ブルーカラークールな会社のつくり方 ~若者が憧れる現場仕事はこうして生まれる~

第15回

若者と建設業をつなぐ新しい挑戦 〜UraBanashi株式会社 川浦安祐子様(Ura)〜

一般社団法人 日本SNS採用推進協会  秋山剛 氏

 

このコラムは、ブルーカラークール推進企業が、どのように実践してきたのか、ポイントや注意点などを、ブルーカラークール推進の専門家 秋山剛がインタビューしていきます。

 
今回のゲストは、UraBanashi株式会社 川浦安祐子 さんです。

●若者が建設業を“体験できる入口”をつくる

川浦安祐子(Ura)です。「建設業と若者をつなぐ」ことをミッションに掲げ、「KIZUKU」を立ち上げました。

戸建て注文住宅の現場監督や電気の法人営業を経験するなかで、職人の技術が正当に評価されない現状や若者の少なさに違和感を抱き、若者が現場を体験できる入り口をつくる活動や、企業の採用サポートを行っています。

現場監督や法人営業としての経験から、職人たちの技術が正当に評価されていないことや、若者が極端に少ないことに強烈な違和感を抱いたことが、わたしの起業の原点です。

若者が建設業に来ない理由を探るため、実際に現場で働く18歳や19歳の若者たちに直接話を聞きました。

すると、彼らから返ってきたのは

「この業界のおもしろさは、いくら言葉で説明されても、実際にやってみないとわからない」というリアルな声でした。

いまの時代、若者は情報を簡単に集められ、さまざまなアルバイトを気軽に経験できる環境にありますが、建設業にはそのような身軽にチャレンジできる入り口がほとんど用意されていません。

昔の職人たちが「ちょっと手伝ってみないか」と若い友人を誘い、そこから現場のおもしろさに目覚めて定着していったような流れを、現代のしくみとして再現する必要があると考えたのです。

そこで、若者が気軽に建設現場を体験し、業界を知るための新しいプラットフォームづくりに取り組もうと思いました。


●AI時代、若者は「手に職」を求め始めている

わたしが開催しているある講話のあとの質疑応答で、若い女性から

「施工管理になりたいんですけれど、やっぱり無理ですよね」

と言われたことがありました。

「やりたい」と思っているのに、勝手にハードルを感じて諦めてしまう子がいかに多いかということに気づかされたのです。

一方で、現場を体験したいと希望してくる若者のなかには、非常にしっかりとした将来のビジョンを持っている人もいます。

ある若者は、

「これからの時代、AI化が進んでいくなかで、手に職をつけないと生きていけない。そうなると、選択肢はIT系に進むか、現場の職人になるかの2つしかない」

と語っていました。若者たちは、将来の不安を現実的に見据え、AIには絶対に奪われない「本物の技術」を求めています。

彼らが最初の一歩を踏み出せるよう、現場のリアルに触れる機会を増やすことは、業界全体で取り組むべきことなのです。


●発信が、業界の未来を変えていく

建設業で働く人たちは、心の奥底では自分たちの技術や仕事に誇りを持っているのに、世間からのマイナスなイメージによって、それをアピールすることを躊躇してしまっている現状があります。

でも、それでは何も変わりません。建設業がこれから変わっていくためにも、経営者は自らの仕事に誇りを持ち、その誇りをもっと前面に出していくべきです。

そのための一番簡単なステップが、SNSでの発信です。

現場の写真を1枚上げるだけでもいい。自分たちの日常を発信することで、

「こんなにすごい仕事をしているんだ」

という証拠になり、同時に

「これを外に出すなら、もっとかっこよく改善しないと」

という自浄作用も働きます。

人々が暮らす家や、歩く道をつくっている。そのすばらしい仕事の価値を、胸を張って世の中に伝えていきましょう。


建設業を人気職に変える女
https://lit.link/urabanashi

 

プロフィール

秋山 剛(あきやま たけし)
有限会社秋山電気 代表取締役
一般社団法人 日本SNS採用推進協会 代表理事

大阪府を拠点に電気工事会社を経営。

SNSを活用した若者採用や建設業のイメージ改革に取り組み、「ブルーカラークール推進プロジェクト」を全国で展開。

TikTok・Xなどを活用した発信により、若者採用・企業ブランディングを実践。建設業経営者向け講演、採用支援、コミュニティ運営なども行っている。

また、大手企業での研修のほか、これまでに6000名以上の起業家・経営者へSNS活用セミナーを実施。

2025年、心不全で生死の境をさまよった経験をきっかけに、「現場で働く仲間たちを本気で幸せにできる会社を増やしたい」と決意。

現在は、「現場仕事を憧れの職業へ」をテーマに、全国で活動を続けている。

【著書】


ブルーカラークール改革

Webサイト:一般社団法人 日本SNS採用推進協会

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