にトレーニングジムやホットヨガスタジオ、プールなどを作り、それぞれの事業を展開しています。
以前は、フィットネスクラブというと、マシン、スタジオ、プールなどすべてが揃っている総合型のものがほとんどでした。しかし時代が変わり、お客様は「マシンだけのジム」「パーソナルジム」「ホットヨガスタジオ」といった、自分のやりたいことができるクラブを選ぶようになりました。そこで私たちも、一つひとつをブランドとして展開し、それぞれを求めるお客様を迎える形式にしています。
― フィットネスクラブとしては珍しい形態ですよね。
そうですね。フィットネスクラブでは少ないですね。ただ、たとえばテーマパークで新しいエリアやアトラクションが増えたり、ショッピングモールでテナントが入れ替わったりするのと同じで、店舗という箱の中でお客様のニーズに合わせてサービスを変えていくというのが私たちの戦略です。
セルフ主流の時代に、あえて「サポート型」を選択
― どのような点にこだわってサービスを開発されているのでしょうか。
どの事業にも共通しているのは、「お客様の未来をもっと素敵にする」というコンセプトです。今のフィットネスクラブはセルフのスタイルが増えていますが、弊社は逆で、スタッフがお客様をしっかりサポートするスタイルで運営しています。
スタッフは、ただお客様のご案内をするだけでなく、「お客様が将来どうなりたいのか」「そのためにはいつまでにどうなっていたいのか」といった目標を共有し、時にはお客様の生活習慣もサポートします。お客様と共に目標を達成すること、すべてのお客様が健康になり、それによって人生が変わっていくのをサポートすることが、弊社のこだわりです。そのためのサービス開発や教育も、積極的に進めています。
― 独自のスタイルにこだわることで、事業を成功させてこられたのですね。スタッフの方は何名くらいいらっしゃるのでしょうか。
正社員が約90名で、パート・アルバイトや業務委託のスタッフが350〜400名ほどです。さきほどお話しした8店舗以外にも、他の事業と合わせると17拠点あり、それぞれの拠点で活躍してもらっています。
2025年4月には、14名が新卒で入社しました。
― 男女比はどれくらいですか。
5対5です。この業界は男性スタッフが圧倒的に多いのですが、弊社の場合は女性のお客様が7割ということもあり、女性従業員が多いですね。管理職としても活躍してくれていて、管理職の44%が女性です。
産休育休の取得率は100%で、育休が終わると皆戻ってきてくれています。子育て中の社員が新卒採用のマネージャーや店舗責任者として活躍することで、若手社員のロールモデルにもなっていますね。
自律型人材が育つ組織づくり
― 女性が活躍しやすい環境なのですね。
女性に限らず、仕事を通して皆が自己実現できる会社にしたいと考えています。そのために、年齢や性別に関係なく、積極的にポジションを与えるようにしていますし、外部研修の費用を補助する制度も作りました。
新規事業の提案も積極的に受け入れていて、たとえば最近では、女性の管理栄養士がプロテインやサプリメントの開発を始めました。また、別の女性管理栄養士からはスポーツ栄養の事業の提案があり、2025年4月からは1年間、ビーチバレー日本代表などの食の指導を引き受けています。
また、独立して挑戦したいという男性スタッフがいたため、社内独立の制度も作りました。実際に、弊社のパーソナルトレーニングブランドで独立して頑張っています。
― 他にも、働きやすい環境づくりで何か取り組んでいることがあれば教えてください。
プライベートも充実させられるように、有給の取得を促しています。有給取得率はほぼ100%で、皆が公平に、大型連休を年に2回は取れるようにしています。中には10連休を取ったスタッフもいました。休日も、少しずつですが増やしています。
また、悩みを相談しやすい環境作りのために、各店舗で毎月上司との1on1ミーティングを実施しているほか、年に2回の人事面談を行い、今の状況の確認や個別フォローだけでなく、会社として改善すべき点があれば取り入れるようにしています。
― すばらしい取り組みですね。多くの企業が参考にしたいポイントがたくさんありました。今後、従業員やスタッフに対してさらに取り組みたいことはありますか。
フィットネスクラブで働くスタッフの社会的地位を向上させたいですね。一般的に、フィットネスクラブの給与水準は決して高くないのが現状ですが、私は弊社を業界一の給与水準に引き上げたいと考えています。
店舗も増やしていき、日本一のクラブにすることで、多くのお客様が健康で良い人生を送れるように貢献していきたいですね。
インタビュー企業:株式会社ラストウェルネス
プロフィール
【インタビュアー】
株式会社With us 女性の採用「ララワーク」
女性の採用「ララワーク」とは…
子育て経験のある女性が、当たり前に社会で活躍する、そんな女性活躍社会を目指して、女性がいきいきと働く企業を増やします!子育てというキャリアをもった女性人材を企業に紹介し、定着のサポートまでお任せください。
◆ララワークについてはこちらから
・HP:主婦の就職支援「ララワーク」
女性の採用「ララワーク」
・公式ライン:主婦の就職支援「ララワーク」
株式会社With us 代表取締役 長橋 知世
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒
一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。
2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。
40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。
主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、女性が活躍する企業を増やし、本当の意味の女性活躍社会の実現を目指して活動している。
Webサイト:女性の採用「ララワーク」
主婦の就職支援「ララワーク」
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
サポートプラス社会保険労務士事務所
株式会社With us 取締役 福田 由季子
桐蔭学園高等学校卒
立教大学理学部数学科卒
IT企業に勤務後、退職して夫の海外駐在に帯同。現地で出産・子育てに専念する。
帰国後、専業主婦の在宅ワークチームを立ち上げ、PCスキル指導を通じて再就職を支援。
現在は、IT企業で企業ホームページの集客支援や採用サイト制作を手掛けるほか、企業研修講師として人材開発にも携わる。
Webサイト:株式会社ウェブリックハウス
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。
ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。
自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。
◆ララ・コンシェルジュについてはこちらから
・HP
・女性起業家デジタルbook
・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
・インスタグラム :ララ・コンシェルジュ
・Facebook:ララ・コンシェルジュ
・公式ライン:ララ・コンシェルジュ
サポートプラス社会保険労務士事務所は、横浜を拠点に、企業様の保険関係手続き、給与計算、人事労務相談、助成金のサポートをしております。
事務所開設当時から、スタッフは全員女性で、テレワーク雇用を可能としており、子育てと両立しながら働くことができる環境づくりを実践しております。
サポートしている顧問先様の成長が一番の喜びです。
◆サポートプラス社会保険労務士事務所についてはこちらから
株式会社ウェブリックハウスは、SEO対策を柱とし、戦略コンサルティング、企業研修を行う企業です。
毎月40万人を集客するライター集団が、お客様の会社の売上アップに貢献します。
◆株式会社ウェブリックハウスについてはこちらから
・HP:株式会社ウェブリックハウス
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