書評

  • <ケース研究>著作物の類似性判断 ビジュアルアート編 著・上野達弘=前田哲弘(2021年7月・勁草書房発行)

    理論と実務が調和した実務家必携のバイブル 本書は上野達弘教授(早稲田大学法学学術院)と前田哲弘弁護士による共著であり、研究者と実務家によるバランスの取れた構成となっている。

  • 実務詳説 著作権訴訟〔第2版〕髙部眞規子著 (金融財政事情研究会・5300円税別)

    裁判官の、明快かつ本質を掴む言葉が綴られた一冊。 本著「実務詳説 著作権訴訟」は、髙部眞規子判事による著作権訴訟についての実務解説書である。初版発行から8年を経て、新たに改正や判例を盛り込み、第2版の刊行となる。 さて、私は、グラフィックデザイナー出身の弁理士である。そのためか、著作権に関わる相談を受けることが多く、著作権関連の契約書作成依頼も多い。得意とするのは、いわゆる「キャラクター」に関するものだが、当然、契約書はひとつとして同じものはない。使用する者、創作する者の条件・意向によって千差万別である。その千差万別の事案の中で、ああでもない、こうでもないと日々模索している。 本著は、「訴訟」に関するものであるが、日頃、訴訟に関わらない自分のような者にとっても大変参考になるものである。 まずは基本書としての役割である。近年の著作権の全体像を知ることができる。重要判例を網羅し、国際的な問題に至るまで、具体的な事例とともに解説される内容は貴重である。 次に、具体的な訴訟手続の詳説である。例えば、第3章の差止請求における「II 2.差止めの内容の特定」において、その特定方法・例示は、契約書の作成に大変参考になる。差止命令の内容についての記述だが「具体的に表現する必要があり、その表現は、一義的、客観的、明確な用語でなければならない。」などのくだりは、そのまま契約書作成に当てはまる。忘れないよう常に机の前に貼っておいたほうが良い、と思ったくらいである。

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