株式会社アーツエイハン 代表取締役   飯塚 吉純

企業経営は「ゴールのないマラソン」だ――20年の歩みとこれからの挑戦を語る

映像制作、Web制作、顔認識マーケティングサービス、デジタルサイネージの導入・活用支援などを手がけるアーツエイハンが、2022年4月に創業20周年を迎えた。最近では、グループ会社のエイコムを通じて展開する顔認識マーケティングシステム「BeeSight(ビーサイト)」が、テレビ番組を始めさまざまなメディアにも取り上げられ、話題を呼んだ。財務面も強化し、盤石な経営基盤の構築にも余念がない。同社の飯塚吉純社長に、これまで20年間の歩みと今後のビジョン、夢を語っていただいた

右も左もわからないまま会社をスタート

――今年4月に創業20周年を迎えました。心よりお祝い申し上げます
ありがとうございます。やはり、われわれのようなベンチャー企業は、ゴールのないマラソンを走り続けているようなものかもしれません。恵まれていたというか、運がよかったのでしょう。周囲の皆さんに、ずっと支えられてきたというのが本当のところだと思います。
20年、ずっと駆け抜けてきたというより、なんとかやってきたという印象ですが、20年といってもあっという間です。それなりに苦労もありましたが、今振り返ってみれば「なんだ、そのぐらいのものだったのか」と思いますね。
――どんな経緯で創業されたのですか?
私は以前、映像制作やWeb制作を手がける会社に勤務していました。ところが同社が経営不振に陥り、映像関連の事業部に所属していた私を含む6名が、社長から独立を勧められたのです。そこで同社がスタジオとして使用していた18坪のフロアを借り、私が代表となって、有限会社アーツエイハンとしてスタートしたのが20年前です。
私は当時38歳で、もう18年間映像の仕事に携わっていました。営業が得意で、前の会社では取締役を務めていましたが、経営はまったくの素人です。B/SもP/Lもわからない、右も左もわからないような状態で経営を始めました。
ただ、お陰様で仕事は相当やれたので、初年度でも約1億8000万円の売上があり、利益も出せました。そして翌年、他の広告会社と事業統合し、私が引き続き代表を務める形で株式会社アーツエイハンに社名を変更したのです。ですので登記上は26期目となっております。
――その頃、どんな仕事をされたのですか?
映像制作とWeb制作、イベントや展示会のブース施工などのプロモーション全般ですね。私が大好きだった自動車業界にかなり営業をかけました。自動車のエンジンオイルのパッケージデザインもやり、世界的な自動車部品メーカーのロゴデザインもコンペで受注するなど、今ではあり得ないような仕事も手がけていました。
創業から5年後ぐらいまでは、仕事的にはかなり恵まれていたと思います。もちろん仕事が忙しくて帰れない、徹夜が続くといった辛さはありました。でも、そういう苦労は乗り切れるじゃないですか。

予想すらしなかった大激変――リーマン・ショック、東日本大震災

そうやって5年が過ぎていく中、「このまま、なんとかやっていけるんじゃないか」と思ったのが、大きな間違いでした。会社の成長にともない、人が増えたのはいいのですが、売上が徐々に落ちていく。属人性が強い仕事だったので、社員が仕事を持ったまま辞めていくこともありました。
ところが当時は、いわゆる内部留保を厚くするとか、自己資本比率を上げるといったことは、まったく考えていなかった。
そんな中で、まず訪れた大激変がリーマン・ショックです。そのときは、金融機関からの借入金の元本返済や利息の支払いを一定期間猶予する、モラトリアム法(中小企業円滑化法)のお陰でなんとか現金を回しましたが、そのあとに震災が訪れました。
――立て続けに来ましたね。2008年のリーマン・ショック、2011年の東日本大震災と
そうですね。当時動いていた仕事がまたたく間になくなりました。仕掛かりの仕事がなくなったのはもちろん、その後もずっと仕事が減り続けていったのです。

アーツエイハンのWebサイト

会社の滑り出しは順調だったが、危機は前触れもなく突然訪れる。この危機をどう乗り切り、生き残るのか。新たなビジネスと市場を創り出すための試行錯誤と挑戦が、ここから始まる。

