オンライン認証、21年中に100社導入を目指すITベンチャー リキッド・保科秀之最高営業責任者に聞く

株式会社Liquid 掲載日:2020年1月6日

生体認証技術などを開発するITベンチャー、Liquid(リキッド)は、オンラインで本人確認を完結できる「LIQUID eKYC」事業に注力し、2021年中に導入企業100社を目指すとともに、同事業で黒字化を図る。ストレスなく簡単に撮影できることが評価され、利用者が予想以上に多いため。また世界進出も視野に入れる。保科秀之最高営業責任者(CSO)は「高精度の画像処理技術など難しい技術にチャレンジしてきたのでライバルと差別化できる。日本で実績を上げて世界を目指す」と話した。

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リキッド 保科秀之CSO

--eKYCとは

「electronic Know Your Customer」の略で、銀行口座開設などで必要な本人確認手続きを電子的に行う仕組み。18年11月付で施行された犯罪収益移転防止法施行規則に基づき、オンラインで本人確認を完結する。これに対応したLIQUID eKYCはスマートフォンのカメラで本人の顔と運転免許証を撮影して送るだけですむ」

「画像処理技術で本人の顔データと免許証の顔写真を照合して顔データの真贋(しんがん)を判定、疑わしければはじく。本人だと確認できれば、銀行などは口座を開設する。本人確認書類は運転免許証だけだが、来春からは在留カードと個人番号カード(マイナンバーカード)も扱う」

--特徴は

「NECや大日本印刷なども参入しているが、スマホにダウンロードして使うネーティブアプリ型。口座開設が認められるかどうか分からないのに、わざわざアプリをインストールすることに抵抗を覚える利用者は少なくない。一方、われわれはダウンロードせずにブラウザーとインターネットを利用するウェブアプリなので相性がいい」

「利用者が迷わない操作性も備えており、撮影開始から完了までの途中でやめてしまう離脱率は5%未満と低い。画像のクオリティーチェック、真贋判定は撮影時に人工知能(AI)で自動化、不適切な画像は再撮影を求めており、時間短縮につながると評価されている」

--導入企業のメリットは

「それまでは本人確認できる書類の写しを郵送し、銀行などの導入企業が本人確認した上で申請者の住所に転送不要郵便か本人限定受取郵便で書類を送っていた。それがオンラインで本人確認できるので今まで1週間ぐらいかかっていた口座開設時間が最短10分程度と大幅に短縮でき、それだけ口座利用開始も早まる。本人確認のための郵送費も不要だ」

--今後の展開は

「導入企業は19年7月の住信SBIインターネット銀行を手始めに銀行、証券、クレジット・カードローンなど業種を広げながら増加し同年末時点で11社になった。20年3月までには導入企業は20社に達する。20年は四半期ベースで10社程度を想定しており、年間で40~50社増やし、21年中に100社を目指す。インターネット銀行・証券は導入メリットが大きいと考えており、販売促進に力を注ぐ」

--海外展開は

「早く進出する必要がある。欧米はeKYCで先行しており参入は難しいため、人口が増加し経済成長も続く新興国、特に東南アジアを狙う。今がチャンスなので日本で実績を上げてから輸出しシェアを取る。合弁企業があるインドネシアを足がかりにフィリピン、ベトナム、マレーシアを目指す。欧米企業との競争になるが、画像処理技術などで差別化できるので攻めていく」

【プロフィル】保科秀之
ほしな・ひでゆき 成城大学経済学部卒。2007年日本アイ・ビー・エム入社。SHIFTを経て15年9月Liquid入社し現職。35歳。東京都出身。

【会社概要】リキッド
▽本社=東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル2階
▽設立=2013年12月24日
▽資本金=1億円
▽従業員数=70人
▽事業内容=人間に特化した認証(AI)エンジンの研究・開発

 
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