微分・積分・思う存分
筆者:イノベーションズアイ編集局 編集局長 松岡健夫
経済の停滞から抜け出すには産業の新陳代謝が欠かせない。担い手は高い成長率(変化率)を誇る〝微分企業〟や、事業創出を積み重ねる〝積分企業〟で、率いる変革者は豊かな発想力と技術力を〝思う存分〟に使って築いたユニークモデルで市場開拓に挑む。こうしたやんちゃな「出る杭」を紹介していく。
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65歳以上の高齢者の3人に1人がかかるといわれる認知症。健康寿命を奪う脳の病気から逃れるには生活習慣を改善するしかない。とはいえ自覚症状がない未病段階から節制するのは難しい。誰もが不安にかられる認知症予防に挑むベンチャーに注目している。脳画像データから発症リスクを知らせるプログラムを開発したエム(東京都港区)だ。脳の健康状態を示す解析結果レポート(写真)が送られてくるので予防意識が生まれるという。
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バブル崩壊後の「失われた30年」で経済界に染み付いた「日本経済はもう成長しない」という経済の自虐史観の打破に「純国産」で挑むベンチャー企業を紹介したい。2016年に創業したITベンチャーのアルサーガパートナーズだ。東京・渋谷の本社を訪れるたびに社員は増え、フロアは熱気にあふれる。この熱量が挑戦の源なのだろう。
プロフィール
イノベーションズアイ編集局
編集局長
松岡 健夫
大分県中津市出身。1982年早稲田大学卒。
同年日本工業新聞社(フジサンケイビジネスアイ、現産経新聞社)入社。自動車や電機、機械といった製造業から金融(銀行、保険、証券)、財務省や国土交通省など官公庁まで幅広く担当。デスク、部長などを経て2011年から産経新聞経済部編集委員として主に中小・ベンチャー企業を幅広く取材。次代の日本経済を担える企業の紹介に注力する。
著書は「ソニー新世紀戦略」(日本実業出版社)、「K字型経済攻略法」(共著・プレジデント社)「コロナに勝つ経営」(共著・産経出版社)など多数。