東京・神奈川が地盤の城南信用金庫(東京都品川区)は、子会社の城南未来ファンド(同)とベンチャーキャピタル(VC)大手のフューチャーベンチャーキャピタル(FVC)と共同で、創業初期のベンチャー企業を投資対象とするファンドを立ち上げた。ファンドの名称は「城南創業支援ファンド」で、規模は非公表。運用期間は10年を想定している。
城南信金は2018年4月、東京都大田区に創業支援施設「Jクリエイト」を開設。入居するベンチャー経営者からの経営相談などに対応している。ファンドの設立で、資金需要にも応えていく。
一般的に信用金庫や銀行を含む金融機関では、既存のビジネスモデルの実績や土地などの不動産の有無により融資の可否を判断するケースが多い。このため、新規のビジネスモデルで市場を新たに開拓するベンチャー企業にとって、銀行や信用金庫などから運転資金の融資を受けることは難しいとされる。
信用金庫によるベンチャーファンドは、西武信用金庫(同中野区)が100%子会社のVCを通じて運用しているほか、京都信用金庫(京都市下京区)や大阪信用金庫(大阪市天王寺区)もFVCと共同でファンドを立ち上げている。
「フジサンケイビジネスアイ」