越野建設(東京都北区)は、音楽家に向けて展開している賃貸住宅「音楽マンション」の供給に力を入れる。これまでに「ムジカ ドム」(東京都北区)など7棟の物件を完成さており、入居者とオーナーの評価が高い点を踏まえ、現在建設を進めている物件を含め当面は17棟まで拡大する計画だ。
音楽マンションのコンセプトは、自宅で楽器演奏を満喫できる賃貸住宅。このため遮音性の高度化に力を入れた。
具体的には鉄筋コンクリート構造に、水分量を最小限に抑えて密度を高めた独自の「結晶化コンクリート」を採用した。また、外部への音漏れを最小限に抑え周辺環境へ配慮する遮音型換気装置や、床との隙間をふさぐ防音扉などの専用設備を導入することで、遮音等級の「特級」を取得している。
音響面では残響音を考慮した快適な演奏空間を実現。入居者アンケートでは「吸音と響きのバランスがとてもよい」「演奏音が適度に残るので、心地よく演奏できる」といった高い評価を得ているという。
音楽マンションは入居者を音楽家に絞り込むことで、騒音を起因とするトラブルが起きにくく、良質なコミュニティーを形成できる点が売り物としている。このほど完成した「ムジカ ドム」は4階建て・14戸によって構成されており、1戸当たりの延べ床面積は約27~34平方メートル。