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仕組み経営株式会社 代表取締役   勝亦 徹

「仕組み経営」全国47都道府県セミナーを開催

「社長依存から脱却し会社を持続成長させたい」、「事業承継を控えているので会社を整えたい」という中小企業・成長企業に向けて、仕組み経営株式会社が全国47都道府県でセミナーを開催する。人依存ではなく、他には真似のできない独自の仕組みを作り、自社独自の強みを構築する方法をセミナーで公開。全都道府県のリアル会場で中小企業・成長企業の経営者と向き合いながら、「仕組み経営」の普及を目指す。

社長が交代しても持続的に成長する会社の「仕組み」

――2023年8月から11月にわたり、全国47都道府県で、中小企業・成長企業に向けて「仕組み経営」全国47都道府県セミナーが開催されます
今回のセミナーがテーマにしているのは、「自分がいないと会社が回らない」、「事業承継を控えているので会社を整えたい」、「後継者(幹部)が育たない」 と感じている中小企業・成長企業経営者の皆さんに、社長が交代しても持続成長する仕組みの作り方をお伝えすることです。
現在、教材、あるいは理念と「仕組み化」でワールドクラスの会社を創るための会員制度「仕組み経営実践会」などを通じて、「仕組み経営」をお伝えしている企業が約1000社。また。「仕組み経営導入パッケージ」を通じて、私たちが専属でコーチングを行っている企業が約200社あり、導入企業が増えています。
これからレバレッジをかけて「仕組み経営」の知名度を高め、本格的に普及させていこうと考えています。そういう私たちのコミットメント、姿勢をしっかり打ち出していくための1つの試みが、今回の全国47都道府県セミナーです。
――全国47都道府県すべてでセミナーを開催されることに、意気込みを感じます
8月15日の北海道(札幌駅周辺)を皮切りに、11月30日の沖縄(那覇市内)まで、毎週3回のペースで実施します。開催時間は14:00-16:00または10:00-12:00、会場は各都道府県庁所在地のJR駅付近になることが多いと思います。会場詳細などは、全国47都道府県セミナーホームページ(https://lp.shikumikeiei.com/47seminar/)などからお申し込みいただいた方にお知らせします。
現在、参加者を募集中で(申込期限は各会場によって異なる)、事業承継をご検討の場合、現経営者と後継者のお2人で参加されることをお勧めします。
――セミナーの内容について教えてください
セミナーではおおまかに、このようなことをお話します。
・人が辞める、いい人を採用できない、人が育たない、人間関係が悪い、社員のミスが多い、やる気がない、仕事を任せられない等々、繰り返し起こる社長の悩みの根本原因を知る

 

・経営の仕組みを創り、社長依存から卒業するための5つのステップを体験する

 

・一代で終わる会社と永続する会社の「価値観の違い」を知る

 

・理念を実現するための仕組みをどう創るかを知る

 

・会社の成長過程において必ず突き当たる”壁”とその突破法を知る

 

