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交際術につながるクラシック音楽雑学 <楽器編>?音楽を“音学”して、あなただけのコミュニケーションツールに!?

第1回

楽器の王様「麗しきピアノ」の誕生秘話

 

はじめに

音楽は、普段意識する事はありませんが、私達の生活には実は欠かせないものです。
更に、音楽は活用次第で、円滑な人間関係のコミュニケーションツールにもなり、また、“聴く・奏でる・知識を学ぶ”ことを通じて、生涯の財産にもなります。

全8回のこのコラムでは、経営者に人気の高いクラシック音楽の中で使われる「楽器」に焦点をあて、ビジネス交流の場での新たなコミュニケーションツールとして活かせる、音楽雑学をお伝えしていきます。

ピアノは楽器の王様です

老若男女を問わず、いつの時代にもどこの国でも、「ピアノは人気ナンバーワンの楽器」です。

一見、地味な黒塗りのボディは、簡単に持ち運びできる重さではないし、手頃に買うことはできません。加えて誰にでも気軽に弾けるものでもありません。

では、なぜ人気があるのでしょう。

その理由は、

  1. ピアノ一台で、オーケストラに登場するほとんどの楽器の演奏表現の再現が可能。
  2. 88もの鍵盤から醸し出す音色はまろやかで、万人の耳に馴染みやすい。

という点にあります。

言いかえれば、ピアノは「オールマイティーでとても重宝される楽器」なのです。

ピアノのあれこれ豆知識 

交流会の場で、「音楽の話題についていけませんでした。私がもっとクラシック音楽や楽器の知識を持っていれば、会話も一層弾んだのではないかと思うのです。」

といった感想をよくいただきます。

ディナーや懇親会等の場では特に、ビジネス以外の趣味や教養等、様々な話題が持ち上がります。 趣味や余暇の楽しみとしての音楽の話題も例外ではなく、会話を通してのお互いの共通点や意外な発見が、ビジネスに発展していくこともあります。

そこで以下、ピアノの豆知識をQ&Aでお伝えします。

Q1.販売されている一番高価なピアノはどんなピアノ?

A1.イタリアのファツィオリ社のグランドピアノで、価格は2,210万円。

軽くマンションが買える価格です。
一番全長の長いピアノもこの型式のもので、長さ308cm。
横幅で例えるならば、125インチの大型ディスプレイと同じ幅です。(下の写真)

(談)ファツィオリ社は、もともとは家具メーカーでした。家具メーカーならではの製造技術を駆使し、ピアノをカスタムメイドできるので、顧客の要望に合わせた斬新な形状をしたピアノを製作しています。(下の写真)

Q2.ピアノはいつ、日本に入ってきたの?

A2.1823年にドイツ人医師、フランツ・フォン・シーボルトが長崎のオランダ商館医員として来日した時に持ち込んだピアノが最初です。
このピアノは、シーボルトの帰国時に、彼と交流のあった長州萩藩の御用商人、熊谷家第第四代の五右衛門義比に贈られました。当時の日蘭友好の証ともいえるでしょう。

Q3.クラシックのピアノ曲で一番長い曲はどれくらいの演奏時間?

A3.フランスの作曲家、サティの作品「ヴェクサシオン」で、「18時間」もかかります。「90秒にも満たないフレーズを実に840回もゆっくり繰り返して演奏する」という曲で、複数の演奏者が交替制で演奏するほどの大作です。曲の題名「ヴェクサシオン」は、フランス語で「いやがらせ」を意味します。
ちょっと納得ですね。
一方、一番短いピアノ曲はポーランドの作曲家、ショパンの前奏曲第7番で、演奏時間はおよそ40秒。こちらは、テレビのコマーシャル並みの短さです。

<その他番外編>

  • ピアノの重さ:最重量 約500kg(コンサート用グランドピアノ)平均200~250kg(アップライトピアノ)
  • ピアノの寿命:メンテナンス次第で、100年以上演奏可能です。
  • 有名なピアノメーカー :→ファツィオリ(イタリア)、スタンウェイ(ドイツ)、 ヴェーゼンドルファー(ドイツ)、ヤマハ(日本)、カワイ(日本)

ピアノの誕生秘話

では、「楽器の王様」、ピアノの生みの親は一体、誰なのでしょうか。
それは意外にも、イタリアフィレンツェの銀行家・政治家として君臨していた、メディチ家のフェルディナンドという、「音楽愛好家の王子様」なのです。

当時、鍵盤楽器としては、「チェンバロ」というオルガンに似た楽器が存在していましたが、なにゆえ音の強弱や響き方に限界があり、フェルディナンド王子は不満続きだったとのこと。
不満が溜まったこの王子は、当時のメディチ家の楽器保管担当の職人、クリストフォリに、「もっと音に強弱がつけられる繊細なチェンバロを作れ!」と命令します。

富豪が職人に楽器を作らせることは当時では当たり前のことだったので、クリストフォリは懸命に試作品を作りました。

幾度となく、王子にダメだしされた後の1700年頃に、「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」 という名の楽器を試作したのがピアノの始まりです。
この名称は「ピアノ(弱音)もフォルテ(強音)もだせるチェンバロ」という意味です。

後にこの名称は短くなり、「ピアノ・フォルテ」または「フォルテ・ピアノ」となり、さらに省略されて、現在では「ピアノ」と呼ばれるようになりました。

何はともあれ、現在最もポピュラーな楽器であるピアノは、「金持ち王子のワガママ」から生まれたのでした。

ピアノを弾きたい、学びたい方へのメッセージ

世界中どこの国でも、ピアノを弾いてみたい人は沢山います。しかしながら、ピアノを長く続けて弾いている人の割合は、ごく限られています。

第1回目のコラムの最後に、ピアノをある程度持続して弾けるようになるための三ヶ条を、お伝えします。

  1. ピアノがとにかく好きであること 
  2. 根気よく練習を続けること
  3. マスターするまで諦めない情熱を持ち続けること

そうすれば、きっと素敵なピアノの舞台が待っています。

次回は、優美な音色「愛しきヴァイオリン」について、「知って納得!」の豆知識をお届けします。

どうそ、お楽しみに!

 
 

プロフィール

株式会社 ブランディングメッセージ
代表取締役 宮川 則子


東京都新宿区生まれ。音大卒業後、商船会社の総務部に勤務。
退職後、音楽講師、音楽事務所経営を経て、2015年、箔押し印刷、彫刻加工販売の「BRANDING MESSAGE(ブランディング メッセージ)を立ち上げる。
2017年 企業・団体様のベルティ製作会社として法人化。


企業宣伝ツール、セルフイメージアップツールに有効な箔押し印刷、並びに彫刻加工をメインに、企業・店舗・団体のブランディング活動のサポート事業を行っている。
小ロット対応。デザイン提案から納品まで、親切丁寧に対応いたします。


<事業内容>
1.ブランディング事業
・箔押し印刷、彫刻加工、シルク印刷によるノベルティ製作、販売


2.ライフサポート事業
・音楽イベント、コンサート企画運営
・ビジネスセミナー企画運営
・ウェブ、デジタルブック制作


Webサイト:株式会社ブランディングメッセージ

交際術につながるクラシック音楽雑学 楽器編

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