行動データもとに司法試験コンテンツ提案 BEXA・小平雄太代表取締役

マーケティング手法を活用し、ユーザーのニーズに合わせた教育コンテンツを提供することで効率的な資格試験の準備を実現する-。法律系資格試験向け教育プラットホームを提供しているBEXAが、こうした手法の活用で注目されている。難関である司法試験向けにサービスを提供。プラットホーム上に講師と受講者を募る。データに基づいたマーケティング手法で最適な組み合わせを割り出し、マッチングする。利用者の司法試験合格者増という形で成果も出てきた。さらなる合格者増や他分野での活用も目指すBEXAの小平雄太代表取締役に、現状や今後の展開などを聞いた。

--新たな取り組みが成果を生み出している

「従来の教育は、教育する側主導で進められてきた面がある。これは、資格試験を受験するための勉強でも一緒だ。講師が考えた勉強法、あるいは勉強のスタイルを一方的に展開するという面がある。しかし、受験者の立場に立つと、必ずしもそれが合っているとはかぎらない。BEXAでは、こうした慣例の中には多くのミスマッチが含まれると考えた。そこで、登録した受験者のニーズを、履修データや閲覧データなどから分析。受験者が求めている講義などの教育コンテンツを把握するとともに、それらを創出・提供する。さらには、受験者に欠けている部分についても指摘するなど、試験に合格するためのソリューションを総合的に展開する。こうした取り組みが、受験者の成果に結びついている」

--マーケティングのベースとなるデータがカギを握る

「われわれにとって、顧客は受験者だけではない。講師もまた顧客だ。提供しているのはプラットホームと、その上でマッチングも含めたソリューション。そして肝心なのはソリューションの結果だ。受験生の場合は試験に合格することである。マーケティング手法は、そのために活用している。ベースとなるデータはおのずと顧客の行動を中心としたものになる。顧客は試験合格のためにさまざまな行動をする。苦手科目の克服や得意科目のさらなる強化…。IT技術でそうした行動データを把握し、そこから導き出される適切な推薦コンテンツを顧客に提案していく。講師側の顧客も、どういったニーズがどういったタイミングで発生するかを理解できる。ポイントは、顧客の行動を中心としたデータをベースにすることだ。マーケティングというと、性別や年齢、行動時間、趣向といった属性データを考えがちだが、BEXAでは行動データに着目している」

--結果が出ることこそが満足度を高めることに

「ニーズの先にあるものまで可視化できれば、顧客には適切なものを提供できる。行動分析をベースにしたマーケティングは、そうした状態への挑戦でもある。自社内データを活用したマーケティングは、中小、ベンチャー企業がマーケットを確保するための武器になる。これは、多くの企業にとって有効に機能するのではないかと思う。今いる顧客の行動をしっかりと分析することで、顧客が実現したがっていることや、それに向けた取り組みが見えてくるはずだ。それを実現できるモノやコトを提供できれば、ビジネスもうまくいくはずだ。今後は蓄積してきた顧客の行動データを元に、行動の原因となる特性を自律学習するAIシステムも構築。さまざまな分野で活用してみたいと考えている」

【プロフィル】
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小平雄太 こだいら・ゆうた
2013年法政大学法科大学院卒業。15年に資格試験プラットホームBEXA(現BEXA)を設立し代表取締役。32歳。東京都出身。

【会社概要】
BEXA
 ▽本社=富山市桜橋通り3-1 富山電気ビルディング2階
 ▽設立=2015年6月30日
 ▽資本金=500万円
 ▽従業員=10人
 ▽事業内容=資格試験プラットホームBEXAの開発運営
 (https://bexa.jp/)、システム開発、マーケティング支援

「フジサンケイビジネスアイ」

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