・最強の後継者/幹部育成方法について知る

今の仕事をマニュアル化するだけで本当にいいのか

――プログラムの項目を見ても、「いまやっている仕事をマニュアル化しても何にも意味がない理由と対処法」など、気になるポイントがあります
たしかに、今仕事で行っていることが見える化されていない場合は、まずファーストステップとして、仕事をマニュアル化することに意味はあります。ただそれも、今行っているやり方で、自分たちが求める成果が出ている場合です。
――なるほど、今やっていることが成果に結びついているなら、ということですね
成果に結びついているのであれば、いいのです。今の仕事のやり方で本当に利益を出すことができていますか、という話です。そうではないのに、今の仕事を一生懸命マニュアル化し、その通りに業務を進めても、得たい結果(目的)は実現できません。
その意味で、今行っている仕事ではなく、得たい結果を生み出す仕事のやり方を仕組み化しましょう、ということが「仕組み経営」のゴールになります。
具体的にどんなことをするかというと、まず今行っている仕事をマニュアル化し、見える化します。そのうえで、得たい結果を具体的に定義し、今の仕事のやり方を、成果を達成するのに適したやり方にブラッシュアップしながら改善していく、という手順を踏みます。
「仕組み化」という言葉ばかりが先行する傾向がありますが、結局、仕組み化がうまくいかないのは、何をどういう手順で行えば、得たい結果を実現できるかがわからないからです。そこで私たちはワークシートなどを用意し、成果を上げるための正しい手順を自ら考え、構築するためのお手伝いをさせていただいているわけです。
――セミナーには「社員が地味な仕事に一生懸命取り組むようになるためのマニュアルの作り方」という内容もありますね
仕組み化は、自社が求める成果を出すために行うものであって、仕組み化を経て作られる業務マニュアルもすべて目的志向。ですから、マニュアルに記載されている仕事1つひとつが成果に結びついています。社員たちがそれを理解すれば、自社が求める結果を得るために、地味な仕事でも一生懸命取り組むようになるということです。
もう1つは、日常的に行っているルーティンの仕事や地味な仕事を、マニュアル化して効率的に進めようということです。日常業務を効率化して空いた時間を、お客様に対する価値の提供に使うのです。
たとえば東京ディズニーランドには、カストーディアルキャストというスタッフがいて、毎日、掃除をしています。彼らは掃除の仕事をマニュアル通りに効率よく行い、空いた時間でお客様とコミュニケーションを取り、幸せを感じていただく「Give Happiness」という価値を提供しているのです。地味な仕事はマニュアル通りにサッとこなして、本来の仕事である価値提供のほうに時間を費やしているわけですね。
――このタイミングで、全国47都道府県セミナーを実施した理由は?
これまで、お客様の声にお答えしながら「仕組み経営」のカリキュラムをブラッシュアップし続けてきました。そうした中で「仕組み経営」という名前の通り、経営全体を網羅する仕組み化のカリキュラム群が仕上がったわけです。
また今年6月7日に東京・港区のTKP品川グランドセントラルタワーカンファレンスセンターで「仕組み経営サミット」を開催しました。リアル会場で「仕組み経営」導入企業による成功事例の発表を聞き、お客様の声にお答えしながら、やはり「仕組み経営」は中小企業・成長企業のお客様に本当に役立っていると、改めて実感したのです。
自信を持って皆さんに提供できるコンテンツができ上がったので、ここで一気にレバレッジをかけて、「仕組み経営」を日本全国に広めていこうと考えました。
――とくに地方では、首都圏や大都市圏とは異なるニーズも拾えるのではないですか?
そうですね。今、文字通り国を挙げて事業承継に力を入れて取り組んでいるところですが、とくに「跡継ぎがいない」といった事業承継の悩みが深いのが、地方だと私は思います。
しかも、事業承継の解決策として支援機関から提示される解決策は、法律的なもの、金銭的なものがほとんどです。「社長が交代しても持続成長する仕組みの作り方」に至っては、そういうキーワードはあっても、具体的な方法論はほとんど伝わっていません。
それが、私たちがお伝えすべきポイントであり、今回、全国47都道府県でセミナーを開催する意義は大きいと思います。
――特典として、「事業承継計画テンプレート」や「仕組み化診断シート」が配布されますが、自社の状況を自己診断するようなワークショップも行われるのですか?
ワークショップも、今回のセミナーの中に取り入れようと考えています。特典のワークシートとは別に資料を用意することになると思います。
基本的に1人ひとりの課題に向き合い、寄り添いたいと考えているので、1回のセミナーの参加者は多くても10人程度を想定しています。

「仕組み経営」全国47都道府県セミナーのWebサイト。セミナ―の内容紹介、各都道府県での開催日程のほか、「仕組み経営」についての解説も記されている。申し込みも同ページから可能

