ラックスリサーチ

フロー電池:低価格化への取り組みを受け2020年時点で1億9000万ドルの市場へと成長

#環境・エネルギー・エコ #海外・グローバル

先端技術を専門とする米調査会社ラックスリサーチ(本社:米国ボストン)の調べによると、レドックスフロー電池は2020年時点で360メガワット、1億9000万ドル市場へと成長することが分かりました。

電力グリッドの更なる効率化や、断続的に発電される再生エネルギーの導入には、大型の蓄電システムがカギとなります。レドックスフロー電池は新たな選択肢として期待されてきたものの、コスト高であることが課題でした。しかし、今後、低価格化の取り組みにより導入増加が期待されます。

大型蓄電システム市場では、バナジウムを筆頭に、主に4種類のフロー電池向け物質が利用されています。中でもバナジウム・レドックスフロー電池(VRFB)はもっとも開発が進んでおり、すでに導入済みシステムのうち75メガワットが同電池を利用しています。

ラックスリサーチのアソシエート、ディーン・フランケルは、『フロー電池の製造費削減:市場導入に向けた戦略模索(“Flow Battery Cost Reduction: Exploring Strategies to Improve Market Adoption”)』と題したレポートにて、次のように指摘しています。

『中期的にはバナジウム・レドックスフロー電池の市場が最大であるものの、10年という長い期間で鑑みると、臭素利用のシステムがより安価でより高性能であると言えます。また、フロー電池は稼働年数が高いアプリケーションでの導入が主であり、リチウムイオン電池やその他次世代蓄電技術と競合することになります。』

ラックスリサーチではフロー電池のコスト削減につながる要因および市場戦略を分析しました。以下が調査結果の一部です。

・亜鉛・臭素電池(ZnBr)がもっとも低価格、ただし稼働年数・稼働コストに不明な点が残る。ラックスリサーチ独自の調査によると、2024年時点でバナジウム・レドックスフロー電池がキロワット当たり516ドルと最も高額で、亜鉛・臭素電池が同391ドルと最も安価という結果になりました。ただし、亜鉛・臭素電池は稼働年数や稼働コストに不明な点が残ります。

・電力密度の改善がカギとなる。フロー電池は電力密度が比較的低く、電力密度の改善がコスト低下につながります。セルスタックの電力密度を改善することでシステムコストを33%削減することが可能です。

・バナジウムの低価格での入手が全ての課題解決とはならない。バナジウム・レドックスフロー電池向けにバナジウムをフライアッシュから入手することで、キロワット当たりのコストを現在の500ドルから300ドル程度まで下げることができるとする企業もあります。しかしながらラックスリサーチの調査によると、バナジウム電解物の無料入手という非現実的なシナリオで計算しても、システム価格は2024年時点でキロワット当たり324ドルという結果になります。

『フロー電池の製造費削減:市場導入に向けた戦略模索(“Flow Battery Cost Reduction: Exploring Strategies to Improve Market Adoption”)』はラックスリサーチの『エネルギーストレージ』インテリジェンスサービスにて提供しております。

【お問い合わせ先】

ラックスリサーチについて

ラックスリサーチは独自の研究と世界に広がるネットワークを駆使し、最先端技術分野における技術・市場動向調査を実施しています。世界中で研究開発に注力するトッププレイヤーに対し、オープンイノベーションおよびテクノロジースカウティングの実現をサポートしています。
詳細については、弊社ホームページ(www.luxresearchinc.com)をご覧ください。


【本プレスリリースに関するお問い合わせ】

ラックスリサーチ
戸口 久子
hisako.toguchi@luxresearchinc.com
御社の情報も、このように発信しませんか? 掲載をご希望の方はこちら

ラックスリサーチのプレスリリース

Weeklyプレスリリースアクセス

おすすめコンテンツ

商品・サービスのビジネスデータベース

bizDB

あなたのビジネスを「円滑にする・強化する・飛躍させる」商品・サービスが見つかるコンテンツ

新聞社が教える

プレスリリースの書き方

記者はどのような視点でプレスリリースに目を通し、新聞に掲載するまでに至るのでしょうか? 新聞社の目線で、プレスリリースの書き方をお教えします。

広報機能を強化しませんか?

広報(Public Relations)とは?

広報は、企業と社会の良好な関係を築くための継続的なコミュニケーション活動です。広報の役割や位置づけ、広報部門の設置から強化まで、幅広く解説します。