10年後も生き残る為のマーケティングDXを学ぶ ~DXサロン~
第2回
Twitterで企業カウントを運用するポイント3選
橋本 健太郎
Twitterで企業カウントを運用するポイント3選
今やSNSをやっていない人はいないんじゃないか、と思うほど各種SNSは生活に浸透していますね。
日常で周りを眺めていても常にスマホを片手にSNSを眺めている人をたくさん見かけると思います。
もはや生活インフラとも言えるSNSですが、前回のコラムでは企業がSNSを運用するメリットをお伝えいたしました。
中でも0スタートの場合はTwitterから始めるのがオススメ、と記事内では紹介しています。
今回は「今からTwitterで企業アカウントを運用する時に押さえておきたいポイント」を解説します。
前提条件として、運用する目的を社内(チーム)で明確にしておきましょう。
何かプロジェクトを始める時には、必ず目的があるはずです。Twitter運用においてもそれは全く同じですので、運用担当者、もしくは運用チームで最初に目的を明確にしましょう。
これを決めずに運用をしてしまう場合、よく起こりがちな問題は
● 発信内容がどんどん目的から遠ざかる
● なんのアカウントなのかわからず、フォロワーが増えない=広告能力がない
● 社内リソースの無駄遣い
このようなことが起きてしまいます。
Twitterはシステム上、見ているユーザーにとって「興味がありそう」「有益な情報」と思われる発信を優先的に表示させています。
ですので、発信内容が目的から遠ざかっていった場合は 本来のターゲットではない層ばかりを取り入れてしまいかねないのです。
そもそも、フォローすらされないかもしれません。そうなってしまっては拡散力も失いますので、広告としての能力は0に等しくなってしまいます。
こうして目的に近づけない期間が長くなればなるほど、社内リソースの無駄遣いとなります。
ですので、まず最初に「なぜTwitter運用をするのか?」の目的を明確にしましょう。
ポイント1 具体的な目標(KPI)とゴールを設定しましょう
チームで運用することで辿り着きたいゴールを設定しましょう。「売上30%UP」とか「Twitterからの売り上げ〇〇〇万」とか。なるべく具体的な期間と金額を設定しましょう。
後述しますが、TwitterはじめとするSNSは結果が出るまで時間がかかります。最低でも半年はかかる想定で設定することをオススメします。
KPIを設定する
運用しはじめたら、それに応じたKPIを設定すると良いでしょう。ある程度の数値が現れてくると、発信内容や頻度の改善もしやすくなります。
web版Twitterの「creator studio」→アナリティクスを選択すると各数値は確認することができます。
TwitterにおいてKPIになり得る指標はざっくりと以下の通りです。
● インプレッション数
ツイートがユーザーに見られた回数をさします。
ツイートがどれだけ多くの人の目に触れ、認知したかを測ることができる、最もわかりやすい指標です。
● フォロワー増加数
フォロワー増加数は、任意の期間内でフォロワーがどれだけ増えたかという指標です。
● フォロー率
フォロー率は、【フォロワー増加数÷プロフィールクリック数×100】で計算します。ユーザーが興味を持ってプロフィールに遷移したあと、どれだけフォローに至ったかを示します。
● プロフィールへのアクセス数
ツイートまたは任意の期間内でユーザーがプロフィールに遷移した回数です。
ツイートを見て、ユーザーがその商品や企業にどれだけ関心を持ったかを測る指標です。
● いいね数
ツイート下部のいいねボタン(ハートマーク)が押された数です。一般的に「バズ」と言うのは1万いいねを超えているものを指すことが多いです。
● リツイート数
ツイート下部のリツイートボタンが押され、リツイートされた数を示します。
リツイート機能があることで、他のSNSに比べて拡散力があるとも言えます。リツイートが1万を超えてくるとかなりの大規模なバズと言えるでしょう。
● リンククリック数
ツイート内のURLがクリックされた回数です。
ツイートの内容に関心が高く、詳細を知りたいと考えている場合にクリックしてもらえるので、ショップリンクや、会員登録、店舗HPなど、具体的な行動に繋がる可能性が非常に高いです。各ツイートから見つことができる数値です。
これらの数字を見ながらKPIを設定しましょう。
例をあげると「1件売上に必要なのは1万インプレッション=売上目標10件なら10万インプレッション/月」のように設定していくと良いでしょう。
ゴールを設定する
ゴールを決めておかないと発信していく中で徐々に内容のズレが生じます。特に、チームで運用する場合や、代表と運用担当者が異なる場合は、運用をしていくうちにゴールの認識もずれていくことがほとんどです。
なぜこのような問題が起きてしまうのかというと、目的外の数字を追いかけてしまうためです。
