業務提携で調印した楳木忠秋・くりんか社長(右)と清本邦夫・清本鐵工社長=23日、福岡市の九州産業技術センター
環境技術ベンチャーのくりんか(福岡県宗像市)は23日、清本鐵工(キヨモト、宮崎県延岡市)と同社グループの九州製鋼(福岡県久山町)と業務提携、電炉スラグ(鉱滓)を有効活用し透水性と保水性を兼ね備えた舗装を開発したと発表した。従来の石炭灰を原料とした舗装より強度を約2倍に高めた。駐車場など強度を求められる舗装現場での利用を見込む。
キヨモトグループと開発した透水性・保水性舗装「KESロード」は、くりんかが保有する特許技術「くりんかロード」をベースに、九州製鋼が電炉の製造過程で発生するスラグを原料として使用。石炭火力発電所から発生する石炭灰使用の従来品が保水性重視なのに対し、強度重視の舗装が可能になった。これにより遊歩道や舗道から広場や駐車場まで幅広い舗装ニーズに対応可能になった。
業務提携により電炉スラグの供給から販売・施工までワンストップで九州全域に提供できるのも強みとしている。
「フジサンケイビジネスアイ」