よどみのうたかた
筆者:イノベーションズアイ編集局 経済ジャーナリストA
鴨長明の方丈記の書き出しには「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとゞまりたるためしなし 世中にある人と栖と、又かくのごとし…」とあります。下賀茂神社の息子である鴨長明は、神社下流側の下賀茂デルタを形成する鴨川のほとりで川の流れを眺め、我々の人間社会を流れに例えています。ここでいう「よどみ」は流れが緩やかになった場所、「うたかた」は泡ですが、我々の社会の成功者も生まれては消える「よどみのうたかた(泡)」のようなもんだ、と。この例えを拝借し、勝手な解釈も交えながら、様々な“流れ”について、“よどみ”の中から“うたかた”のような筆者が“うたかた”のようなヒト・モノ・カネなどに対して随筆型のコラムを発信していきます。
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静岡市内に住んで1年半になるが、自宅のある埼玉県南部よりも冬は暖かく、夏は涼しいところが気に入っていた。しかし、ここにきてなんだか暑い。まだ(執筆時点では)梅雨明け前だが、7月上旬には市内で最高気温が40度を突破した。この日は全国的に暑かったが、静岡の気温は全国で最も高く、市の観測史上最高記録も更新した。3日ほど前に更新したばかりの記録のさいどの更新。夏の最高気温という意味では全国トップクラスの埼玉県民でもビックリだ。
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高濃度の有機フッ素化合物「PFAS」が全国各地の地下水などから検出されている。富士山や南アルプスの伏流水などが豊富で、きれいな水が自慢の静岡でも、このPFAS問題が浮上している。静岡市が行った調査では、静岡市清水区の化学工場付近の地下水から国の指針値の20倍を超えるPFASが検出された。
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厚生労働省がまとめている合計特殊出生率が、2023年は1.20になったという。統計開始以来最低で、昨年を0.06ポイント下回ったとも。低下は8年連続だという。日本では、人口を維持するために必要な出生率が2.07程度とされている。今回の数字は今後のさらなる人口減少を示すもので、大変な感じだ。
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リニア中央新幹線の静岡工区着工を認めてこなかった川勝平太氏の辞職に伴う静岡県知事選で鈴木康友氏(前浜松市長、元衆議)が当選、新しい知事に就任することが決まった。鈴木氏はリニア推進を掲げて選挙戦に挑んだ。リニア建設の進展を期待する声が高まっている。しかし、現実はそう簡単な話でもなさそうだ。
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SNSを観ると、あやしい広告がやたらと目につく。筆者はフェイスブックぐらいしか利用していないが、著名人や有名大企業の広告やら勧誘やらが掲出されている。この中には、最近よく報道されている不正な広告が多々混じっていることだろう。
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川勝平太知事の辞職に伴う静岡県知事選挙がいよいよゴールデンウイーク(GW)明けに告示される。前回の本コラムで川勝氏の電撃辞職表明の顛末や今後の課題として残されたリニア中央新幹線問題などに触れたが、選挙が近づくにつれ、さらなる難しい問題が浮上してきた。それは、なんと地域間の分断・対立だ。
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静岡県の川勝平太知事が4月2日、突然辞意を表明した。1日に行われた新規採用職員に対する訓示の中に職業差別ともとれる発言があり、その件について記者団からの質問に応える席上でのことだった。川勝氏はさらにその翌日(3日)、正式な記者会見を開いた。そして、辞任の理由について“失言で迷惑をかけたこと”とともに、これまで水資源や生態系への影響から懸念を示していたリニア中央新幹線の県内工事問題が“大きな節目を迎えたこと”などを挙げた。