知らなかったでは済まされない著作権の話 vol.3
筆者:ボングゥー特許商標事務所/ボングゥー著作権法務行政書士事務所 堀越 総明
本コラムでは、IT技術の進展により、これまで以上に、映像、音楽、イラスト、文章など多くの著作物に取り囲まれている日常で、知らず知らずのうちに、誰かの著作権を侵害してしまい、多額の賠償金を請求されたり、会社の信用を失墜させたりすることがないように、著作権に精通した弁理士が、身近な話題を例にとり、著作権のルールやマナーをやさしく解説していきます。
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第10回 業務上の違法コピーは会社の責任?社員の責任?~パソコンソフトウェアの不正コピーにま...
会社の業務上で行ったパソコンソフトの不正コピーの責任は、実際に不正コピーした社員が負うのか、その社員に指示をした上司が負うのか、はたまた会社が負うのか??経費削減に励む上司と、悪いこととは思いながらもパソコンソフトを不正にインストールしてしまった若手社員とのやりとりを通じて、パソコンソフトの不正コピーの責任についてやさしく解説しています。
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第9回 外注で制作したデザインの著作権は会社のもの?外注先のもの?~著作権の帰属にまつわる話
印刷会社が、自社の営業ツールとして、これまでのデザイン実績をまとめたデザインカタログを作り、その中に外注先に制作してもらったデザインを勝手に掲載したところ、著作権侵害の疑惑が!?印刷会社の元気な社長さんと、法学部出身の社員のやりとりを通じて、著作権の帰属についてやさしく解説しています。
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第8回 業務で制作したデザインの著作権は会社のもの?社員のもの?~職務著作にまつわる話
雇用していた凄腕デザイナーが、独立起業した後に、従業員として制作していたこれまでのデザイン実績を、自己の制作実績として新しい会社のWEBサイトで勝手に公開してしまうのは合法?違法?街の印刷会社の社長さんと元従業員の若手デザイナーとのやりとりを通じて、職務著作にについてやさしく解説しています。
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第7回 著作権の譲渡を受けたのに二重譲渡で別の人が著作権者に!?~文化庁の著作権登録にまつ...
ゆるキャラの著作権を作者から買い取り、きちんと契約書まで交わしたのに、ライバル企業から著作権侵害の警告書が!?多額の資金を投じてゆるキャラのゲームアプリを開発したにもかかわらず、著作権の二重譲渡によりあえなく無権利者となってしまったIT社長の失敗談を通じて、文化庁への著作権登録についてやさしく解説しています。
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第6回 著作権使用料をJASRACに払っていればヒット曲をアレンジして使用しても大丈夫!?~同一性...
会社のファッションイベントのBGMとして使用する昔のヒット曲を、イベントの雰囲気に合わせるため現代風にアレンジしたところ、JASRACから許諾を受けているのにもかかわらず違法行為との指摘が!「東京おじさんコレクション」開催に情熱を燃やす紳士服メーカーの若手社員と上司とのやりとりを通じて、同一性保持権についてやさしく解説しています。
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第5回 ワールドカップの歴代優勝国データは著作権で保護される!?~データベースの著作物にま...
創作性のない単なる情報を集めただけのデータベースには著作権はあるの?お店のホームページのSEO対策のため、ワールドカップの面白データを一所懸命収集して、データベースにして公開したところ、あえなく同業他店のホームページで盗用されてしまうことに!街のスポーツ用品店の若手店員の活躍を通じて、データベースの著作権についてやさしく解説しています。
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第4回 屋外のアート作品を写真に撮ってカレンダーを作っても大丈夫??~公開の美術の著作物等...
ツアー商品の申込特典として、日本全国の屋外にあるアート作品の写真を使ってカレンダーを製作したところ、著作権侵害の疑惑が・・・。中小旅行代理店の若手社員の活躍を通じて、屋外の美術の著作物等の自由利用の条件についてやさしく解説しています。
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第3回 他人の論文などの文章をコピペしても罪にならない!?~引用にまつわる話
会社のプレスリリース資料に、雑誌に掲載されていた有名ライターの記事を勝手にコピペして“引用??”したところ、そのライターから著作権侵害との抗議が・・・。自動車メーカーの広報部に勤務する女性社員の活躍を通じて、著作権法上認められている「引用」の基準についてやさしく解説しています。
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第2回 ゴーストライターが書いた本の著作権は誰のもの??~著作者の認定にまつわる話
社命により担当することになった本の執筆を、多忙のあまり会社に内緒で社外の友人に依頼してしまったところ、その本がなんとベストセラーに!食品メーカーに勤務する宣伝マンの活躍を通じて、ゴーストライターが書いた本の著作権についてやさしく解説しています。
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第1回 子供の描いた落書きのような絵には著作権はない!?~著作物性にまつわる話
中堅のスーパーマーケット「イノベーションズマート」に勤務するイケメン社員のA主任は、今日もB店長の熱い信頼を受けて、元気に働いています。本コラムVol.2の第8回で、A主任が生み出したお店のゆるキャラ“流し目太郎”は、その後もますます評判を呼び、店頭で着ぐるみのイベントをすると、入店客数が50%もアップするほど人気は過熱しています。そして、“流し目太郎”は、ついに「ゆるキャラグランプリ」にエントリーされるまでになりました。
ボングゥー特許商標事務所/ボングゥー著作権法務行政書士事務所
所長・弁理士 堀越 総明 (ほりこし そうめい)
日本弁理士会会員
日本弁理士会著作権委員会委員
(2020年度は委員長、2019年度は副委員長を務める。)
東京都行政書士会会員 東京都行政書士会著作権相談員
東京都行政書士会任意団体著作権ビジネス研究会会員
株式会社ボングゥー代表取締役
「ボングゥー特許商標事務所」の所長弁理士として、中小企業や個人事業の方々に寄り添い、特許権、意匠権、商標権をはじめとした知的財産権の取得・保護をサポートしている。
特に、著作権のコンサルタントは高い評価を受けており、広告、WEB制作、音楽、映画、芸能、アニメ、ゲーム、美術、文芸など、ビジネスで著作物を利用する業界の企業やアーティスト・クリエイターを対象に、法務コンサルタントを行っている。
現在、イノベーションズアイにて、コラム「これだけは知っておきたい商標の話」、「知らなかったでは済まされない著作権の話」の2シリーズを連載し、また「ビジネス著作権検定合格講座」の講師を務める。
また、アート・マネジメント会社「株式会社ボングゥー」の代表取締役も務め、地方公共団体や大手百貨店主催の現代アートの展覧会をプロデュースし、国立科学博物館、NTTドコモなどのキャラクター開発の企画を手掛けた。
○ボングゥー特許商標事務所
https://www.bon-gout-pat.jp/
○ボングゥー著作権法務行政書士事務所
https://www.bon-gout-office.jp/
【著書】
「知らなかったでは済まされない著作権の話」(上)・(下)
上巻:https://amzn.to/2KB8Ks5
下巻:https://amzn.to/2rV7qcG
弁理士が、“ありがちな著作権トラブル”をストーリー形式で紹介し、分かりやすく解説していく1冊です。
法律になじみのない人でも読みやすく、“ここだけは注意してほしい点”が分かる内容となっています。