【Next Stage】アイ・エンター 入江恭広社長 アプリ開発で飛躍 実績重ね信頼に

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アイ・エンターは、IT(情報技術)とエンターテインメントの融合を掲げて2004年に創業した。システム開発を手がけ、2年前からいち早くスマートフォン(高機能携帯電話)向けのアプリケーションソフトの開発に注力している。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」と米グーグルのOS(基本ソフト)「アンドロイド」搭載モデル向けの両方で実績を積み重ね、スマホ市場の成長に合わせ、受注を伸ばしている。

--社名に込めた会社の理念は

 「自分たち自身が仕事を楽しみ、周りに楽しさを伝えていきたいと考えた。設立1年目は1人だったが、2年目に新卒の採用を募集した。経験者を中途で採用するのではなく、ゼロベースから育成して、一緒に成長していきたいと思ったからだ。400人の応募があり、5人を採用した。全員が残って中核社員として会社を支えている。来春採用の募集には10倍の4000人の応募があった」

--2年前という比較的早い段階でスマホに注目したのは

 「何よりも、全世界共通のプラットホーム(技術基盤)に魅力を感じた。われわれのような中小企業でも世界を相手にビジネスができる。まだまだ進化し、いずれはほとんどの携帯電話がスマホに置き換わり、(情報機器の利用度が少ない)ライトユーザーならスマホが1台あれば十分という時代になる。実際、家でほとんどパソコンを開かなくなったという人が増えている。高齢者向けのスマホも出てくるだろう。慣れれば、アイコン(機能記号)に触れるだけで操作できるスマホの方が使いやすいのではないか」

--今後のビジネス展開は

 「iPhoneとアンドロイドの両方でアプリ開発の実績のある会社は少ない。実績が信頼となり、引き合いは増えている。現在は、クライアントのニーズに応じて、アプリ開発を支援するビジネスが中心だが、今後はアイ・エンターの名前で自らサービスを提供することに力を入れる」

--どんなサービスを考えているのか

 「すでに自費出版用の『inko(インコ)』というアプリ(実行ソフト)を出している。5万~10万円で電子書籍を製本し、サイトで販売できる仕組みだ。これまでに13冊を出した。月に10冊程度のペースで出せることが当面の目標だ。開発したアプリをユーザーに売っておしまいというビジネスでは厳しい。継続的に課金できるようなサービスを創出して、自ら手がけると同時にクライアントにパッケージで提案していける会社にしていきたい」(小塩史人)

                   ◇

【会社概要】アイ・エンター
▽本社=東京都渋谷区2-14-17 渋谷SSビル7F
▽設立=2004年9月
▽資本金=1000万円
▽従業員=85人
▽事業内容=システム開発、ポータルサイト企画、人材採用コンサルティング

【プロフィル】
入江 恭広氏 いりえ やすひろ
1998年明治学院大経済卒。コナカに入社し、ITベンチャー企業を経て、2004年にアイ・エンターを設立。人材コンサルタントとして企業担当者の採用活動コンサルティングも手がける。37歳。神戸市出身。

「フジサンケイビジネスアイ」

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