画像生成AIによる画像が著作権的にどうかをAIに相談するとき何に注意すればよい?

はじめに
ご自身の経営するお店、あるいは会社から指示を受けたホームページや広告資料、SNSなどで使う画像について、画像生成AIを使ってつくった場合にこの画像は著作権法との関係で大丈夫だろうかと不安になることもあるかと思います。最近は、AIに相談する方もいらっしゃると耳にしますが、AIに相談する際には、いくつか注意すべき点があります。
AIの回答を受け取るときの心づもり
まず、大前提として、AIは一般的な回答をしてくれるだけであり、また、その回答が必ずしも正しいとは限らないところです。たとえば、素材サイトに記載されている長い利用規約との関係でどうなのかAIにチェックしてもらおうとしても、実は不十分な箇所があったりすることもあり、まるまる信用するにはまだ早いようです。
日々良き相談相手になりつつあるように改善されているようではありますが、AIが一見、大丈夫そうな方向性を回答してくれたから安心と思いこまないように注意する必要があります。
AIに指示するときの心づもり
次に、AIで相談する際に、その相談する内容(AIに与える指示。いわゆるプロンプト)にも気にかけておく必要があります。画像をつくるために、画像生成AIをどのように使ったのか、また、どんな画像を素材にしたのかなど、その素材となる画像の利用規約・契約等の内容によっても回答は左右されます。AIで相談しようとしている画像は独自に準備したものなのか、素材サイト等から入手したものなのかといった入手経路、また、社内資料なのか社外に広告として使用するのかといった利用目的、さらに、入手した画像を自身で加工したり、編集したりしたものなのかといった具体的な事情もAIに指示する前に書き出しておくと混乱を避けられそうです。
AIに相談する際、画像をAIに入力することになり、このAIへの入力が、場合によっては、社外への提供にあたる可能性があり、守秘義務違反、不正競争防止法(営業秘密)のほか、そもそも、その画像を提供してくれた方との信頼関係も気がかりです。
さらに、素材とする画像に第三者の顔が写りこんでいる場合は、プライバシー等との関係で、センシティブな問題となり得ることから、その画像をAIに入力する際は、十分に注意しておくことも大切です。
他方で、画像生成AIにより生成するステージと、生成された画像が問題になるかAIに聞くステージとでそれぞれのステージで分けてAIに聞いておくと情報が混乱にしにくく、整理しやすいかもしれません。
AIに相談したあとのこと
AIが入力した画像を学習対象にして、その内容をもとにあずかり知らないところで別の画像を生成することも考えられます。入力した画像が学習対象になってしまうのかどうかはっきりしない場合は入力するのは控えることも頭の片隅においておいた方がよいかもしれません。
たとえば、Googleの検索窓にキーワードを入力すると、「AI Overview」としてAI(Gemini)による概要が表示されます。Geminiによって概要を示してくれるのは読む側としては便利ではある一方、AI overviewでキーワードが蓄積され、学習の対象になるのであればGeminiに相談してよいか気に留めておく必要があります。設定などで学習対象から外すことができるかといった確認はしておきたいです。
令和7年度 日本弁理士会著作権委員会委員
弁理士 川添 昭雄
※ この記事は執筆時の法令等に則って書かれています。
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