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人材ミスマッチを防ぐ、採用の仕組みづくり

#ヒューマンリソース・採用支援

人材ミスマッチを防ぐ、採用の仕組みづくり
求人を出しても、思うように人が来ない。あるいは、来たけど「ちょっと違った」。そんな採用の悩み、ありませんか?「人手が欲しい」と「この人に来てほしい」は、似て非なるものです。応募を“待つ”採用から、“呼び寄せる”採用へ。この記事では、「欲しい人」が本当に来る採用の考え方と設計・仕掛けのつくり方をわかりやすく解説します。

    Step1|「欲しい人」はどんな人か?を言語化する

    採用の失敗は「曖昧な要件」から始まる

    「営業ができる人」「元気な人」──このような表現では、誰にでも当てはまり、誰にも当てはまらない曖昧な募集になってしまいます。

    ●必須なのは、「ペルソナ採用」的な視点
    ・どんな仕事を任せたいのか?
    ・社内のどんな価値観に合う人か?
    ・将来どう成長してほしいか?
    「スキル」だけでなく、「人柄」「志向性」「価値観の相性」まで含めて具体化することで、初めて“欲しい人材像”が明確になります。
    <例>
    「3年後にこのポジションでどうなっていてほしいか?」をチームで言語化すると、必要な人物像が浮かび上がります。

    Step2|求人情報は「会社の魅力」ではなく「働く人の未来」を描く

    求人は「募集広告」ではなく「ラブレター」

    採用市場では、“企業が選ぶ側”ではなく“求職者が選ぶ側”になっています。
    だからこそ、「あなたに来てほしい」という誠実な発信が求められます。

    <チェックポイント>
    □求める人材像が明確か?
    抽象的な表現(例:「やる気がある人」)でごまかしていないか

    □応募者にとっての「メリット」は何か?
    キャリアの成長、働く意義、人間関係、自由度など具体的に書かれているか

    □その仕事の「難しさ」も正直に書かれているか?
    リアルさが共感を生む

    Step3|“来てほしい人に届く”採用チャネルを選ぶ

    採用チャネルは「量より質」で選ぶ

    ・大手求人媒体だけではミスマッチが多く、広告費が無駄になることも
    ・価値観共感型媒体を活用すると精度が上がる
    ・業界特化型の媒体(建築系、介護系など)や、SNSの活用も効果的
    ※既存社員の知人紹介も、カルチャーが伝わりやすく、定着率が高い手法です。

    Step4|選考では「スキルより相性」を見極める

    “能力重視”の採用では、定着しない

    履歴書だけでは分からない、「働く価値観」や「人との接し方」を確認する面接設計が重要です。

    ●面接で聞くべき質問例
    ・なぜ当社に興味を持ちましたか?(共感の軸)
    ・これまでで一番うれしかった仕事体験は?(価値観)
    ・働くうえで大事にしていることは?(相性)
    <注意>
    一方的に評価する場ではなく、「お互いがフィットするかを確認する場」として面接を設計しましょう。

    Step5|「採用したあと」も戦略のうち

    採用はゴールではなく、スタート

    「せっかく採ったのに、すぐ辞めてしまった…」を防ぐには、入社後のオンボーディングと関係構築が鍵です。

    ●採用後の定着・活躍に向けて大切なこと
    ・初日〜3か月の「受け入れ体制」を整える
    ・上司・先輩と信頼関係を築けるフォロー体制を用意する
    ・“期待していること”を言葉で伝える

    まとめ

    採用は、待つものではなく設計して仕掛けるものです。誰でもいいわけではないからこそ、「誰に来てほしいか」を明確にすることが最初の一歩。人材像を具体化し、伝え方を工夫し、届け方を選び、相性を見極め、入社後の未来まで見せる。そんな「戦略ある採用」でこそ、本当に必要な人に出会える確率が高まります。

    編集局の声

    採用とは、会社の未来を創る営みです。忙しい中小企業だからこそ、“とりあえず採る”のではなく、“本当に必要な人と出会う”設計に少しだけ時間をかけてみてください。それはきっと、企業のビジョンに共感し、長く働いてくれる仲間との出会いにつながります。

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