ブルーカラークールな会社のつくり方 ~若者が憧れる現場仕事はこうして生まれる~

第17回

職人がもっと価値を出せる会社へ  〜EIZENSグループ 代表 山本献太様〜

一般社団法人 日本SNS採用推進協会  秋山剛

 

このコラムは、ブルーカラークール推進企業が、どのように実践してきたのか、ポイントや注意点などを、ブルーカラークール推進の専門家 秋山剛がインタビューしていきます。



今回のゲストは、EIZENSグループ 代表 山本献太 さんです。





●下請けから抜け出し、元請け化へ挑戦する

クロス職人として下請け100%・売上約1億からスタートし、10年でグループ8社・売上37億へ成長。
現在は、法人向けに工場や社屋の営繕事業を展開するとともに、専門工事店様向けのコンサルティングを行っている、EIZENSグループの代表を務める山本献太です。

もともとは下請け100%のクロス職人としてスタートしましたが、お客様に本当に喜ばれる価値を提供するため、元請け化への改革に踏み切りました。

職人が一生懸命に働いて稼げるしくみをつくるには、業界にはびこる下請け構造からの脱却が避けて通れません。
下請けのままでは、元請けの指示に従うしかなく、利益を自分たちでコントロールすることが難しいからです。

わたしはもともと下請け100%のクロス職人として、不動産業界からの依頼を中心に仕事をしていました。

そこそこ生活できるだけの報酬は得られてはいましたが、元請けから「余計なことをするな、言われた通りにやればいい」と扱われ、存在を軽視されることに不満を抱えていました。

転機となったのは、ある賃貸マンションの空室リフォームを手掛けたあとの出来事です。

投資をして4部屋のクロスを綺麗に張り替えたにもかかわらず、いつまで経っても入居者が決まりませんでした。

不動産屋に理由を尋ねると、「あなたがあんな変なリフォームをしたからです」と言い放たれたのです。

自分の仕事は誰にも喜ばれていなかったという事実に直面し、ひどく落ち込みました。
そしてこの強烈な原体験から、安易な下請け仕事をやめ、お客様に本当に喜ばれる価値を提供できる元請けになることを決意しました。


●お客様の困りごとから、新しい仕事を広げていく

元請け化を進めるにあたり、まず着手したのは自社の仕事の現状を分析することでした。

過去の依頼を振り返ると、「雨漏り対応」のニーズが意外にも多いことに気づきました。雨漏りで困っているのは賃貸マンションだけでなく、古い工場や社屋を持つ多くの法人も同じです。

そこに目をつけ、法人市場へと営業をかけていったことが大きな飛躍のきっかけとなったのです。

そして、利益を出すためにもっとも重要なのは、

「何が何でも利益を出す」

と決意することです。

受注した以上は、自助努力によって少しでも効率よく利益を残すしくみを考える。

お客様からの問い合わせに対するスピード感や柔軟な対応力を徹底的に磨き込み、信頼を積み重ねることが、結果として大きな利益を生み出す源泉となっています。


●会社の未来を、仲間と共有する

事業を成長させ、組織を強くするには、スタッフとの関係性構築が欠かせません。
スタッフを単なる手駒として扱うのではなく、

「何のためにこの会社をやっているのか」

という明確な目的とビジョンを、わかりやすい形で共有することが不可欠です。

これからの時代に生き残れる会社は、ただ言われたことをこなすだけの会社ではありません。お客様の要望を深く理解し、一緒に形にしていくという「ものづくり」のマインドを持った会社です。

人生は何にお金を使い、何に時間を使い、誰と出会ったかで決まります。

ですから、経営者には遊んでいる暇などありません。
経営者が自身の身体や心のコンディションを整え、成し遂げたい未来を描き、それをスタッフと共有しながらともに成長していくこと。

それが元請け化への確固たる覚悟と、社員とともに歩む経営のあり方だとわたしは信じています。


EIZENS – 工場・社屋の営繕メンテナンス専門店
https://eizens.com/


 

プロフィール

秋山 剛(あきやま たけし)
有限会社秋山電気 代表取締役
一般社団法人 日本SNS採用推進協会 代表理事

大阪府を拠点に電気工事会社を経営。

SNSを活用した若者採用や建設業のイメージ改革に取り組み、「ブルーカラークール推進プロジェクト」を全国で展開。

TikTok・Xなどを活用した発信により、若者採用・企業ブランディングを実践。建設業経営者向け講演、採用支援、コミュニティ運営なども行っている。

また、大手企業での研修のほか、これまでに6000名以上の起業家・経営者へSNS活用セミナーを実施。

2025年、心不全で生死の境をさまよった経験をきっかけに、「現場で働く仲間たちを本気で幸せにできる会社を増やしたい」と決意。

現在は、「現場仕事を憧れの職業へ」をテーマに、全国で活動を続けている。

【著書】


ブルーカラークール改革

Webサイト:一般社団法人 日本SNS採用推進協会

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