売上目標やリスト獲得が目的のはずが、気がつくとフォロワー数やインプレッション数、いいね数を追いかけてしまうことがよくあります。
ツイッター上で表示されている数字は、あくまでゴールに向かうための指標でしかありません。
ですので、そうなった時に軌道修正がしやすいように最初の段階でチーム全員でゴール設定をしておく必要があります。
また、ゴールがないと、発信内容を改善するべきかどうかの検討がつかなくなります。
ゴール設定をしておけば、それに向かうための目標(KPI)を決めることが可能に。発信がその目標を達成できない場合、どこを改善するべきなのか?を明確にすることができます。
上記のことから、初期の段階でゴールを設定して運用しましょう。そして定期的にゴールを確認するようにします。これは運用者が個人の場合でもチームの場合でも共通して言えることです。
ポイント2 PCDAをどんどん回転させましょう
Twitterは拡散速度が高いゆえに、発信してから反応が出るまでの速度がかなり早いです。
おおよそ発信(1ツイート)してから反応が数値として明確に出るまで約24~48時間(筆者感覚値)です。
48時間以上たった時でも反応が出続けるケースは
● 他の媒体でツイートが紹介された時
● 大規模なバズが起きた時
● 固定ツイート(自分のプロフィール直下にツイートを設置する機能)にした場合
という限定されたケースです。
ですので、基本的には2日あればツイートの内容の良し悪しが判断できるでしょう。
また、Twitterはテキスト発信なので作業工数も少なくて済みます。ABテストも非常に簡単に行えます。
毎日1ツイートするとして、1週間で7回テストを行うことが可能です。その中で反応がよかったものを記録し、反応がよかった理由を仮説→検証→分析していきましょう。
ツイートの頻度を増やしてPCDAを高速回転させることもできます。そうすることによって、結果に繋げるまでの期間を短縮することも可能です。
どんどんPCDAを回していきましょう。
ポイント3長い目で見て運用をしましょう
SNSは発信をし始めて、その日から抜群の効果がでるわけではありません。最初はフォロワー数0人、拡散力も0からのスタートになります。
まずは1ツイートからです。その発信を毎日継続し続けていくと、徐々に認知度が上がり、並行して拡散力もついてきます。
ツイートが拡散され、多くの人の目に継続的に触れることで信頼が積み重なっていくものです。そうして自社のファンだったり、商品のリピートユーザー、ターゲットであるフォロワーが増えていきます。
信頼が出来上がるには時間がかかるので長い目で見て運用することがポイントです。
ですので、中小企業であっても専任担当者を決めて運用しましょう。テキスト発信とはいえ、プレゼント企画などの施策を打つ時は作業時間がかかります。
社内にSNSに関するノウハウを持った人がいない場合、非常に効率が悪いのでコンサルや代行を使うのも非常に有効な手段です。社内のリソースが捻出できない場合、はじめから専門知識を持った人に依頼するのは得策と言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Twitter運用はポイントをしっかりと把握すれば、広告や求人に関するコストをかなり抑えることができる有効なツールです。
今更遅いのでは?などという考えは不要です。
なぜなら、数多くの企業アカウントの成功例も出ているからです。
多くの成功例を元にして、自社のアカウントも運用していくとわざわざ遠回りをしなくても効果的な運用ができるのです。これはSNS後発組の特権とも言えますね。
まずは本記事に書いた通り、運用の目的設定から始めてみましょう!
次回はアカウントの初期設定のポイントを解説していきます。
弊社が運営する企業向けにIT・DX担当のためのコミュニティ「DXサロン」を運営しています。
気になる方はこちらのページをご覧ください。
プロフィール
DXサロン(株式会社カトルセ)
代表取締役 橋本 健太郎
2019年起業。システム開発の企画、プロジェクトマネージメントを主な事業としながら、IT顧問、DXコンサルタント、SNSマーケティング、XRサービス、NFT×メタバースマーケティングと多方面に事業を拡大している。2022年からは、ギフト・リフォームECサイト事業、Twitterオンラインサロン事業を展開。 大手住設機器メーカーのシステム開発に長く従事し、「XR・3DCGを活用したプレゼンテーション」「複雑なコンフィグレーションが必要なシミュレーター・見積機能」「基幹システム連携」などの開発や新規事業・SaaS開発に多く携わった。 攻めのDXは企画立案から、守りのDXは海外ベンダーの調査・評価まで幅広く対応可能。IT・システムの知識が無いクライアントを高いコミュニケーション力で支援します。
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