第4回
最低賃金の計算に、住宅手当は入る?入らない?
サポートプラス社会保険労務士事務所 長橋 知世
令和8年10月より最低賃金改定が予定されています。今回は、実際に自社の賃金が最低賃金を下回っていないか確認する際、どの手当を計算に含めればよいのかを整理します。特に注意が必要なのは住宅手当です。
最低賃金に含まない賃金とは?
最低賃金の対象となるのは「毎月支払われる基本的な賃金」です。実際に支払われる賃金から次の賃金を除外したものが比較の対象となります。

住宅手当は?
ここで注意したいのが住宅手当です。最低賃金に含まれない賃金に、住宅手当は入っていません。つまり、住宅手当は名称や支給基準にかかわらず、最低賃金に含めて計算することになります。
最低賃金額以上かどうかの確認方法は?
最低賃金額以上かどうかは、賃金の支払形態(時間給・日給・月給・出来高払/請負・組み合わせ)に応じて、それぞれ定められた方法で時間額に換算し、地域別(または特定・産業別)最低賃金額と比較して判断します。まず5つの計算パターンを確認します。

社労士から一言
「うちは月給25万以上だから最低賃金は問題ない」という会社でも、皆勤手当や固定残業手当を除いて計算すると、実際は最低賃金を下回っていたというケースが少なくありません。月給制でも、対象とならない手当を除いた金額を所定労働時間で割って時間額に換算し、確認する必要があります。時給・日給・月給・出来高払いなど賃金形態が混在している会社は、それぞれ計算方法が異なるため、自社の賃金構成に応じて、正しい計算式で今一度確認しておくことをお勧めします。
まとめ
最低賃金と比較する賃金は、精皆勤手当・通勤手当・家族手当・時間外手当等の割増賃金・賞与など臨時の賃金・1か月を超える期間ごとの賃金を除き計算します。住宅手当は除外の対象になっておらず、含めて計算する賃金です。また、時給制・日給制・月給制・出来高払制など賃金形態によって時間額への換算方法が異なるため、自社の賃金構成と計算方法を点検し、最低賃金を下回っていないか確認しましょう。

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プロフィール

長橋 知世
サポートプラス社会保険労務士事務所
株式会社With us 代表取締役
女性の採用「ララワーク」
女性起業家コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
一般社団法人日本アンコンシャスバイアス協会 代表理事
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒
一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。
2児の子育てが落ち着いた45歳で社会保険労務士資格を取得。
2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。
女性活躍社会の実現を目指し、女性起業家コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」を立ち上げ、一年でメンバーを100名とする。
子育てもキャリアだと認められる社会を目指し、女性に特化した人材紹介事業「ララワーク」を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。
一般社団法人日本アンコンシャスバイアス協会代表理事として、多様性が尊重される社会の実現を目指し、企業向け研修や認定講師養成講座を実施している。
Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
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