プル型営業への転換、情報発信の強化に取り組む

そこで、これまで映像とWeb中心でやってきた事業の方向性を少し変えようと考え、プロモーションに特化した別会社を作りました。それが現・エイコムです。その頃ちょうど世間で注目され始めたデジタルサイネージ(電子看板)をやろうということになりました(後述)。
この頃、あるコンサルティング会社から、さまざまなアドバイスをいただきました。まずは今までのようなプッシュ型の営業ではなく、プル型営業に転換しなければ駄目だということ。要は、お客様のほうから仕事が飛び込んでくるような仕組み作りが重要で、自社のWebサイトの強化などに取り組みました。
もう1つは、情報発信をつねに行うことです。そこで当社の所在地である新宿一丁目にちなみ、「一丁目通信」というニュースレターを始めました。毎月1回発行し、すでに150号を超えています。自社の取り組みの紹介もありますが、映像や動画、Webに関する最新の話題や肩の凝らない記事を盛り込みました。
当初は紙に印刷して封筒に入れ、郵送していましたが、思いのほか効果はありました。「一丁目通信」がきっかけで、普段あまり足を運べないお客様からご連絡をいただくこともありました。コロナ禍後にテレワークに移行したお客様が多くなったので、今はWeb版およびPDF版の発行に切り替えています。
話は前後しますが、新規事業にも取り組みました。車種ごとのエキゾースト・ノート(排気音)音源を着メロにする「着エキゾースト」サービス、BtoBビジネスのサポート事業である「ビジネスランナー」や「SEOランナー」なども始めましたが、なかなかものになりません。

未開拓の市場に打って出る

こうした中、私たちが力を入れて取り組んだのがデジタルサイネージです。ある異業種交流会でデジタルサイネージ事業を展開している企業に出会い、デジタルサイネージコンソーシアムにも加入。エイコムを通じてデジタルサイネージ向けのコンテンツ提供を始めました。
それからしばらくして、ある人物から「飯塚さん、海外で顔認識がかなり普及してきているから、一緒にやろう」と誘われたのです。顔認識と言われても、最初は何のことかわかりませんでした。ただ、経営は非常に厳しく、辛うじてその日その日を生きているという、低空飛行が続く状況です。私は「やりましょう」と迷うことなく決断しました。
――そこから顔認識マーケティングシステム「BeeSight(ビーサイト)」がスタートするわけですね
そうですね、当時たとえば台湾でも顔認識システムが店舗に設置され、マーケティングに活用されていました。海外では顔認識マーケットが確立していましたが、日本ではまだ顔認識は知られていない。これは必ず日本でも広がると考え、2015年に事業をスタートさせました。
幸いなことに、オリジナルのアプリケーションを開発できるメンバーは揃っていました。当社のWebシステム開発メンバーと、いつもお願いしている協力先のエンジニアが手弁当で土曜日に集まってくれたのです。朝から打ち合わせを行い、作業にかかり、仕事が終わったらみんなでビールを飲む。そんな作業を半年続けて、試作機が完成しました。
試作機に改良を加え、2016年6月に「BeeSight」をリリース。早速、問い合わせをいくつかいただいたものの、当初はなかなか売れません。そんな中、ある交通系大手が顔認識システムを搭載し、乗客に合わせた広告を表示するデジタルサイネージを車両に導入するという記事を見つけたので、早速連絡を入れました。
初めは、けんもほろろの対応でしたが、しばらくしてから「製品を見たい」と連絡があり、「BeeSight」が採用されることになったのです。
ちょうどその頃、私たちは無謀にも、できたばかりの「BeeSight」を「CEATEC JAPAN(現・CEATEC) 2016」に出展しました。これが予想外に反響を呼んだのです。顔認識データをエッジで処理しAndroidでもサクサク動く、交通系大手にも導入実績ができたということで、「BeeSight」はCEATECで大きな話題になりました。
また、小型デジタルサイネージ(電子POP)を開発している企業と業務提携を行い、電子POPでの棚前行動分析のシステムを共同開発致しました。
――その頃から「BeeSight」は、業界でも認知度が高まってきたのではないですか?
はい。それからまた無謀にも、「BeeSight」を「CEATEC JAPAN 2017」のアワードにエントリーしたのです。残念ながら落選しましたが、同じ内容で「CEATEC JAPAN」への出展製品をアメリカのIoT関連ジャーナリストからなる選考委員が審査し表彰する「米国メディアパネル・イノベーションアワード」があることを知り、駄目元でエントリー。すると驚いたことに、Industrial IoT部門賞を受賞してしまったのです。
受賞企業は表彰式での発表でした。大手電機メーカーを差し置いて、当社が受賞と呼び出された時は、何かの間違いかと思いましたが、正直言って運がよかったというか、たまたまだと思います。
また、同じ2017年11月に開催された「革新ビジネスアワード」でも大賞をいただきました。そこで、もっと顔認識に注力していこうと思ったわけです。
――当時の飯塚さんのプレゼンを含めて「革新ビジネスアワード2017」を取材させていただいたのが、私です。
■「イノベーションの祭典「革新ビジネスアワード2017」を開催
顔認識マーケティングツール『ビーサイト』のエイコムが大賞獲得」
https://www.innovations-i.com/award/2017/
さらに2019年には、東京都主催の「世界発信コンペティション」サービス部門で特別賞を受賞。
以前から、新聞やテレビなどで「BeeSight」を取材していただいたことはありますが、同コンペディションでの受賞をきっかけに、テレビ番組の制作のお手伝いをいくつかさせていただく機会にも恵まれました。
たとえば、フジテレビ「でんじろうのTHE実験」(2020年7月10日放送)で、「BeeSight」の顔認識システムを、女優の長澤まさみさんの演技力で騙せるかという実験が行われ、かなり反響がありました。
これは非常に大きかったですね。日常的にリリースを出していたとはいえ、広報活動として最も効果的なのは、アワードで賞を取るとか、メディアで記事や番組に取り上げていただくことです。当社の場合も、アワードの受賞歴が積み上がり、メディアにも取り上げられるという流れができました。そういう実績をプレゼンで紹介すると、多くの方に信頼してもらえます。

