~ イノベーションズアイ 支援機関(1) ~
さいたま市産業創造財団
事務局長 青羽 義行氏
さいたま市産業創造財団は、中小企業などに勤務する方の福祉向上を図ることにより、地域産業の振興及び豊かな市民生活の形成に寄与することを目的に、平成16年3月にさいたま市の100%出捐により設立しました。また、同年4月1日から本市における都道府県等中小企業支援センターとして事業を展開しています。さいたま市の特性を活かして、市内中小企業者及び創業者の皆様の支援を行っています。
~ さいたま市産業創造財団 推薦企業 ~
独自の技術を用いる「開発志向型企業」
オプセル
オプセル(埼玉県さいたま市)は、独自の技術から新たな光学製品を開発する、「開発志向型企業」です。 製品としては、「レーザー走査イメージャー」「レーザー直接描画装置」「テレセントリックレンズ」などがあります。
レーザー装置の高い技術力での製作販売、共同開発商品化、また各種レンズ系の光学設計開発試作などの業務も行っています。本年度、新たに研究開発拠点を移設・拡張し、更なる発展が期待される有望企業です。
また、スタッフには、大学や大企業の研究室で経験を積んだ専門家が多く、技術レベルにも定評があります。
「シームレス容器」で圧倒的な実績
旭製作所
旭製作所(埼玉県さいたま市)は、高圧ガス容器やFRP容器、卓上カセットコンロなどを製造しています。特に医療用・飲料用・スクーバ用・消火器用などに使われる、「シームレス容器」に関しては、国内シェア70%と圧倒的な実績を誇ります。また、イワタニのカセットこんろは同社がOEM供給しています。
高圧ガスを充填する容器には高い安全性が求められます。同社の強みは、長年の製品開発で培ってきた「高強度」「軽量」の高圧容器製造ノウハウです。これまでにも、水素燃料電池二輪車に搭載されるボンベを開発するなど、最先端の技術開発に関わってきました。
また、大学や研究機関との産学連携による共同研究開発にも積極的に取り組んでいます。
リサイクル事業でグローバルに展開
キムラセンイ
キムラセンイ(埼玉県加須市)は、大量消費された衣料及び繊維全般のリサイクルを行うことで、社会・環境貢献を推進し国内外の企業や団体等のネットワークを築き、地域に根付いたビジネスをグローバルに展開している企業です。 また、新たな事業展開にも積極的で、8割以上が焼却処分されている衣類を活かすことができないかと考えた木村社長は、「不要衣類の回収ステーション(frest フレスト)」(2010年さいたまニュービジネス大賞「コミュニティビジネス賞受賞」)を企画しました。これは、回収ボックスに不要になった衣類を入れてもらい、リサイクル収益の一部を環境保護に寄付するプロジェクトです。
5つのコア技術を柱に製品開発
ウェイブサイバー
ウェイブサイバー(埼玉県さいたま市)は、5つのコア技術(レーザー技術、光学系設計技術、モーター制御技術、画像処理技術、ソフトウエア開発技術)を柱に、新たな発想で製品の開発を行い、創業10周年を迎えた企業です。
技術には定評があり、大学との共同研究による論文が、海外の科学雑誌(ネイチャー、オックスフォードジャーナル)に紹介されています。
製品としては、「粘弾性測定機」「全自動針入度計」「レーザー精密溶接装置」などがあり、ハードとソフトを融合させた高度な測定ニーズに対応しています。
特に、大学の医学部との連携により、医療用の測定装置を開発しています。
特許ライセンスを用いた攪拌技術
エディプラス
エディプラス(埼玉県さいたま市)は、塗装機器開発、攪拌装置開発などを行っている企業です。竜巻理論による遠心攪拌体の特許を取得。攪拌体の特許ライセンスによる事業収入を主としています。その遠心攪拌体の将来性から、公益財団法人さいたま市産業創造財団が運営する2010年度さいたま市ニュービジネス大賞最優秀賞を受賞。
この攪拌体はエディプラスの村田社長が専務を務める、工業塗装を主とするヤマテックにおいて塗装の悩みを解決するため、社長独自の改善活動の中で生まれました。この理論は「攪拌」という、単純で基礎的な作業でありながら、今までにない全く新しい攪拌方法ということで、様々なメディアに取り上げられています。
「フジサンケイビジネスアイ」