中小企業向け経営コンサルティングを展開するヒーズ(東京都千代田区)は6月から、企業後継者が経営者として必要な基本中の基本を実践形式で学ぶ「後継社長の実践経営学校」を同社セミナールームで開校する。後継者不足で悩み、先行きの事業展開に漠然とした不安を抱えている経営者からの相談が増加していることに対応する。
「2017年後継者問題に関する企業の実態調査」(帝国データバンク)によると、後継者不在と回答した企業は全体の66.5%に達し、国内企業の約3分の2が後継者がいない状況だ。
仮に後継者が見つかったとしても、中小企業では後継者を経営者として育てるための手法を確立しているケースは少なく、特に親子で事業承継する場合は私情が入るため、後継者との間で必要以上に摩擦を起こしがちだ。
客観的な立場にいる第三者が関与することで、後継社長の実力を冷静に見極め、経営者に必要とされる資質を集中して身につける仕組みを構築した。
同校は講師から学ぶ授業形式ではなく、各社個別にコンサルティングを実施。直面する経営課題を解決していくプロセスの中で「感情」「思考」「行動」の3つの基礎科目を習得するプログラムを1年間にわたり提供する。受講料は月27万円で、入校前の個別相談も受け付けている。
「フジサンケイビジネスアイ」