海外駐在員の税務

第1回

海外駐在員と日本の消費税の免除

三河 康治 2019年5月31日
 
日本における消費税率は、段階的に引き上げられ、日本で生活をしている居住者にとっては実に悩ましい問題です。

一方、日本に来日した外国人旅行者等の非居住者が、みやげ品等として国外へ持ち帰る目的で輸出物品販売場において購入する物品については、一定の要件のもとに消費税が免除されることになっています。この外国人旅行者等には、海外駐在員で一時帰国する日本人も含まれます。なお、“消費税法上の非居住者”は、“所得税法上の非居住者”と必ずしも同じではないので、その点注意が必要です。

輸出物品販売場において、海外駐在員が消費税の免税を受けるためには、 物品を購入する際に旅券を提示して「輸出免税物品購入記録票」の貼付を受けるとともに、出国の際に国外へ持ち帰ることを記載した「購入誓約書」を輸出物品販売場に提出することになります。輸出物品販売場が旅券に貼付した輸出免税物品購入記録票は、出国の際に税関により回収されます。ただし、店舗により消費税の払戻し手続きが多少異なる場合があるので、購入の際は、店舗で事前に確認するのがよいでしょう。

輸出物品販売場で購入した商品については、日本滞在期間中に開梱して使用しても問題ない場合のものがありますが、免税品として専用の梱包をされたものについては、日本を出国するまでは開封してはいけません。

海外駐在員にとって日本の消費税の免税が受けられるのは大きなメリットと言えますが、激安店など消費税の免税の適用を受けなくても安く購入できる店舗が多くあります。また、消費税の免税は、一般的に、大手の家電量販店などにおけるポイントサービスとの併用はできませんので、海外駐在員が日本で商品を購入する際は、消費税の免税の適用を受けることの損得について、よく考える必要があるかもしれません。

 
 

プロフィール

朝日税理士法人
税理士、マネージャー 三河 康治(みかわ やすはる)


1988年中央大学商学部卒業後、
1990年大手外資系会計事務所に入所。同年税理士試験合格。
2007年朝日税理士法人に入所、現在に至る。


主として外資系内国法人の法人税務業務および外国人派遣社員・海外駐在員の税務コンサルティング業務を担当。

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