新事業の顔認識マーケティングシステム「BeeSight」も、ようやく軌道に乗り始めた。ところが今度は新型コロナウイルス感染症という、予想もしなかった危機が到来。どんな強者でも、情け容赦なく訪れる大きな変化に対応できなければ、倒れてしまう。飯塚社長は、この荒波を乗り越えるため、どんな布石を打ってきたのか。

企業が生き残るためには、強くあらねばならない

「BeeSight」がヒットしたことで売上が増え、財務的にもかなり楽になりました。そうした中で、ある上場企業のPR会社から、当社に資本参加をしていただく話もまとまりました。ところがそこで、大変なデュー・デリジェンス(適正評価手続き、DD)を経験することになったのです。
「BeeSight」の効果で、その頃には会社の利益も上がり、キャッシュにもある程度余裕が出ていたので、私はすっかり安心していました。ところが、20年近く会社をやっていると、そのあいだに溜まりに溜まった膿のようなものに、経営者自身も気づかないでいるものです。
たとえばデュー・デリジェンスの際、「この未回収の案件は何ですか?」と指摘されても、自分自身がそのことをすっかり忘れている。しばらく考えているうちに「あのとき、あの売掛金を回収できていなかった」ということを、やっと思い出すという具合です。
結局、「では、社長の仮払いとしてこの未回収分を消して下さい」ということになり、個人的にも大変な思いをしました。そんな厳しい精査が、3カ月ぐらい続いたのです。
でも、それがよかったのです。デュー・デリジェンスが入ったお陰で、自分でも忘れていた財務上の問題がすべて明らかになり、適切な処置をすることができました。その結果、信用調査会社からも「健全な経営状態」という評点をいただき、上場企業からの出資を受けているということもあいまって、金融機関などに対する信用力が非常に高まりました。これが、当社がコロナ禍を乗り切るうえでも大きく役に立ったのです。

