ニューズドテック、中古スマホの検品・グレーディングにロボット導入を支援 ~再生スマホ市場の拡大に向け、英国のIT企業と正規代理汚契約~

「温故知創でサステナブルな社会を創る」を使命に掲げるニューズドテックは、英国の国際的IT企業であるNSYS GROUPと業務提携し、スマートフォン・タブレットの自動検品・グレーディング(ランク付け)・データ消去を一貫して行う小型ロボット「Reeva(リーヴァ)」の日本国内における正規代理店契約を結んだ。小型ロボットの設置・導入サポートなどは、製造業の検査装置製造・サービスを展開するセンテック(名古屋市南区)が担う。リーヴァ投入により再生スマホ市場の拡大を目指す。
日本の中古スマホ市場は急成長し、法人、個人とも利用が広がっている。またサステナビリティーへの関心の高まりから「新品ヘの買い替えではなく、良質な中古品を賢く使う文化」が浸透しつつある。一方で、中古品の検品・査定・データ消去は依然として人手に依存。このため、作業者による検査品質のばらつき、外観・性能評価の属人化、データ消去のミスや不備といった課題が顕在化しており、業界全体で「高精度・高速・安全」な再生工程の仕組みが求められている。
リーヴァは中古品の外観グレーディング、機能検査、データ消去を自動で実施するロボットシステムで、人手による誤検査やばらつきを低減。またデータ消去漏れの防止、一貫した基準によるグレーディング、大量処理による生産性向上を可能にする。
ニューズドテックは中古スマホを、バッテリー交換や独自の研磨技術などにより“新品同様”に再生して販売する「エイジングケア」という新たなアプローチでスマホの価値創造と循環型経済への移行を促してきた。
このため、単に中古品を取り扱うのではなく、スマホのライフサイクルすべてを一気通貫で担う仕組みづくりに注力。この一環として今回、リーヴァの導入支援を決めた。検査精度が高まることで再流通品の品質・信頼性が向上し、購入者・販売者の双方にとって安心な取引環境づくりにつながる。リーヴァの導入先は中古スマホを扱う店舗や買い取りセンター、検品工場などを想定している。
ニューズドテックの粟津浜一社長は「創業当時から作業者の検査品質のばらつきや外観・性能評価の属人化に悩まされてきた。リーヴァ導入で業界全体の品質が向上し、安心して中古スマホを利用できるようになる」と指摘。これにより環境負荷の低減、持続可能なモバイルエコシステムの実現を目指す。
NSYS GROUPは英国に拠点を置く国際的IT企業として2017年に設立。中古モバイル業界向けにソフトウエアとロボティクスの統合エコスステムを開発。リーヴァは診断ツールから安全なデータ消去、人口知能(AI)を活用した外観グレーディング、在庫管理まで統合し70か国以上の企業に導入されている。従来の手作業による検査を自動化による高精度な検査に置き換えることで生産性を最大8倍向上できたとの報告もあるという。