情報・映像関連事業のアテイン(東京都千代田区)は、小売りのフランチャイズチェーン(FC)店舗の従業員教育用として、動画マニュアルを作成してスマートフォン(高機能携帯電話)などで視聴できるサービスを開始した。
作成する動画は、マナーや接客方法、掃除の仕方などをFC店舗と同じ環境で俳優が演じ、FCのアルバイトらが見て学べる。FC本部のサーバーに動画を保存し、スマートフォンなどでアクセスして視聴する仕組み。IDとパスワードを入力すればいつでも視聴できるため、休憩時間などを利用してマニュアルを確認できる。
マニュアル動画の作成は他社も手がけているが、会議室などで撮影するため、実店舗で求められる動作などが分かりにくいケースが多い。これに対し、同社は撮影や動画コンテンツ作成で豊富なノウハウを生かし、マニュアルを熟知したスタッフが俳優を起用して実店舗などで撮影。「動画に臨場感があり理解も早くなる」(白石昇・動学グループリーダー)としている。
例えば、バイク便など宅配系サービスのFCでは、直行直帰のケースもあり実践的マニュアル教育が難しいが、スマートフォンを活用した動画で補完できる。加えて、確認テストもできるため、本部で各従業員の理解度を掌握してサービス力の向上につなげられるとしている。
動画作成費はコンビニの接客を独自に制作する場合、30分で60万円程度。ほかに、ウェブ上で学習する「e-ラーニング」システムの初期設定として10万円、従業員1人につき月額315円が必要。本多成人代表取締役は「初年度は60社と契約し売上高1億円を目指す」と意気込む。(那須慎一)
「フジサンケイビジネスアイ」