やはり「変化しなければ生き残れない」と、改めて思う

――20年のあいだにさまざまな出会いがあり、多くの人に助けられ、運もよかったと飯塚さんは言いました。でもやはり、ここだというときに果敢にチャレンジしたことが大きかったのではないですか?
僕は基本的にせっかちなので(笑) 何か見つけたら「それをやってみよう」と行動に移さないと気がすまないのです。あとは、無謀なところが少しあって…。
――無謀と、何度もおっしゃっていますね(笑)
私自身はエンジニアでもないし、映像クリエイターでもありません。その意味で、社員や社外のパートナーの皆さんに、大いに助けていただいています。補助金申請はもちろん、二人三脚のようにして事業計画を作って下さった中小企業診断士の先生にも、どれだけお世話になったかわかりません。展示会への出展やものづくりに対して、補助金などの形で支援していただいた、東京都や国のサポートも大きかったと思います。
ただ、無謀といっても、運がよかっただけだと思います。これからどうなるかは、わかりませんが。
――半分は無謀なのかもしれませんが、残りの半分は、運命を自ら引き寄せてきたのかもしれませんね
でも、組織としては大きくなっていません。ただ、会社の体質は相当、筋肉質になりました。何かあっても現金がなければ生きていけない、ということが身にしみてわかっていますので。財務面で体力をつけていくしかないのです。
顔認識システムの話ばかりしてきましたが、祖業の映像制作もかなり変化を遂げました。昔は、東京モーターショーの海外自動車メーカーブースのメイン映像も手がけましたが、今はそういう派手な映像はありません。ハウスメーカーさんから社内教育用や配信用の映像などを定期的にご依頼いただくなど、体質的にもどんどん変わってきました。
――お客様に必要とされる映像ニーズに、着実に応えているわけですね
そういうことです。昔はここにもDVDの複製機があって、作成した動画コンテンツを記録したメディアをコピーし、そこでも売上・利益があがっていました。ところが今は、そのメディアが不要なコンテンツ配信の時代です。動画の撮り方も、編集の仕方も大きく変わりました。昔は何千万円もするVTR等の機材がある専用の編集室を設けておりましたが、今では、どこでもノートパソコンで編集できるようになったどころか、iPhoneでもかなりの作業が可能な時代です。
今振り返っても、映像やWebの世界に、ものすごい変化が起こっていたのです。もちろんわれわれ自身も変化しなければならない、ということは強く意識していました。「一丁目通信」の過去記事にも、「変化しなければこれからは生き残れない」と書いてあります。
20年会社をやってみてわかるのは、一番変化したのは自分自身だということです。それなりに歳も取り、自分が昔できたことができなくなったこともある。お客様も昔とは大きく様変わりしています。それだけに、やはり自分が一番変わらなければなりません。
ただ、「会社は社長の器以上に大きくはならない」と、以前お世話になったコンサルティング会社の方にもよく言われました。事実、その通りだなと思います。
――組織を大きくするかしないかは、考え方次第ですよね
社長にはさまざまなタイプの人がいて、それぞれに応じた役割があると思います。僕が社長の役割を果たすのは、さまざまな逆風や変化の中で、この規模の会社をしっかり存続させていかなければならないときなのでしょう。
前の会社から独立し、映像事業を引き継いだとき「(映像販売の)エイハンという名前をずっと残してくれ」と、私のことをとてもかわいがってくれていた社長に言われました。だから、まず会社をしっかり継続させることが前社長との約束であり、僕の役目なんだろうと思うのです。
そのためにも、会社を強くしなければならない。生きていくために強くならなければいけない。現在、あえて規模を拡大せず、少数精鋭で会社を回しているのも、そういう意味があります。
会社を始めたときから、誰かに言われて、私はトイレ掃除をしています。社長がトイレ掃除をしているから会社が大きくならないのではないかと思う反面、自分がトイレ掃除をやめたら会社がなくなってしまうのではないかという恐怖感もあり、黙々とトイレ掃除を続けています。