人依存、AI依存で会社が持つのか。自社独自の仕組みを作れ

――このセミナーを通じて、とくに訴えたいことは何ですか?
事業承継に関する悩みとして多いのは、教育や人材育成に関するものです。今回のセミナーでも「人を変える試みがことごとく失敗する理由と対策」というプログラムを用意していますが、多くの場合(事業承継の対策として)人を育てようとします。
私たちがお伝えしたいのは、人を育てることよりむしろ、人が育つ仕組みを作ることの大切さです。
――なるほど。やはり人依存になってしまうのですね
そうですね、今回のセミナーには「同じ問題やミスが繰り返される会社の特徴」というプログラムもありますが、仕事が人依存になっていて、仕組み化しようという発想がないから、場当たり的な対応になってしまうのです。
今、会社が抱えている問題が労働力不足だとしたら、人材採用や人材教育に力を入れる。デジタル化への対応が問題だとしたら、DXやAI、ChatGPTの勉強をする、といったことですね。
――それも行き過ぎると、会社の根本的な問題が解決されないまま、人依存がより強まったり、AI依存になってしまいそうな気がします
表面に出てくる問題は違っても、根本的な部分は共通しているような気がします。問題が起こるたびに人材教育をやろう、DX、AIを導入しようという場当たり的な対応をしていたら、会社のリソースがどれだけあっても足りません。お金や時間、労力といったリソースをいくらつぎ込んでも、得られるものが少ないということを、繰り返してはならないと思います。
――御社では、仕組み化を「自社独自の再現性ある仕事のやり方を作ること」と定義しています
まず、仕組み化をマニュアル化だと考えるのは、部分的な解釈だということが1つあります。また、どこか他の会社でうまくいっている仕組みや、どこかのコンサルティング企業が推奨している方法を取り入れても、うまくいくとは限りません。
たとえていえば、健康な臓器を移植しても、適合性がなければ拒絶反応が起き、移植された臓器が障害を受けて正常に機能しなくなってしまいます。
これは仕組み化についても同様で、得たい結果(目的)を定義し、目的を実現するための方法を探索し、それを標準化してマニュアル化し、改善を繰り返すというプロセスを経て、自分たちで自社独自の仕組みを作るところに意義があるわけです。
他のやり方を導入するのではなく、自社の強みを活かしながら目的を実現するための仕組みを自分たちで作り上げるので、できあがった仕組みは、他社では真似のできない独自の資産になります。

仕組みは「強み」。成長と永続の源泉

――仕組みができると、経営が安定して業績も向上すると同時に、その仕組み自体が自社の強みになるということですね
まさにそうですね。先日の「仕組み経営サミット」で成功事例を発表して下さったお客様の1社は、「仕組み経営」の導入後数年で、売上高が20億円から55億円と、約2.8倍に伸びています。もう1社は、お客様アンケートと人事評価を自社内でうまく連動させて、普通の社員が非凡な結果を出せるような仕組みを構築したという事例を発表して下さいました。
成功事例の発表を聞いて思うのは、持続成長する会社としない会社の違いは、自社独自の仕組みをどれだけ積み上げてきたかということです。これは今回のセミナーの大きなテーマである事業承継にも、大きく関わっています。
――それはどういうことですか?
自社独自の仕組みの積み上げがない会社は、事業承継をしたあとに会社がうまくいくかどうかは後継者次第、後継者任せだということです。ですから後継者育成、あるいは後継者選びがことさら強調されるのですが、結局はそれも人依存ということになります。
ところが、社長が交代しても持続的成長する仕組みを構築した会社は違います。仕組み化によって、会社の力や会社独自の資産が自然に積み上がっていくので、後継者の力量を最大限に発揮することができます。事業承継にともなうエネルギーロスが、きわめて少ないのです。
――会社の持続的成長も事業承継も、しっかりした仕組みがあってこそ、ということですね
自社独自の価値、いわゆる「利益の源泉」となるものを確立し、それを最大限に活かすための仕組みを積み上げ、人依存ではなく仕組みをベースにして事業を行う。そういう会社がどんどん伸びていき、永続するのだと私は思います。

「仕組み経営コーチ」のネットワークを拡大

――今後の展望・抱負をお聞かせ下さい
日本の中小・成長企業に対して、「仕組み経営」を通じた持続的な成長発展をサポートしていくという姿勢は変わりません。
そうした中、当社では、AIには代替できないコーチングによって、中小・成長企業の必須課題である経営の仕組み化を支援する「仕組み経営コーチ」の育成を進めています。
現在31名の認定「仕組み経営コーチ」に活躍していただいていますが、今後はコーチの人数を増やし、47都道府県すべてのお客様を直接サポートできる体制を整えていきたいと考えています。
とくに地方の皆さんに「仕組み経営」を知っていただくことが、私たちの最大の課題です。ですから今回の全国47都道府県セミナーを1つのきっかけにして、1社でも、1人でも多くの方にメッセージが届くことを、心から期待しています。
セミナーの内容を知っていただくだけでも、経営に対する考え方が大きく変わると思いますので。

 

「取材・構成 ジャーナリスト 加賀谷 貢樹」
勝亦 徹(かつまた・とおる)
仕組み経営株式会社 代表取締役
会社の強みを活かした経営戦略構築、事業拡大サポート、経営の仕組み構築のエキスパート。10年以上、年商1000万〜80億という幅広い経営者へのサポート経験を集約し、経営者の働く時間に依存せず会社が成長するビジネスモデル構築を支援。経営者に寄り添い俯瞰したサポート力には定評がある。口コミで、全国の経営者から戦略参謀としての依頼が集まっている。

Webサイト: https://www.shikumikeiei.com/

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