IT農法に注力、農作物育成へCO2濃度管理 TMR・高橋新治社長

株式会社TMR 掲載日:2020年11月2日

バイオ事業を展開するTMRは、IT農法の普及に本格的に乗り出した。従来の高品質な有機無農薬資材の提供に加え、新たに農作物の育成にとって重要な二酸化炭素(CO2)の濃度管理に必要な計測器や噴霧器などの開発・普及に注力する。高橋新治社長に同事業の現状と今後の展開を聞いた。

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TMRの高橋新治社長

--元々は企業信用などの調査機関。バイオ事業を始めた理由は

「私は宮城県石巻市の農家の出身だ。日本古来の伝統農法から、成長を促すため化学肥料と農薬を使って農作物を病気や害虫から守る慣行農法に代わるときだった。農薬などの影響で農水路に魚などが死んで異臭を放っていたことを子供ながらに、『何とかしないといけない』と思って過ごした」

「渋沢栄一が起こした東京興信所に入社し取締役になったとき、同社の伝統を継承して東京経営調査(現TMR)を創業。あるとき調査員の一人から、カ二殻を精製・抽出した天然素材(キトサン)が植物の免疫力を高め病害虫対策に有効という話を聞き、『これだ』ということでバイオ事業を始めた」

--取り組んできたことは

「食の安全・安心を求める時代のニーズに応えるため、有機無農薬資材の研究開発に参入時から取り組むとともに、天然由来の確かな原料を選抜し素材の特徴を最大限に生かした製法を確立。1993年8月のスタート時からキトサンをベースにした製品を農業生産現場に届けてきた。しかしカニ殼だけで農薬に代わって病害虫を完全に除去できないので、今もなお研究開発を続けている」

--今日の製品ラインアップは

「農水省の『有機JAS規格別等適合資材』として認められた『アグリキトシリーズ』では和漢薬草や海藻エキス、黒糖、活性酵母などを主原料とする『ベリーキング』や『バイオクイーン』などを提供している。生育促進や果実拡大、糖度・食味向上などの効果を発揮する。また土壌改良資材として『アグリPソイル』を製品化した。カニ殼や天然ゼオライト、活性炭などに有効微生物群を加え、2段階熟成法により一定期間、適温培養し発酵。有効菌の密度を高めて速く、しかも長期的に効果を持続する。価格は1キロ当たり約4500円と高いが、一度使うとリピーターになってくれる」

--農家から高い評価を得ている

「当社の資材を採用している農家が口をそろえるのは『葉面散布すると十数分後には植物の喜びの反応、つまり葉が立ち、生き生きとするのでびっくりする』ということ。定期散布すると病害虫の減少はもちろん。樹勢が強まり収穫量が増す。また果実の糖度が上がり味覚と日持ちが向上する。このため市場や消費者の評価が高く、各地での品評会でも上位の評価を得ることができると感謝の便りをもらっている」

--今後の展開は

「農産物を最良の自然環境下で育成するIT農法の普及に力を入れる。CO2発生装置やCO2濃度測定器を代理店として販売しているほか、自社製品として施設園芸・畜産向け細霧システムを投入した。夏季の熱暑日の冷房対策、冬から春にかけての乾燥対策に効果を発揮すると好評だ」

「バイオ事業の売り上げは2億円弱で社会奉仕の気持ちで取り組んでいるが、採用する農家の成功事例を撮影した動画を用意、これを見れば導入につながるはずだ。農家の喜ぶ姿を見たり、リピーターが増えたりして手応えを感じている。菅義偉首相は農産物の輸出強化を打ち出しており、有機無農薬資材で栽培された農産物は安全・安心として海外で受け入れられると確信している」

【会社概要】 本社=東京都千代田区神田錦町3-15
設立=1983年4月7日
資本金=5000万円
従業員数=58人
事業内容=農業用有機無農薬資材の製造・販売、法人信用調査を主体とする総合調査業

【プロフィル】高橋新治
たかはし・しんじ 宮城県農業大学校蔬菜園芸科卒。1971年東京興信所入社。83年東京経営調査(現TMR)設立し社長。93年バイオテックジャパン(同)設立し社長。宮城県出身。70歳。

 
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