次の10年に向けて描くビジョン

企業経営とは本当に、今後どうなるかはわからないもので、自分もまだまだ走り続けていかなければなりません。
幸いなことに、当社は今年で創業20周年を迎えましたが、少し格好いいことを言えば、1年で大きなトラックを10週するマラソンを1クールとすれば、当社はちょうど3クール目に入ったことになるわけです。
右も左もわからないまま最初の1クールが終わったと思ったら、第2クールでリーマン・ショックや東日本大震災を経験しました。一体どうなるのかと思いながらも「BeeSight」がやっと軌道に乗ったところで、今度はコロナ禍。
ほぼ10年ごとに有事のような大きな出来事が起き、なんとか乗り切らなければならないという土壇場に追い込まれていたのです。この3クール目を、今までと同じペースで走り続け、10年継続できたら、あとは半分スローライフを楽しむというのが私の目標です。
当然のことながら、今までのクールと同じやり方ではいけないし、私自身もさらに年齢を重ねます。したがって、次の10年で人を育て、後継者に経営のバトンを渡していく必要があります。
となると、今は経営者である私が連帯保証人になって金融機関から借り入れを行っていますが、こうした部分も見直さなければならないでしょう。経営者保証を外した形で、後継者に引き継ぐことができる体制も整えていかなければなりません。私自身、いつまでも働けるわけではありませんから。
――最後に、10年先を見据えた事業ビジョンを聞かせて下さい
事業的には、これからもどんどん変化していくでしょう。映像ビジネスも、もっと大きく変わるはずです。映像の世界でも配信が当たり前になっていますが、映像そのものがなくなることはないと思います。
じつは映像に関して、最も大事にしなければならないのは、アナログ的な部分です。技術そのものがいくら進歩しても、お客様が何を求め、何のために映像を作るのかということが一番大切で、私たちが大事にしてきたのも、まさにその部分です。
だから単なる格好いいだけの映像、作り手が満足する映像であってはなりません。配信がメインとなる中で、お客様のニーズとコストに合わせて、しっかり成果が出せる映像を作り続けていかなければならないのです。
その一方で、顔認識だけではいずれ限界が来るということもわかっていて、画像認識技術を利用したサービスの開発にもすでに着手しています。その1つが、2022年10月にリリースし、好評をいただいている「BeeSight Field for Windows」=写真=です。
顔認識マーケティングツールが、画像認識マーケティングツールに進化した。任意に設定したエリア内の人数などをカウントできる新製品「BeeSight Field for Windows」
たとえば監視カメラの映像から、画面にうつっている人数をカウントするサービスは今でもあります。ところが「BeeSight Field」では、人物のトラッキング機能を持っているので、任意に設定したエリア内の人数や、任意のラインを通過した人数をカウントしたり、それらの累計人数を把握することが可能です。
――エリアを区切った部分の人数把握にしても、いろいろと需要がありそうですね
展示会のブースを訪れた人数をカウントするなど、ニーズは数多くあります。たとえばモーターショーで展示車の周囲に測定エリアを設定し、どの車種にどれだけの人が集まったのかを測定すれば、車種ごとの人気度を、一定の根拠を持つ数値として把握することが可能です。
それを、ごく簡単なカメラを使い、エッジ処理で、Windowsパソコンを用いて手軽に行うことができるのが、「BeeSight Field for Windows」の大きな特徴です。
もう1つ力を入れているのが、2022年12月にリリースする「インスタント#サイネージ」というサービスです。使い慣れたSNSアプリやストレージアプリに連携させて使うため、難しいCMS(コンテンツ管理システム)の操作を覚える必要がありません。インスタグラムに記事をアップするような感覚で、デジタルサイネージに簡単にコンテンツを表示させることが可能です。
たとえば、あるショップの商品を購入して下さったユーザーが、商品をこのように使っているといった事例を写真やショート動画で撮影し、店内のサイネージで表示させることができます。「BeeSight」と連動させ、お客様に応じてコンテンツを出し分けることも可能です。
こうした取り組みを入口として、今後10年をしっかり走り抜けていきたいと思います。
――飯塚さんの夢は、どんなものですか?
豪邸に住みたいとかポルシェに乗りたいというのは、運がよくてそうなればいいなあということはあっても、夢ではないですね。
1つ夢があるとしたら、会社が存続するだけでなく、あと10年で社会に役立てる会社に育て上げていきたいということです。本当は売上第一主義なのに、口先では社会性と言ってお客様をごまかし、利益を得るようなことだけはしたくありません。
お客様に愛される会社とか、ファン作りとか、格好いいことは言いたくないですが、気軽に飲みに行けるお寿司屋さんのような存在でありたいですね。
そんな身近な存在でありながら、お客様と社会に役立てる会社であることが理想的です。創業当時からずっと言い続けているように、お客様のビジネスを活性化させることに徹していきたいと、改めて思います。

 

「取材・構成 ジャーナリスト 加賀谷貢樹」
飯塚 吉純 (いいづか・よしずみ)
代表取締役
1985年東放学園専門学校放送技術科卒。
映像制作会社を経て2002年アーツエイハン、11年エイコムを設立し社長。

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