【特集】いま注目の行動経済学「ナッジ理論」とは~自治体の活用事例をご紹介

株式会社インソース

投稿日:2020年12月25日

サービス分野: [ 教育・人材 ]

【特集】いま注目の行動経済学「ナッジ理論」とは~自治体の活用事例をご紹介

皆さんは「ナッジ理論」という言葉をご存じでしょうか。
ナッジ理論は、「人は感情で動く」という観点から経済活動を体系的に組み立てた学問
「行動経済学」の理論の1つです。

ナッジ(Nudge)のもともとの意味は、「ひじで軽く突く」という意味で、
「ちょっとしたきっかけで相手により良い選択を促す」ための理論です。
マーケティングや資料作成、部下指導など、いろんな分野で強い効力を発揮し、
読み手の行動を促した、いくつもの成功事例があります。

2017年にリチャード・セイラー教授が同理論を提唱し、ノーベル経済学賞を受賞しました。
これがきっかけとなり、企業のマーケティング戦略や公共政策に使われるなど、 現在
ビジネスの場で活用が広がり、大きな注目を集めています。

そんなナッジ理論ですが、「EAST(イースト)」と呼ばれるフレームワークによって
構成されています。
「Easy(簡単)」「Attractive(魅力的)」「Social(社会的)」 「Timely(タイムリー)」
の頭文字をとってEASTとなっており、これら4つの観点から 相手の行動を促すための工夫を考えます。

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▼EASTを構成する4つの要素

E:Easy(簡単)
 人は、簡単で楽な行動を選びやすい
→一目でわかるような資料を作成したり、選択肢を絞ることで、行動へのハードルを下げる

A:Attractive(魅力的)
 人は、自分にとって魅力的なものを選ぶ
→相手の注意を引きつけるような仕掛けをして、訴求力を高める

S:Social(社会的)
 人は、社会規範に影響を受ける
→他の人がどのような行動を取っているかを伝えることで、人を動かすことができる

T:Timely(タイムリー)
 人は、タイムリーなアプローチに反応しやすい
→適切なタイミング(相手がその情報・サービスを欲しがっている時)に情報を提供する
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なお、本記事の最下部に、本テーマに関連する研修サービスをご紹介しております。
ぜひ、最後までご覧ください。


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◆ナッジ理論のフレームワーク「EAST」を使った活用事例
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ナッジ理論を活用するメリットは、圧倒的なコストパフォーマンスを発揮する点です。
「伝える情報の順番を変える」「資料の文言を少し変える」「データを差し込む」など、
"ちょっとの工夫"で成果を上げることが可能なため、多額の宣伝・PR費用を抑える
ことができます。

では、実際にEASTがどのようにして活用されているのか、5つの市町が実施した
「がん検診の受診率をアップさせた事例」を用いてご紹介いたします。


■E:Easy(簡単) 選択肢は少ない方が選びやすい
(福井県高浜町の例)
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高浜町では、がん検診の受診率を向上させるべく、新たな申込フォームを開発しました。
今までがん検診はオプションのような位置づけとして見せており、受診したいものを
住民が選んで申し込むものでした。

改善したフォームでは、「がん検診は対象となるもの全てセットで受診すること」を前提とし、
住民は検診の希望日を選ぶだけの簡単なものとなりました。

「どれにする?」から「いつにする?」に変更し、選択肢を少なくした結果、従来の
フォームと比べて、17ptsアップの申込率53%と大きく向上しました。


■A:Attractive(魅力的) 損する情報が行動を促す
(東京都八王子市の例)
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大腸がんを発見するためには、毎年のリピート受診が不可欠です。
八王子市では、大腸がん検診を前年度受診した人のリピート受診を促そうと、
大腸がん検査キット(採便容器)を送付しました。
しかし、送付した対象のうち、受診率は7割にとどまりました。
そこで、未受診者の受診を促そうと、以下の2種類のハガキを送付しました。

<Aグループ>
受診いただいた方には、来年度、「大腸がん検査キット」をご自宅へお送りします。と記載。
⇒受診すると来年度もキットがもらえるという”得”がある

<Bグループ>
受診いただかない方へは、来年度、 ご自宅へ「大腸がん検査キット」を
お送りすることができません。と記載。
⇒受診しないと、来年度はキットがもらえず、”損”してしまう

結果は、「損はしたくない」という損失回避に働きかけたBグループの受診率が、
Aグループよりも7.2% 高い結果となりました。


■S:Social(社会的)「他の人はどうしているか」を伝え、行動を促す
(高知県高知市の例)
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人は自分たちで考えているよりもずっと周りの人の行動や発言に影響を受けています。
統計データを活用することで、相手の行動を促すことができます。

「2人に1人が○○しています」「90%の人が○○しています」と言葉を目立つように
記載することで、読み手の「周囲と同化したい」という意識を刺激することができます。

高知市では、周りの人は健診に行っていますよ、と数字で伝えることで、同調性を刺激して、
行動を促すことに成功しました。


■T:Timely(タイムリー) 適切なタイミングで情報を提供する
(福岡県福岡市、千葉県千葉市の例)
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福岡市と千葉市は、働き盛りで、家庭でも子育てや教育などに関わることから
常に忙しい40代、50 代の受診率が低かったため、携帯電話のショートメッセージを
利用した施策で受診率を高めました。

・去年受診した月にショートメッセージを送信し検診の記憶を蘇らせ、予約に促す
・健診の終了1か月前にショートメッセージを送信し、駆け込み予約を促す


千葉市では、駆け込み予約を狙ったショートメッセージの送信により 25.6%が
受診するという結果となりました。

参考:厚生労働省「受診率向上施策ハンドブック 明日から使えるナッジ理論」
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000500407.pdf (最終アクセス2020年12月10日)


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◆インソースの「行動経済学(ナッジ理論)研修」
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行動経済学・ナッジ理論とは何か、それらをマーケティング、資料作成、部下育成、
営業、交渉などにどのように応用していくかを考えるための研修を開発いたしました。
さまざまな身近な事例を交えて、行動経済学の目線で課題に向き合うための基礎的な
理念の習得と、自組織での実践を目指していただきます。


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◆関連リンク
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【ラインナップ】行動経済学(ナッジ理論)研修
https://www.insource.co.jp/kenshu/behavioral-economics-top.html
【講師派遣】行動経済学(ナッジ理論)ビジネス活用研修
~相手が自発的により良い選択をするよう促す(半日間)
https://www.insource.co.jp/kenshu/behavior-economy-halfday.html
【公開講座】モチベーション向上研修~行動経済学を具体的シーンの中で活用する
https://www.insource.co.jp/bup/bup-behavioral-economics.html
【公開講座】行動経済学を活用した部下指導研修~EASTで部下の主体性を引き出す
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【講師派遣】資料作成研修~ナッジ理論を活用し、読み手を動かす資料を作成する(1日間)
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【講師派遣】マーケティング研修~行動経済学を活用し、顧客心理を読み解く(半日間)
https://www.insource.co.jp/sales/marketing-skills.html
【講師派遣】営業力強化研修~行動経済学を活用し、顧客心理を読み解く(半日間)
https://www.insource.co.jp/sales/eigyo-behavioral-economics.html
【読み物】時代が要請する主体性とは
https://www.insource.co.jp/contents/challenging-era/shutaisei.html

元記事:株式会社インソース
    読み手の心情に働きかけ、行動を促す資料とは
    ~「ナッジ理論」を活用した資料作成術
https://www.insource.co.jp/contents/column_nudge_creation.html

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