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外国人材採用への道

第4回

【カドル協同組合】代表理事:本間伸二さん

株式会社アゴラ  柏木 太郎

 

コラム「外国人材採用への道」は、外国人材のプロフェッショナルである「監理団体」や「登録支援機関」の代表に外国人材採用に関するノウハウを教えていただくインタビューコラムです。今回のインタビューは、新潟の「地域・企業・人」に寄り添う、カドル協同組合の本間代表理事に外国人材採用に関するお話を伺いました。

ミッションは、「みんなが笑顔に!」



設立に至る経緯

5年前まで、社会福祉法人の介護施設で通算6年間施設長をしていました。当時は介護職員の相次ぐ離職や、介護業界が持つ独特のルールや雰囲気を何とかして、変えて行かなければならないと思う毎日でした。そんな時に、東南アジアからの介護留学生や、ミャンマー人介護技能実習生と話す機会があり、日本人ではなかなか持ち得ない、ホスピタリティの高さに衝撃を感じたのを今でも覚えています。

それからは、技能実習生のことや、ミャンマー人の事など、いろいろと学んで、将来性や可能性を肌で感じ、介護に携わる方々に、彼ら彼女らの良さを是非とも、知ってもらいたいと介護職に特化した組合を立ち上げました。

現在は、介護職に留まらず、農業・建設・機械関係からの問い合わせも増えてきております。

監理団体の特徴

外国人なら誰でも良い訳ではありません。ましてや介護職となると、パーソナリティも重要なポイントになります。現在協定を結んでいる国は、ミャンマー・カンボジア・タイです。特にミャンマー国は、日本語学校と介護専門学校を運営している送出し機関とタイアップしています。カンボジア国は、病院と提携して介護を学ばせている送出し機関と、タイ国は、ベトナム国境に近い送出し機関と協定を結んでいます。

何れの送出し機関も、募集段階で、ある程度フィルターを掛けて集めてもらい、面接前には筆記試験を実施しています。また面接後も、受入企業から内定者のパーソナリティなどの問い合わせに応じています。

カドル協同組合:技能実習生入国

監理団体のビジョンやミッション

「みんなが笑顔に!」受入側も実習生も、我々監理団体もずっと笑顔でいたい。

受入側は、実習生に対して、ウェルカムな雰囲気で迎え入れて欲しいし、同じ人間としてフラットな関係を構築していただきたい。職場では先輩となるので、親切に教えて育てて欲しい。文化や習慣が全く違う異国の地へ、自分や家族の為に来ているのだから、その不安な気持ちや、頑張ろうと思う気持ちを汲み取って、実習生の将来のために接して欲しいです。

実習生側へは、日本語の勉強や、慣れない生活面をしっかりとサポートしていきます。特に、最初の半年間は、サポートが重要だと感じています。悩みや不安などを聞き取り、事が小さいうちに処理することを心掛けています。時には、休みの日などドライブや釣りに連れ出しています。

カドル協同組合としては、受入側や実習生に関わる、密度を増やせば増やすほど、「みんなが笑顔に!」なると信じています。

経営者の方には「諦めないで」欲しい

先日も、機械関係の仕事をされている中小企業経営者の方と話しをして、求人を出してもレスポンスがない、来ても数日で辞めていく。そんな日本人を憂いておりました。求人に関してはこれの連続で、新規求人を諦めているようです。そんな考えの中小企業経営者は、たくさんいるし、求人を諦めるならまだしも、事業を畳もうとも考えている方もいらっしゃるとのこと。

事業の維持・成長は「ヒト・モノ・カネ」と言いますが、ヒトの能力を高める教育をして、組織力の底上げをしていけば、維持・成長が図られると思います。実習生は「ヒト」の一つのツールかもしれませんが、最大の効果を上げる可能性を秘めております。決して「諦めないで!」。

カドル協同組合:入国後講習

外国人材採用に関する注意点

先ずは、安い労働力としての考えは持たないで欲しいです。打っても響かないような人材とは違い、向上意欲がありホスピタリティの高い人材ですので、フラットな人間関係構築と、親切で丁寧な教育が必要です。面接時は、ほぼ同じ受け答えをしますので、事前情報や面接後にパーソナリティを聞くことをお勧めします。また、送り出し機関からも率直な意見も聞いた方が良いです。

これから外国人材採用を考えている企業に向けたメッセージ

自社での受入体制をしっかりと構築してください。繰り返しになりますが、向上意欲があり、ホスピタリティが高い人材ですので、入れっぱなし状態にしないことです。打てば響くような人材ばかりですので、親切に丁寧な教育を心掛けていただきたい。また、慣れてきたら、プライベートでも無理のない範囲で、関わって欲しいです。生活面や日本語の勉強などのサポートは、我々監理団体が行いますが、その他の悩み事や不安な点など、訴えがあった場合には、聞く耳を持って、解決が出来ることと、出来ないことがありますが、しっかりと寄り添っていただきたいと思います。

しっかり支援してくれる監理団体選びが重要

これからは、労働力として外国人は、重要な存在になると思われますし、益々日本国内、各地に増えて行くでしょう。私が暮らす新潟県も、同様に外国人に頼っていかなければなりません。そんな新潟県内で、外国人受入企業へ行って、話しをさせていただき、聞いてみると、他県の監理団体にお願いしているという企業が多々見受けられます。駄目だとは申し上げませんが、何かあったときは、どうするのですか?直ぐに駆けつけられる、地元の監理団体の方が安心できると思います。電話で解決することでも、時には実習生の下まで行き、相手の表情を見ることも大事なことです。また、送出し機関についても、日本に駐在員を配しているところと協定を結んでおります。我々だけでは解決出来ないことも、駐在員が解決した事案もあります。とにかく、フットワークよく、事が小さいうちに解決すべきだと考えています。諸事情あるにせよ、安心できる身近な監理団体、頼りになる送出し機関と一緒に、取り組むことを切望いたします。

新潟県内での外国人材採用については、是非、カドル協同組合までお問い合わせください。

カドル協同組合:技能実習生

情報

カドル協同組合
新潟県加茂市新町2丁目3-24
代表理事:本間伸二

送出し機関紹介

モンゴル注目の送出し機関 MONGOL YAPONY GUUR LLC


 

プロフィール

株式会社アゴラ
柏木 太郎

様々な業種業態(異業種)と交流し、共同で新規プロジェクト立上げに参加する。



Webサイト:株式会社アゴラ

外国人材採用への道

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